プロジェクト135パート2 第107回 (カンボジア)アンコール遺跡群

 私は勝手に、この世界遺産はアンコール・ワットと言う寺院の事だと思っていたのですが、1992年に登録された世界文化遺産は、東京23区ほどの広さの地域に100以上の遺跡を含む何とも捉えどころのない、全体の事でした。アンコール・ワットはその代表的遺跡で、その他アンコール・トムとかバンテアイ・スレイとかバコン、プリアコー、ロレイなどなど、とても短期間の滞在で廻りきれるものではありませんでした。私達は遺跡群の中心地と言うべきシェムリアップと言う場所に5泊して、時間をかけて見てきた方だと思うのですが、それでも忙しい思いをしました。
 
■今回場所は
 

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バンテアイ・スレイの遺跡です。何しろ遺跡の数が多いので、詳しい説明ぬき、見るだけの旅です。
 
門には彫刻と言うか、絵と言うか、1000年も前に建てられたにしてはとてもはっきりした物が多かったように思います。
 
こんな門が続き、中央の寺院へ向かいます。素通りしてしまうのがもったいないような彫物が続きます。
 
いよいよ寺院の本体に近づいてきました。彫られているのはヒンドゥー神話だそうです。
 
この遺跡は、アンコール遺跡の中では小さい方ですが、保存状態が良い事で有名だそうです。
 
この左右の像が、東洋のモナリザと呼ばれている有名な像なのだそうです。1923年フランス人が盗掘して国外へ持ち出そうとして捕まったほどの物なんですって。遠くて小さくて、良く解りませんでした。
 
モナリザの番人達?
 
右側の2つは猿のように見えます。左側は犬でしょうか?
 
このお寺は967年建立当時はアンコール王朝摂政役の菩提寺として建立されたそうです。1000年も経って、まだこんなにしっかりしているのですから大したものですネ。
 
カンボジアは地震がないのも、建物の保存状態が良い一因かも知れません。近くで見るとこの彫りの深さ、美しさは本当に見事でした。
 
彫刻の意味が解る人には、もっと興味深いでしょうネ。
 
間違いなく世界遺産です。
 
カンボジアでは二人乗りは許されているのです。
 
だって大人の人だってやってるんですヨー。
 
私達、こんなちっちゃい時から二人乗りしてるから大丈夫なの。
 
次にやって来たのがロレイです。ここはアンコール遺跡群の中でもその原型と言われる寺院です。修復工事が行われていました。
 
壁面の金剛力士の彫像は良く見えました。
 
次に見てきたのが、プリアコーです。この名前は聖なる牛という意味だそうです。
 
これがその聖なる牛です。このお寺の本来の名前はパラメシュヴァラだそうです。シヴァ神を意味するそうです。本来ヒンドゥー教です。
 
ひとつづつ紹介していると、主役のアンコール・ワットとかのスペースが不足しそうですが、サラッと次に行くのが惜しいほどの彫刻がたくさんありました。
 
これはまだアンコール・ワットではありません。バコン寺院です。左で指差している人が現地ガイドさんです。これが制服です。
 
この日は12月、東京では5℃だったのに現地は32℃。暑さで疲れました。
 
と言う訳でこの日は終り。翌朝、陽の出前にアンコール・ワットを見に行きました。朝日が出て来たアンコール・ワットです。
 
今年は(2017)世界遺産登録25周年記念なのだそうです。
 
皆様をお迎えする物、この右側のうちわみたいな物は何でしょうか?七つの頭を持ったコブラなんですって。左側の犬と対で守り神らしいです。
 
世界遺産アンコール・ワットです。
 
アンコール・ワットはもともとお寺ですが、広大な堀が周囲にあり、お城の役割をした時期もあったそうです。今は観光客が大挙して浮き橋を渡って攻め込みます。
 
第一回廊の外側。
 
アンコール・ワットはもともとヒンドゥー教のお寺だったのに、仏教が。何とも不思議です。
 
第一回廊はレリーフでいっぱいです。
 
この長―い回廊がレリーフでビッシリなのです。
 
ヒンドゥー神話や戦争の歴史など、物語を知っている人には何とも言えない貴重な物なんだと思います。
 
私は触って、物語りを実感してきました。
 
この上の方がこれまたすごいんです。
 
彫りがだんだん深くなって来ます。
 
修復工事中の第三回廊の上、この階段が本来の物だそうですが、とても登る気にはなりませんでした、こわくて。
 
やっぱりアンコール・ワットは近くで見るより、このくらい離れた所からの方がそれらしいですネ。
 
そーそー、アンコール・ワットの前にアンコール・トムへ行ったのです。これも見て来ました。
 
暑いし、人は多いし、同じ様な物が続くし、疲れて、そろそろ飽きてきました。
 
南大門から入りました。これが門なのです。
 
バイヨン寺院です。とても複雑な構造で、どこがどこだか良く解りませんでした。
 
内側はこんな具合で、見れば見るほど良く解りません。
 
そして彫刻がいたるところに有ります。風雨に耐えて1000年、スゴイですネー。
 
レリーフはアンコール・ワットより深い気がしました。
 
象のテラスです。象は戦の時には王様の乗物だったのだそうです。
 
世界遺産です。
 
サー長かった一日の終り、カンボジアの伝統舞踊アブサラ・ダンスショーです。のんびりしてました。
 現地のガイドさんが、このグループの日程ほど楽な、長いスケジュールは初めてだと言うツアーだったのですが、疲れてしまいました。同じホテルに泊まってあちこちに行ったので、荷物は置きっぱなしで良いし、午後は自由時間、なんて日もある日程だったのですが、何しろ暑かったのです。遺跡を見て来ると汗ダク、バスの中はクーラーが強くて、のくり返しで、これが疲れた原因だと思います。でも人々は小柄でフレンドリー、食べる物も違和感なく、ロシアの旅よりはずっと楽でした。カンボジアと言うと、仏領インドシナ、なんて感じがするだけで、あまりはっきりしたイメージを持っていなかったのですが、私が今までに訪れた国の中ではかなり伸びしろのある、と言うか、これから伸びる国だと思います。なのに1000年も前にあんなに巨大な石造りの寺院群を建造したクメール人とはどんな人達だったのだろうと、何となく釈然としないものがあります。法隆寺とか東大寺の時代と同じ頃に、今に残るあんなにも巨大な石造寺院群を建てた人達がこんなにのんびりした地域に居たと言う事が不思議でした。あの湖や森林を見ていると、食べる事、生活する事に、日本人のようにアクセクしなくとも良かったのでしょうネ。現在のカンボジアの平均寿命は男性61才、女性63才だとか、あまりのんびりしているのも良くないのかも知れません。次回は同じカンボジアで、2017年、世界遺産に登録された、サンボー・プレイ・クックを紹介します。おつきあいください。