GWに入ってすぐに群馬ロードに参加。
イナーメからは14人のエントリーになり、小山と56さんが二日間参加で残りは総とっかえ。
初日は距離も短いし、レールレイティングも低いこともあって、二日目に回してもらった。
土曜の会場について、暇なので佐野さんと岩月さんと軽くポタリング。
群馬CSCから湖に降りて、ちょっと北上してひと山越える。
麓にあったのは「ラ・ビエール」というピザ屋さん(ラピエールじゃない)。
三人でピザ三枚シェアして、コーヒー飲んでのんびりしてから復路へ。めっちゃうまかった。
戻ってきてJPTのレースをスタートから観戦。会う人会う人に「出ないの?」と聞かれその度に「イナーメいっぱいで…」と返す。
「明日へ温存です!」に返答が変わったのは心臓破りに行く頃。
歩いてコースを逆走することは無かったのでなんか新鮮。
大場さんに熱い応援をしたり、明らかに肉付きの良いユキを冷やかしたり、と意外と応援が楽しい!と思ったのは最初の何周かだけ。
沸々とレースに出たい気持ちが湧きあがってくる。
レースは小山56さん兼松さんが完走し、完走ポイントをつけることができた。
群馬らしくない暖かい天候は翌日も続いた。
もてぎエンデューロのダメージで平日は乗れていなかったが土曜日のポタリングでは調子は良さそうに感じた。
チームのエースは小山。シマノの小山との差はもしかすると今回でひっくり返るかもしれない。
早めに招集地点に行くも、真ん中らへん。時計をつけたまま来てしまって緊張しているのがバレバレ。
スタート地点には左端に並んで監督に時計を渡す。
右の方で兼松さんが自転車をいじる仕草。ナルシマの櫻井さんが「兼松さんトラブル!イナーメのメカニックは?」と聞いてきたので「そんなのは無いから頑張れ!」と伝える。
無事にスタートできたようで何より。
二日目は逃げが早々にできて、後ろは足切りとの戦いになるという傾向は、非常に心臓に悪いことを修善寺で学んだので何としても逃げに乗りたい。
その一心で序盤のアタックに何度も反応する。
抜け出したと思うと後ろから誰かが追ってきて集団が繋がるの繰り返し。
一度56さんが逃げに乗ったが、修善寺で早々に千切れてきたのを思い出し、不安になったので次のジャンプ便に乗っかって追う。
しかしこれも追いつくと同時に後ろも追ってきて吸収。
photo by gg_kasai
3周目の入部さんの心臓破りのアタックは単独だったので静観。樋口も単独で行ったけどこれも見逃して集団が暫し休憩。
小山が寄ってきて「今日調子悪いっす」と言ってきたので「前は任せろ」と後ろに下がらせる。
入部さん達が追いついてからまたアタックの応酬。半分過ぎても逃げが決まらない展開に嫌気がさしてくる。インターバルの無いスプリントに足が削られる。
12周目の逃げのきっかけになったマトリックスのアタックに腰を上げられず。続々とアタックしていくのにも「まだ(主要チームが集団に)いるだろう…まだいるだろう…」と考えてしまい、気づいた時には既にペースダウン。
どうしようどうしようと考えていると3分30秒と表示が。小山が横に来て「やばくないですか?」、兼松さんが上がってきて「どうするの?」と聞いてきて、追うしかないと覚悟を決める。
イナーメの人数を確認すると56さんと岩月さんがいないので6人(遠藤川田佐野小山兼松中村)。
完走するメンバーを残さないといけないから、既にヘロヘロの自分と二日目で疲労が溜まっているであろう兼松さん、それとちょうど上がってきた遠藤さんに追走を依頼する。
丁度補給地点でブラ―ゼンの岩井監督が岸に「(追走集団の)吉田が未だ追いついていない!(追いつかないかもしれないから)牽いて!」と指示を出しているのを聞いて
岸に「イナーメから三人出すから一緒に追おう」と提案しブラ―ゼン2イナーメ3の追走メンバーが確定。
他にも声をかけたかったけど、自然と出てくることを信じてローテ開始。
ジワリジワリと詰めるが足がいっぱいいっぱい。追い打ちをかけるように3分弱まで縮んだところでDI2の電池が切れる。インナーで固定になり、リアは動くがシンドイ。
すると岩井が「吉田追いついた!」と指示を出したので万事休す。イナーメだけでは到底追いつけないと僕は諦める。
集団から遅れバイクを一度MBKに交換。一周走って電池を交換してもらったが、その周回で降ろされた。
photo by kouji okamoto
本来自分が前に乗れていれば不利な状況にはならなかったのだけど、終わってから他のチームに「イナーメのおかげで完走できた」と言ってもらえて救われた。
しかも小山は後ろの集団の三番手でゴールし、見事ホワイトジャージを獲得したので、報われた気がしてかなり嬉しかった。
良く表彰台で「チームのおかげです」というありきたりな言葉を耳にするが、今回小山が表彰台で言った同じ言葉は何故か胸を熱くした。
およそ初めてアマチュアチームが追走するということができたが、一緒に回っているブラ―ゼンに怒られたりと反省点は多い。でも普段の何もせずに終わるよりも充実した気持ちになれた。
月曜日はイナーメ関東四人衆で秩父ライド180kmをこなして帰宅。
火曜日はご近所でもあるFIETSの光山さんと、En-shareの野上君と三人でBINGOバーガーへ往復160km。
