プロジェクト135パート2 第20回 (モロッコ)フェズ旧市街

 フェズは西暦789年、ベルベル人ムーレイ・イドリス1世により町が建設されました。808年、イドリス1世の息子ムーレイ・イドリス2世によって建てられたモロッコで初のイスラム王朝イドリース朝の首都がおかれました。
 多数のモスク、大学などがあり、旧市街地(メ砦ディナ)はその町並みの構造から迷宮として知られ、世界一複雑なメディナとも呼ばれています。
 1981年、「ある文化園において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの」などとしてモロッコで最初の世界文化遺産に登録されています。
 
■今回場所は
 

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フェズに行ったら、まず小高い丘の上からフェズの町全体を眺めます。この丘の上にある砦のあとは、外敵を見張るより、市民を監視していたのだとか。
 
フェズの町は大きく三つに分れています。左から新市街、新フェズ、旧市街です。私達の目的は右側の一番ゴチャゴチャした旧市街です。
 
では、迷路の中へ入ってみましょう。陶器屋さん。ロクロをまわしてタジン鍋を作っていました。
 
こちらはもっと小さな器。
 
そしてこれが焼く窯。
 
こちらで絵をつけて。
 
こちらはモザイク加工。
 
で、出来上がり。とても持って帰れません。大体モロッコでは何かを見せてもらうと、その場で買わされます。アルガンオイルも、アンモナイトも、、、。
 
これは表道りの商店です。
 
裏通りのパン屋さんでは、お客さんが、グニュッとフランスパンを握って選んでいました。とても、とても、と思いながら撮ったら、ダメ!と手を振られてしまいました。
 
ユダヤ人街にあった歯医者さんの看板です。こちらの人は識字率が低いので絵で知らせるそうです。
 
早朝のユダヤ人街です。イスラエル建国後は多くのユダヤ人が移住してしまい現在ではモロッコにはユダヤ人は1万人ほどしか居ないそうです。バルコニーがユダヤ人住まいの特徴だそうです。
 
路地の荷物はロバが運びます。通行人は道の端によけてロバ様のお通りを見送ります。人まで乗せてロバは平気なのです。
 
これはロバでしょうか、馬でしょうか?お休み中。
 
これがモロッコの一般的なパンです。食堂でも良く出てきます。生地を自宅で作ってきて、パン屋さんで焼いてもらうのだそうです。もちろん、パンそのものも売っています。あっさりしていておいしかったです。
 
チョット見て下さい。この人達の間をスリ抜けて通るのです。勇気要ります。
 
まっ昼間から、男どもは狭い路地でトランプです。
 
まったく、今の若い者は!と思っているのでしょうか。ミシンかけのオジさんと目が合ってしまいました。写真撮ったのがわかってニヤッとしていました。この人は恐くなかったです。
 
恐いのであまり撮れませんでしたけれど、何で家の中でやらないのでしょう。女性は顔をかくすほどですから、外では買い物しているくらいしか見かけませんでした。男性社会なのですネ、モロッコは。
 
路地のチョット広くなったところで子供達が遊んでいました。このくらいの年までは男の子も女の子も一緒に遊ぶようです。見知らぬ東洋人に興味津々、といった感じでした。
 
この女の子が一番興味ありそうでした。
 
フェズは職人町も有名なのだそうです。これ何だか解りますか?ものすごい臭いがします。皮なめし、フランス語でタンネリと言うそうです。
 
皮工場の三階から見せてもらったのですが、その臭い事。入口でミントの葉をくれて鼻につめろというくらいです。
 
町のこのあたりは、なめし、染色、加工など皮職人の町で、この重労働に南部から砂漠の民、ベルベル人が出稼ぎに来るそうです。
 
工場見学をさせてもらえば、その製品を買って、と言われるのはモロッコの常識です。でもネ、、、。ゴメンして来ました。
 
職人街といえば、こんなに巨大な椅子を作っている人もいました。モロッコの結婚式はとても派手で、こんな椅子に花嫁さん、花婿さんも一緒に座るそうです。レンタルだそうですけどネ。
 
さて、これは何でしょうか?お棺ですって。結婚式の椅子に比べてずいぶん質素じゃありません?レンタルではないそうですけど。
 
店なしの?職人もいました。ここでも路上で糸をまいていました。
 
ところで、モロッコは1912年~1956年までフランス保護領でした。それでエスカルゴを売っていたのでしょうか?
 
ミントティーの入れ方。おいしかったです。今回モロッコではビールよりミントティーを飲みました。これはガイドさんのお友達の家?です。
 
フェズは旧市街の迷路だけではありません。立派な建造物がたくさんあります。ユダヤ人街とアラブ人街との境には立派な門があります。コウノトリが巣を作っていました。
 
王宮の7つの門。招待状を忘れて来てしまって中には入れませんでした。
 
神学校、モスク、ミナレット、イスラムです。
 
お昼はパスティラ。鶏肉と卵、アーモンドの入った甘いパイです。デザートではありません、主食です。
 
お昼を食べたレストランは防衛省のエライさんの邸宅を改装したものだそうで、立派なものでした。アトラクションのベリーダンスは大したことなかったですけど。
 
フェズの立派な建物。
 
この大きなドアーに付いている金具は何でしょう?これはフェズの街角で撮ったものです。
 
これはマラケシュの町のドアに付いていたものです。これはファティマの手といって魔除け、幸運のお守りだそうです。
 
これがフェズのみやげ物屋さんで売っていたファティマの手です。皆さんに良い事がありますように。
 今回のフェズでモロッコ最終回です。モロッコで訪ねた世界遺産は五ヶ所とも文化遺産ですが、第18回ヴォルビリスの古代遺跡と第16回アイット=ベン=ハドウの集落は遺跡というべきで、私達にはチョット感動が薄かったです。第17回マラケシュの旧市街、第19回古都メクネスそして今回のフェズ旧市街は三ヵ所ともまだ生きている、人間の営みを感じられる興味深い都市でした。なかでも今回のフェズと第17回のマラケシュはまだまだ活発に人々が生活しており、まして私達日本人とは違う文化に生きている姿に接することが出来て感動的でした。

 もっと歴史を勉強しよう、とか、英会話を習おう、とか行って来た時は思うのです。でも現地で見る事の方が勉強するかどうかより大切だと思っています。タンネリ(皮なめし)の臭いは写真でもテレビでも解りません。マラケシュの突風はその場に居ないとわかりません。サハラ砂漠の砂丘を登り、足元から砂がくずれていく感覚は鳥取ではありません。もっともっと世界を見たい、自分で感じたいと思っています。

 次はトルコへ行きます。