プロジェクト135パート2 第90回 (ウルムチ、新疆ウイグル自治区、中国)天山、天池

 現地へ行く前の印象としては中国の北西の外れ、僻地にある小都市と考えていたのですが、どうしてどうしてウルムチは人口300万人を超える高層ビルのある大都市でした。中国の少数民族問題の代表都市ウルムチ、3年前に駅で爆弾テロのあった危ない都市と思っていたのですが、民族問題は解決していなくとも、表面上危険を感じることはありませんでした。中国全体で漢民族が90%ほど、あとは55の少数民族が住んでいるそうですが、ここウイグル自治区はトルコ系のウイグル族、漢族、モンゴル族、回族など40以上の民族が住んでいるそうです。西安から始まるシルクロードは、ここウルムチまででおよそ2600km、ほとんど砂漠の中、敦煌、トルファン、ウルムチなどのオアシス都市をたどってローマやバグダッド、エルサレム、イスラマバード、ニューデリーなど各地へ通じていたそうです。以前から行ってみたい、実際に見て来たいと思っていたのですが、テロがあったり、なんとなく関係が不穏だったりして行きそびれていました。いつまでたっても両国の関係が良くなるとも思えませんし、テロも始まりそうもありませんので、今回思い切って出かけました。
 
■今回場所は
 

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これが当時のウルムチの様子です。
 
そしてこれが現在のウルムチです。ホテルの部屋、28階から撮りました。
 
これがウイグル文字です。民族問題の一つに漢字、中国語の強制があるそうです。
 
アラビア語に似ているようです。
 
さて、これはなんでしょう?
 
それではこれは?
 
気持ち悪い!!なんて言わないでください。ここウルムチは世界で最も内陸に位置する都市だそうで、内陸性の乾燥気候のため、遺跡からミイラが発掘されるそうです。これは3800年前のミイラ達です。
 
ここが、ミイラなどが陳列されているウイグル自治区博物館です。
 
博物館にやって来た大和民族のオバさんと??民族の赤ちゃんです。このお父さん、抱いてごらん、ほらこっち向いてと、とてもフレンドリーでした。全く言葉が通じず、何族か聞けませんでした。
 
この人はウイグル族です。聞けたので本当です。私たちの思っている中国人とは感じが違いました。
 
この人はロシア系ウイグル族だと思います。
 
この人は典型的なウイグル族です。
 
さー、これが大和民族のオバさん天池に到着の図です。天池はウルムチの北東、およそ100kmにある世界自然遺産です。
 
標高は1980m、行ったのは4月下旬ですが、湖面はまだ凍っていました。
 
中国人はここを「中国のスイス」と呼んで自慢するそうです。
 
指導の柱、黒地に白の一番上のマークはユネスコの世界遺産のマークです。
 
私たちにとっては大勢の人がいたように思うのですが、今はシーズンオフ、湖が溶けて遊覧船が動く頃には人でいっぱいになるのだそうです。
 
そーいえば、シャトルバスのターミナルはシャトルバスでいっぱいでした。シーズン中はこのバスが頂上の湖まで連なるのだそうです。ちょっと寒かったですけど、良い時期に行ったのかもしれません。
 
ウルムチに帰ってきました。これが皆マンションなのですって。
 
300万人といえば、名古屋市くらいの都市ということになるのでしょうか?
 
でも道路で一番幅を利かせていたのがオート三輪でした。
 
オート三輪の人気はウイグル自治区では大変なものでした。
 
道路上で一家団欒?
 
ここまで来れば怖いものなしです。
 
遠くから見ると、こんなに近代的な大都市に見えるのですが、実際道路ではオート三輪が怖いものなしに走り回っているのがウルムチ、ウイグル自治区でした。
 
では、ウイグル族の人たちはどんなものを食べているのでしょうか?
 
これが私には一番おいしかったです。トマトの玉子炒め。
 
酢野菜。豚肉は出ませんでした。
 
要するに中華料理あれこれといった感じでした。
 
おそばというか、うどんというか、これは毎回ありました。お米が採れないので小麦になるそうです。
 
ウルムチで見た自転車一号です。
 
これが二号。
 
これが三号。
 
そして、これが四号です。三輪は自転車っていわないのでしょうか?
 
博物館の前にも停まっていました。
 
ウルムチやトルファンなどウイグル自治区はブドウの産地として中国有数なのだそうです。
 
これ、ブドウに関係ある建物なのですが、なんだと思いますか?
 
なんとブドウを乾燥させるための小屋だそうです。風乾し小屋です。
 
ウイグル族のブドウ収穫祭の風景です。ウイグル族の民族衣装は中央アジアそのものですネ。アッ、私、72才になりました。このときはまだ、71才でしたけど…。
思い切って出かけて良かったです。何しろ遠いのです。成田から上海へ、それから蘭州へ飛んで、その後ウルムチへ。乗り継ぎ、遅延等々で結局ホテルへ入ったのが午前3時になってしまいました。これでもツアーの謳い文句は“ゆったりシルクロード”だったのです。体力には自信のある私たちだったのですが、さすがにグッタリしてしまいました。5年後にもう一度行けと言われてもちょっと考えてしまいます。民族問題に関して直接的に感ずることはありませんでしたが、検問の多さ、警察官の多さ、警察車両の多さなどは異常でした。天池はなぜこれが世界遺産なの?と思う程度でした。シーズンオフで本当の良さが見えなかったのかもしれませんが、この程度の景色は日本にいくらでもありそうです。もしかしたら、天池は独立した世界遺産ではなく、シルクロードの一部として世界遺産に登録されているのかもしれません。勉強不足でごめんなさい。天池自体は大したことはありませんでしたが、以前から気になっていたウルムチを実際に見られて、近代的大都市でありながら、オート三輪が幅を利かせていることや、自治区博物館で見た新疆ウイグル自治区の歴史や周辺からの出土品、多民族地域の人々の生活の様子等、期待通りに興味深いものでした。皆さんには気持ち悪かったかもしれませんが、3800年前のミイラは迫力ありましたヨ。食べるものも日本で普段食べているものと大差なく楽でした。さて、次は同じ新疆ウイグル自治区のトルファンをご紹介します。お付き合い下さい。