水曜日は我が家に泊まって朝一でロング練に行ったユキを迎えに、光山さんと久留里へ回復走で80km。
木曜日~土曜日はイナーメ合宿にて開田高原へ。渡良瀬のTTTメンバーを決めに行くのがメインだったので、距離はそんなに乗れなかったけどまぁOK。
土曜の帰りはGW復路渋滞に捕まり、シンドイ思いをして帰宅。
GW最終日は恒例の加須鯉幟杯TT。いろいろあったけど、心を落ち着けて、レース内容だけ。
個人TTは109番と前から7番目の出走。ひとつ前で出走するモヤッシーさんが「4km逃げれたら僕の勝ちってことでいいですか?」と言ってきたので4km以内に抜こうと謎の決意。
前走者とは15秒間隔で出走していくのだが、スタートして50km/hまで上げる。DHバーを持ってモヤッシーさん追撃開始。
3km弱で無事に抜くことができた。そのままの勢いで飛ばしていく。
今年は例年に比べて風が穏やかで、例年だと帰りが登り基調だけど追い風なので往路頑張るというイメージが強く残っていた。
なので折り返した時に「あ、これペース配分ミスった」と悟る。往路で3人抜いたが復路に入ってから前を走る武末さんの背中が遠く、縮まらないのでモチベーションも上がらない。
ペダリングに集中していると頭が下がって速度的にも上がっているのだろうけど、10秒も持たずに顔を上げたり、速度を見たりしてしまう。
photo by itaru mitsui
「こりゃ今年はダメだな」とゴールすると、ギリギリ勝っているという報告が。
内容的には最後まで踏み込めなかったので非常に良くなかったが、結果としてはオーライ。
Roppongi Expressの高岡さん3位、モヤッシーさん4位、山健さん13位と上位に入っており、TTTにむけてプレッシャーをかけてくる。
イナーメTTTメンバーは中村北野佐野の昨年と同じメンバー。しかし個人TTは佐野さんは15位でユキは22位と撃沈。
不安を抱えながらも、ITTとTTTはモノが違うんだ!ということを信じて出走ラインへ。
風は個人の時よりも強くなっていて、行きは向かい風、帰りは追い風。作戦としては往路は自分が頑張って、復路は全員で55Tをぶん回す、というシンプルなもの。
往路で2人になるのはキツいから、目標は3人でゴールすること。
昨年の優勝チームだからか、一番最初に出走。
前に目標が無いが、逆に考えることが減って走りに集中できた。
個人TTではヘッポコのユキはインターバルお化けで、後ろで休むのが非常に上手い。
合宿中のTTT選考会でもその力を如何なく発揮し、メンバーの座を射止めた。
足としては佐野さんの方があるが、後ろでしっかり休めていない分、今回はユキの方が元気だった。
photo by itaru mitsui
まぁ、僕の後ろを佐野さんにしたからしんどかったというのも否めないが…。一気に上げることはしないものの、自分の番の時には3~4km/hほど上がっていたように思う。
折り返して復路に入る。帰りは追い風に乗る。自分で上げて佐野さんで落としてユキで若干あげて繋げるという走り方。
TTTの理想とは程遠いペース配分だが、何とか耐えてくれる佐野さんとユキ。
最後はユキが牽ききって、僕が残り2kmを牽ききるつもりで上げていく。するとゴール前で佐野さんが出て来てくれて、一度後ろに入って足を休めてすぐに並んでそのままゴール。
全員が出し切った久々に会心のTTT。ポールさんに言わせればペースの上げ下げが多くて怒られるのだろう。渡良瀬も楽しみである。
photo by itaru mitsui
一悶着あったが無事に優勝。
商品券はいつも通り換金業者さんが…ゴニョゴニョ
photo by itaru mitsui
加須鯉幟杯は僕がTTバイクを手に入れた2014年から毎年参加している大会。
イナーメ信濃山形としてはTTTを5連覇。個人では3連覇となりました。
日本でTTT走れるレースはこの鯉幟杯と、鈴鹿、今年から美山、の三つほどしかありません。
今回で12回目を迎えた鯉幟杯は、TTというニッチな世界を愛する変態たちの年に一度のお祭りということで、
その場所を提供してくださっている埼玉県車連の関係者の皆様には感謝しかありません。
ただ主催者側と選手側、双方で「加須鯉幟杯」を形作っていることをお忘れ無きよう、お願いしたい次第でございます。
今週末は宇都宮二連戦です。餃子券使わなきゃ。
中村 龍太郎(なかむら りゅうたろう)
チーム:イナーメ信濃山形
2015年全日本選手権個人タイムトライアルチャンピオン。一般企業に勤めるフルタイムワーカーでありながら、Jプロツアーを走り1桁台の順位を量産。トラックレースにも参戦し、全日本オムニアムでは3位。毎週末のようにレースに参戦し、レース数はプロをも上回る。
主な成績
・2015年 全日本選手権 男子個人タイムトライアル優勝
・2015年 Mt.富士ヒルクライム優勝
・2016年 全日本選手権オムニアム3位
・2017年 JBCF Jプロツアー 前橋クリテリウム2位
使用機材
ロードバイク:Felt AR FRD
TTバイク:Felt DA1
トラックバイク:Felt Tk FRD
ヘルメット:BBB ティトノス
ブログ
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