『中村龍太郎 ロードレース道場』⑥~レース会場へ~

梅雨も明けていよいよ夏本番。半袖焼けが恥ずかしくてプールとか行かなくなり早何年になるだろうか・・・。

ツールも終盤にさしかかり、寝不足も重なります。体調管理をしっかりと、熱中症には気を付けて。

今月はレース会場への移動に関してです。

20151011_110531

行く方法は車、電車、飛行機、自走、船・・・と、いくつかありますが基本は車移動でしょう。

自転車競技をやっていない人に説明する際に、必ず「自転車で会場まで行くんでしょ?」と聞かれ「そうそう。自転車で200km移動してからレースして・・・っておい!」と返す、このやり取りを果たして何回やったのか。

さて、僕の場合現在トヨタのアイシスに乗っています。他の人と欲しい車の話になるとまず“自転車が積めるかどうか”の選考基準を提示するのは自転車乗りの性でしょうか。アイシスの最大積載は4人4台。

キャリアがあればもう何台かは積めるかもしれませんが、僕は基本車内積載にします。キャリアにしない理由はいくつかあって、

① 落ちるかもしれない。
② 雨でビチョビチョになる。
③ 天井につけてるのを忘れて事故。

一個目は各社キャリアに関して「外れません!落ちません!」と言っているけど、メンタルミジンコの僕はいつも不安になります。ただ大体落ちたとかいう話はしっかりと固定していなかったのが原因なのでキャリア自体にはまったく問題ありません。むしろ車内スペースにゆとりができて快適な遠征になります。ただ僕はメンタルミジn(中略)

二個目はレース以外でなるべく濡らしたくないというのが本音。錆の原因にもなります。洗車すれば問題ないのですが。

三個目はあるあるですね。うっかり忘れていて事故を起こしてしまう人多数です。特に立体駐車場やトンネルは注意しないといけません。自転車は縦方向の力には強いので頭上で引っ掛けても自転車は壊れずにキャリアごと持っていかれてボンネットを凹ますらしいです。試したくないですね。誰かやってくださる方大募集。

車載方法だけを見てみると、積む際にもいくつかコツがあります。

自転車はハンドルを前後ろ交互に。

早めに降りる人がハンドルが手前側。

ローラーは下に。

自転車と自転車の間にホイールバックをつけたホイールをはさむ。

自転車にチェーンキャッチャーをつけてフレームにチェーンが当たらないようにする。

自転車本体に汚い毛布をかける(僕らはマジック毛布と呼んでいます。これはレース会場でお昼寝するときにも重宝します)。

それとDi2の方は電池を抜きましょう。ボタンが何かの拍子に当たって長押しになる場合があり、レース会場についてから「充電がない!」という悲しき未来が待っています。

社会人になってからの車での遠征で一番遠かったのは、播磨(兵庫)でのレースです。

千葉に帰ってきたのは2時ぐらいだったでしょうか。次の日の仕事の眠気との戦いは壮絶を極めました。

それ以来車での遠征は愛知付近、つまり片道400kmほどが限度であると決めました。まぁ会場から高速に乗るまでの一般道とかでも変わるのですが。

自転車のレースは日曜日が多いため、レース終了後、汗だくのまま車に乗って帰ることなんてしょっちゅうです。ただ、なるべくきれいな体でいたいので(わりに乙女)、時間を作って風呂に行きます。僕たちは毎レースの度に温泉に入っているので巷では「イナーメ温泉部」と言っていますが、ただ汗だくで帰りたくないだけだったりします。

レース後に長い距離を運転するのは血流が悪くなり、疲労が重なります。こまめの休憩と、運転手のローテーションをお勧めします。

電車は基本的には使いません。自転車を輪行袋に入れて持って歩くのが面倒なのと、自分が今千葉に住んでいるので確実に東京を通るためです。都会の人の冷たい目は田舎者の僕には耐えられません(被害妄想)。遠征で電車を使うのは熊野に行く時ぐらいです。

 

車で行けない範囲だと飛行機で行ってしまいます。

飛行機に積む際にはいつも使っているぺらっぺらの輪行袋で問題ありません。むしろ中途半端に頑丈だと雑に扱われることがある・・・かも・・・?

自分はいつもSCICONを使って、且つ中に服を緩衝剤代わりに入れています。JALやANAなら20kgまでは料金に含まれているので助かりますね。預ける際に保険をかけておくと、なお安心です。

LCCは安いですが、自転車は別料金になり、結局同じくらいの値段になります。座席の広さ等を考えるとJALやANAの方がいいですね。

 

遠征自体を楽しみましょう。

ロードレースは過酷な競技です。いつもの遠征に観光という付加価値をつけることでレースの結果が悪くても「~~にいけたから良し」とポジティブに考えられます。ロードレースが行われるのは基本的に田舎が多くて、レースがなければ来ることはなかっただろうと思う場所がほとんどです。

しかし美しい景色や、その地域の特産品など、新たな発見が多くあります(もちろん温泉部的には温泉も考慮するポイントです)。レースの戦略を練るのもいいですが、観光の方も調べるとより充実した遠征になるでしょう。

20150927_173800