プロジェクト135パート2 第57回 (グルジア、ジョージア)ムツヘタの歴史的建造物群

 第52回から今回まで6回にわたってお届けしたコーカサスはアゼルバイジャン、アルメニア、ジョージアの3ヶ国から成っています。そもそもコーカサスはジョージアの北、ロシアとの国境のカフカス山脈(コーカサス山脈)から来ている名称です。今回はその3ヶ国目、ジョージアの首都トビリシの近く、昔の首都だったムツヘタの歴史的建造物群を訪ねて来ました。ジョージアはもともとグルジアと呼んでいたのに、この4月からジョージアと呼ぼうという事になってしまったようです。GEORGIA、グルジアの方が馴染みがあるように思うのですが皆さんは如何ですか?ジョージア出身で、多分皆さんもご存知の人には幕内力士栃ノ心がいます。彼は今回訪ねたムツヘタの出身だそうです。あとソビエト連邦第2代最高指導者スターリンもロシア帝国グルジア地方生まれ、グルジア系ロシア人だそうです。ジョージアはコーカサス三国の中で所得の1番低い貧しい国ですが、とても美しい国でした。
 
■今回場所は
 

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私達が訪ねたのは10月下旬、ちょうど紅葉の時期で、とてもきれいでした。現地ガイドもこんな素晴らしい紅葉はなかなか自分達も見られない、ララマジャー(美しい、素晴らしい)を連発していました。
 
トビリシ郊外にあるアナヌリ教会です。この教会はロシアへの道沿いにあり城壁を持っています。
 
右側に見えるのはトビリシの水源になっているジンヴァリ貯水池です。
 
バックに見えるのがロシアとの国境、コーカサス山脈(カフカス山脈)です。右側の道路がグルジア軍用道路です。
 
グルジア軍用道路というのは、大コーカサス山脈を越えてトビリシとロシアのウラジカフカスを結ぶ約200kmのハイウェイのことで、1799年に帝政ロシア軍が軍事用に切り開いたのだそうです。
 
この大コーカサスの風景は昔からプーシキンやレールモントフといった詩人たちを魅了してきたそうです。レールモントフなんて知りませんが、景色の良さは感じられます。
 
帝政ロシアが東グルジアのカルトリ・カヘティア王国を保護国化した200年記念に1983年に建てられた「友好の壁」という巨大な壁画です。よほど仲が悪かったのかもしれません。
 
グルジア軍用道路の最高地点、十字架峠です。JUARIというのが十字架の意味だそうです。ところで、私の横の人がグルジアの日本語ガイドさんです。17才になるお嬢さんがいるそうです。
 
こちらがアルメニアのガイドさん24才。グルジアの女性はあまり化粧をしなくともきれいだが、アルメニアの女性は皆化粧が濃い、とグルジアの女性がいっていました。皆さんはこの2人を比べてどう思われますか?
 
これが十字架です。
 
これがスヴェティ・ツボヴェリ大聖堂です。いろいろ長い伝説があり、この名前は「命を与える柱」という意味だそうです。
 
現在の建物は11世紀頃に再建されたものだそうです。
 
その規模は今回まわってきたコーカサスの中で一番大きいかもしれません。
 
内部も立派でした。
 
日曜日とあって現地の人達もたくさんいました。
 
内部の装飾は立派で、アルメニアの教会とはかなり違いました。
 
この日は日曜日、観光客ばかりでなく、ミサも行われていました。
 
結婚式も多かったです。
 
結婚式の参列者と東洋のオバさん。
 
これも参列者だと思います。
 
世界遺産です。
 
世界遺産の中の立ち飲み屋さんです。CHACHAというグラッパの様な強烈なお酒を売っていました。
 
裏参道の屋台、ジュース屋さんです。ザクロのジュースもありました。
 
そーそー、これがクダモノを糸に通して乾燥させてブドー汁につけ、また乾かして…とやって作るチュルチヘラというお菓子というか、ドライフルーツというか…おいしくありませんでした。
 
そして次の目的地ジュヴァリ聖堂です。
 
ここも世界遺産です。
 
聖ニノが祈ったという小さな教会もあります。
 
これが聖ニノです。多分。前のスヴェンティ・ツボヴェリ大聖堂を建てた人です。
 
内部は十字架ばかり。
 
神聖な堂内に入るにはスカーフです。
 
外観はガッシリしていますがあまり大きくはなく素朴な感じです。
 
ところが内部の装飾は立派なものです。
 
このジュヴァリ聖堂は小高い丘の上に建っていてムツヘタの町を見下る事が出来るのです。この日は風が強く飛ばされそうでした。飛ばないですけど。
 
グルジアの首都トビリシにはその他にもたくさんの教会や城壁などがありました。
 
お城から見たトビリシ市内です。小さいですネー。
 
グルジアは、世界最古といわれる8,000年前からワイン製造の歴史があるんだそうです。カメというかツボというか、こんな風に醸造していたそうです。オイシカッタです。
 
8,000年の歴史を持つグルジアワインです。
 
でも現実は…これは道沿いに出ていた日曜市です。クダモノや肉を売っていました。衛生的か?そんな事気にしては生きていけないのです。
 
こんな車が平気で走っています。
 
現実には牛が道路を歩いている国です。
 
今回6回に分けて紹介したコーカサスの地図です。ロシアとの国境、カフカス山脈がコーカサスの由来です。
コーカサス3国といわれるアゼルバイジャン、アルメニア、ジョージアは皆識字率はほぼ100%の教育程度の高い、歴史の古い、誇り高い人々の住んでいる国々ですが、3ヶ国合わせても在留邦人は100人に満たないなじみの薄い国々です。もちろん、私自身も行く前はほとんど知らずに行ったのですが、食べる物は美味しいし、景色は良いし、人々は友好的な感じですし、とても良い印象を持ちました。とりわけ、ジョージアは栃ノ心が好きなせいか、好印象でした。でも3ヶ国ともとても貧しい感じがしました。中でもジョージアは3ヶ国の中でも国民所得も低く(2,860ドル)(アルメニア3,360ドル、アゼルバイジャン5,290ドル)都市部以外は寒々とした感じでした。ロシア、トルコ、ペルシャ(イラン)に挟まれた歴史の重みのようなものを感じました。なーんてネ、3ヶ国とも大好きです。だって、まず料理はどこもおいしかった、あきなかった、薄味で野菜が多く、珍しく持って行ったインスタントラーメンを食べずに済みました。ビールは3国共通でGOODです。スーパードライに似てました。ワインは最高、辛口でドッシリしてました。もーこれだけそろえば大好きです。次回は、ちょっと遠くて疲れたので日本国内のどこかにしようと思っています。おつきあい下さい。