はじめまして。
中村龍太郎と申します。
一年間コラムを書かせていただきますが、拙い文章で気分を害された場合は恐らく風邪の症状だと思いますので今すぐに病院にいくことをお勧めします。是非、生暖かい目で見ていただけたのなら幸いです。
初回は「まずお前誰だよ」な方々が多いと思いますので自己紹介から始めたいと思います。
1990年12月24日。岡山県は倉敷市に生を受け、体重2387gの未熟児でした。
両親の仕事の関係で山梨県は富士の麓、河口湖に引っ越したのが1歳。未熟児に反して大きくなるわけでもなく、列の一番前を陣取り後ろの人の邪魔にならないように小さく小さく育ちました。
小学4年生から少年野球に加え、アルペンスキーの世界に足を踏み入れます。集団行動が苦手で、マラソンなどの球を転がさない競技が自分の生きる道だと既に悟っていました。
アルペンスキーは器用なので最初は速かったのですが、小さく小さく育ってしまったが故に、徐々に大きい人に勝てなくなります。アルペンスキーは高校まで続けましたが、自分の身体的特徴で不利な競技を今後続ける気はありませんでした。背の小さい人を妬む日々。
自転車を好きになったのは中学3年生の夏。
当時自分に自信のなかった私は、自分探しの旅というのに憧れ、ダメ元で、お好み焼きを裏返しながら「俺、岡山まで自転車で帰るわ」と言うと「おう。やってみろ」と二つ返事。あれよあれよという間に自転車を用意してくれて、パンクの修理を教わり、地図もすべてコピーして準備。一週間800kmの一人旅に出ました。国道1号線から2号線をひた走り、夜は公園で野宿。きつかったけど、その旅での人や景色の新しい出会いは自分の世界を広げるのに十分すぎる経験でした。自分の足で走ることも好きでしたが、自転車ならもっと広い世界を見ることが出来る、またその相棒感に魅かれていきました。走破したことが自信に繋がったということは言うまでもありません。
中学まで続けた野球もやめ、高校ではボート部に所属し汗を流す日々。しかしボートもリーチの長さが物をいう世界なので、背の低い自分には不利な競技でした。
自転車競技を知ったのは高校生時に連載していた「over drive」という漫画。その影響で地元の大会の「Mt.富士ヒルクライム」にプジョーのクロスバイクで参戦します。結果は散々だったけど自分の力で登りきったという達成感を感じました。同時に周りの人たちが乗っていたロードバイクに憧れます。
ここでクロモリロードを買ってもらいます。クロスバイクに比べ圧倒的に速く、車をぶち抜くことに快感を覚えます(※危険です)。通学での毎日片道15kmほどの道がとても近く感じていました。
チビな自分でも戦える世界があることを知り、信州大学では自転車競技部に入ることを決めます。トラックレースにも参加する部でしたので、ここで初めてピストに乗ります。強制的に足を回される初めての感覚に、Mな心が揺さぶられ・・・ませんでした。でも自分の知らない自転車競技があることに驚き、それでいて一つ一つの種目が複雑かつ面白かったので今日まで続けるに至ります。
大学に慣れて、大学ライフを満喫しすぎて自転車が疎かになってしまいます。居酒屋のバイトも楽しく、夜通し働いて次の日の朝練に行き、三本ローラーで走りながら寝るという伝説を残すほどでした(※危険です)。こんなんじゃダメだと発起するころには残り二年となっていました。大学のレースでは全く勝てず、自転車がつまらなく感じることがありました。そこで大学三年から大学名で実業団登録をします。下のカテゴリーで勝利を重ね、E1クラスで勝負に絡めることを知り、自転車熱が帰ってきます。加えてシクロクロスも始めることで“楽しむ”自転車の乗り方を知ります。
結果的にめぼしい成績を残せぬまま四年間が終わってしまいました。
ただ、自転車に乗ることで広がった世界を離れたくなくて、社会人になっても自転車競技を続けることを決めます。
千葉県のメーカーに就職し働く傍ら、イナーメ信濃山形に所属してジャパンプロツアー(JPT)で戦う日々。初年度はプロとの差を感じ、残留することで精一杯。もともと仕事があるので練習時間が短いことはわかってはいましたが、イナーメの先輩方と一緒にいると言い訳できない。二年目に入る前の冬、自分に足りないのはレース数だと思い、市民レースに片っ端からエントリーします。それはロードだけに留まらず、大学でやっていたトラック競技やシクロクロス競技にも参戦します。
純粋なスプリント力なら社会人同士で負ける気がしなかったので、勝てるレースは全部勝ちにいきます。勝つことで自分に自信がつき、モチベーションの高いままシーズンイン。
結果として二年目の成績はプロに交じって総合で13位。年間レース数は72戦。先シーズンは日本一レースに出たと言っていいと思います。
今年はさらに上位年間ランキング10位以内を目指して精進します!