『イタリアとの国境の近く、グラウビュンデン州の谷奥の小さな村ミュスタイアにある8世紀創建の修道院。最初は男子修道院だったが、12世紀から女子修道院となり、現在でも多くの修道女たちが慎ましやかな生活を送っている。』という案内書の"修道女"という言葉に我がつれあいは大変な興味を示したのです。 地図を見るととても遠いし、乗り換えも不便な所であまり気のりしなかったのですが、私は修道女が作るナッツがギッシリ詰まったタルト、ヌストルテが日持ちしてお土産に最適、というのに惹かれて出かけることにしました。二人とも世界最古と推定される最後の審判の壁画にはあまり興味なく出かけたのはある意味もったいない事でした。 |
■今回場所は |
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いーや、遠い遠い、田舎も田舎、こんなところに世界文化遺産があるのは不思議な感じがします。それでも自転車の良く似合う修道院ではありました。 |
ベルンから、Luserm,Arth-Gloldau,Landquart,そしてZernezでバスに乗りミュスタイアへ。1時間ぐらい乗った所から、バスはミュスタイア何とかと言いだしたのですがわかりません、、、。何かミュスタイアって言ってない?などと言っているうちにアッあれじゃない?と言った時にはもう走り出していて、結局次の停留所まで行ってしまいました。一つ先と言っても遠いのです。自転車がうらやましーーと言いながらカンカン照りの中をてくてく戻りました。 |
ホントにあれがそーだったのかと不安になるころにユネスコ世界遺産の看板が出て来てホッとしたところです。修道院はまだはっきりしません。 |
遠くに修道院が見えてきました。干乾しになるかと思うほどの日陰の無い道を引き返すのは辛いものでした。 |
ここまで来ればしめたもの、キリスト様のお出迎えを受けました。遠くの塔が修道院です。 |
はやる心を抑えていざ世界遺産へ。 |
壁にあったのは日時計だったと思うのですが、写真でわかりますかね、、、。 |
日本で世界遺産だったら、物凄く人が集まり、入場料を取り、門前にお土産物屋が並び、と思いますが、こちらではあっけらかんとしていて人もほとんどいませんでした。入場も無料でした。 |
外観はたいして大きくもないし、世界遺産になっている理由がわかりません。中に入ってもびっくりするようなものは何もなく、とりあえずじっくり何が凄いのか探してみました。私だけでなく、現地の人も、なんとなくきょろきょろしているように見えました。 |
これで世界遺産とも思えませんし、、、。 |
これは最近に書いた物のようだし、、、。 |
これもちょっと???? |
これでもなさそうだし、、、。 |
良く見えなかったので先へ進んでしまったのですがどうやらこの綱の張ってある先にあるのが9世紀に描かれたというフレスコ画のようです。 |
聖書の物語と、キリストの生涯をテーマにしているそうで、私たちの一番苦手とする分野です。 |
これらの9世紀の作品は、20世紀になってから、19世紀の壁画の下から発見されたそうです。古い絵の上に新しい絵が描かれていたため、古い絵の保存状態が良かったものと言えるそうです。 |
案内書では内部はフレスコ絵画で埋め尽くされており、本当に素晴らしいとあるのですが、不勉強なアウトドアー派の夫婦にはその良さがわかりません。猫に小判、馬の耳に念仏、私たちに世界遺産のフレスコ画、の図。ねー早く外行こうよのポーズです。私のあっちにあるのが世界遺産の素晴らしいフレスコ画だそうです。 |
という訳で表に出ると、修道院の前は自転車がいっぱいでした。 |
日差しは強いですが湿度は低く、自転車に乗るには最適な気候でした。 |
帰りは修道院の前から正しくバスに乗れました。Mustairの修道院からZernezまでのバスの中からとてもたくさんの自転車が見られました。 |
皆さん割と荷物が多いのは長距離乗っていくのでしょうか? |
ちょっとシャッターのタイミングが悪いのですが、ご夫婦でタンデムに乗っている人もいました。 |
そして、Zernezの駅ではあまりにたくさんのサイクリストにびっくりしました。日本ではあまり見かけないような普通の人が大半でした。 |
自転車は特にうらやましい様なものではありません、ごくごく普通の自転車です。 |
年配の人も普通にかなりの距離を乗りそうな出で立ちです。 |
この人たちが皆列車のホームで待っているのです。そーなのです、そのまま列車に乗り込んでくるのです。 |
とても長い一日でした。そして、ほとんどが乗り物の中、乗り物好きの夫婦でもこの日は疲れました。疲れた大きな理由にバスで一駅先まで行ってしまい日陰の無い自動車道を歩いて戻ってきたこと。私はヌストルテを買えたからまだしも、つれあいはお目当ての修道女に逢えなかったことがあります。それよりも、一番大きな理由はほとんど丸一日かけて出かけた修道院が世界遺産に選ばれている本当の理由が理解できなかったからかもしれません。 こんなに長距離乗り物に乗ってもこの日の交通費はゼロ。スイスパスの威力です。まだまだ使わなければ、さて次は何処へ行きましょうか????? |
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