多くのスポーツバイクで採用されているクイックリリースレバー。しかし、いざレバーの操作をしようと試みると、ショップで教えてもらったはずなのにうまくいかない・・・思い出せない・・・なんて経験をしたこと、ありませんか?
クイックリリースレバーは、しめ方が緩いと走行中に車輪が外れる可能性があるので、とても危険です。命に関わる部分なので、しっかりとマスターしましょう!
◎まずはその仕組みを理解しよう
「クイックリリース」とは、主にロードバイクやクロスバイクで使われる、工具を使わずに簡単にホイールを外すことが出来るパーツのことを指しています。「クイックリリースレバー」や「クイックレバー」と呼ばれています。
レバーを内側へ倒すことで、両端がシャフト方向に強く引かれ、車輪をフレームに固定する事が出来ます。2個のバネは必ず、狭いほうが内側に向くようにしましょう。
◎クイックリリースレバーをゆるめてみよう
- レバーを起こす
左手で自転車のフレーム(フロントフォーク)を押さえながら、右手でレバーを起こします。どれくらいの固さでしまっていたのか、をこの時に覚えておいて、しめる時の目安にしましょう。
- レバーを回してゆるめる
レバーを反時計回り(自転車の進行方向側)へ回してゆるめていきます。このとき、左手で反対側のナットを押さえておくのがポイントです。
◎クイックリリースレバーをしめてみよう
ゆるめ方をマスター出来たら、今度はしめ方をマスターしましょう。
- レバーを時計回りに回してしめる
左手で車輪の反対側にあるナットをしっかり押さえながら、レバーを時計回りに回して、しめていきます。
- レバーを倒す
フロントフォークに親指以外の指を引っ掛け、手のひら全体を使ってレバーを自転車側に倒します。左手で反対側のフロントフォークをつかんで車輪を固定しておくと倒しやすくなります。レバーを倒したときと同じくらいの固さになるように、ナットを緩めて調整します。
※このとき、女性の力で簡単に倒せるようでは、まだ締め込みが不足しています。これ以上は固くて限界、というぐらいの力で倒しましょう。
◎クイックリリースレバーの正しい位置をマスター!
障害物がレバーに引っかかり、ゆるんだレバーが開いて車輪が外れてしまう危険性があります。また、フレームに沿うように真っ直ぐしめてしまうと、指が入りにくくなり、レバーを倒すときに苦労するので、こちらも注意が必要です。
レバーの正しい位置をマスターして、物をぶつけたり引っ掛かったりしない方向に倒しましょう。
<前輪側>
- 正しい例
フロントフォークに沿うように倒します。画像の赤い線の内側におさまるように倒しましょう。
※フロントフォークに完全に沿ってしまうと、レバーを起こす時に指が入らなくなってしまうので、注意しましょう。
- NG例
<後輪側>
- 正しい例
赤い矢印の2本のフレームの間に倒します。
- NG例
◎女子必見!クイックリリースレバーが固くてどうしようもない時の解決策!
ショップの店員さんや、仲間内で出かけて他人にレバーを締めこんでもらった時に、男性の力で目一杯締めこまれたレバーがどうしても起こせない・・・!という事、けっこうな確率であると思います。
そんな時は、身近にあるものを使って解決しましょう!
- 六角レンチなどの工具を使って「てこの原理」を利用する
工具をレバーとフロントフォークの間に差し込み、六角レンチごと外側へ倒します。このとき、フロントフォークを傷つけないように、いらないタオルなどを挟みましょう。
- シートポストの空洞を利用する
身近に柄の長い工具がない時は、サドルをシートポストごと外し、シートポストの空洞にレバーを差し込み、そのまま外側へ倒します。
◎倒したい位置にピンポイントで倒すコツ
慣れないうちは、なかなか思うように倒したい位置に倒せないと思いますが、コツさえ掴めれば簡単にピンポイントでレバーを倒せるようになります。
- 倒したい位置と対角線上までレバーを回します。
- レバーが軽く固定されるまで、ナットをしめていきます。このとき、レバーは動かさず、ナットだけまわすのがコツです。
- レバーを倒して、目一杯の力で倒せる固さまで調整します。
クイックリリースレバーは慣れないと戸惑うかもしれませんが、コツさえ掴めれば、簡単にホイールを着脱できる便利な機構なので、是非覚えてパンク修理や輪行などに役立てて下さいね。
以上、クイックリリースレバーのゆるめ方・しめ方マニュアルでした。
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