前橋クリテリウム 中村龍太郎

戦慄のGSR CUPから失意の全日本トラックを終え、その次の週は大阪の超級山岳ケッコン・ノゴア・イサツ峠を越える。

その次の日の会社の同期の結婚式は魂抜けた状態でほとんど聞いておらず。週半ばからスイッチ入れて自転車に乗る。

JAPAN CUP CRITERIUMのSPECIAL TEAMに選出されたことを連絡受けていたのは渡良瀬TTの時。その時までにクリテリウム走っておきたいな、ということで予定になかった前橋クリテリウムにエントリー。元々は山梨のケッコン・ノゴア・イサツ峠を二日間で攻略の予定だったが、一日で問題ないという勝手な判断。

朝イチで大阪から夜行バスで乗り込んできた相方を載せ、前橋の銭湯へ。レースは午後からなので社長出勤なのである。
が、ライセンスを自分が持っていることに風呂から上がってから気付き、監督に迷惑をかけてしまった。反省。
風呂から上がって腹ごしらえ(早く会場行けよ)は昨年食べて美味しかった登利平。
店内はいっぱいだったので弁当に変更。自転車を上に積みなおしたりしてたら弁当出来上がって会場へ持っていく。
駐車場はとても狭かったけど車を置かせてもらえた。ありがたや。

ツイッターのゼクシー写真で多くの人が結婚を察知していて、祝福のお言葉をいただき恐縮です。
ゼクシーは僕の人生で手にした雑誌の中で一番の重量でした。必要なのは婚姻届だけだったのにね。ちなみに二番目はカンパのカタログ付のバイクラです。

昨年とコースは変わらず、群馬県庁の前の通りをスタートして折り返し、鉤状に曲がって橋を渡って折り返し、帰ってくるという単純コース。
橋の上と県庁前の通りは二車線有るがコーナーに入ると一車線になり危険。ただ、そこまでブレーキをせずに曲がれるので実は好きなコース。
リスク回避のために早めに招集場所に行って待機していたら、まだ10位以内にいるということで前に呼ばれた。確認しとけ俺!貴重なドヤ顔整列を逃した。

一周3.5km×14周=49kmのレースがスタート。先頭だったのでバイクの後ろにつける。周回賞を取りたいと言っていたユキが前の方に上がってきて3周目の周回賞を獲りに行く。
僕は後ろで静観。ゴール前で吸収される。そこからは自分も前に居座るが決定的な逃げが出来たのは5周目。主要5チーム(ブリ、ブラ、シマ、マト、インプ)が一人ずつ入った強力な逃げ。
気づいた時には出る勇気を失っていて、焦りが募る。しかし前を行く面子を見ると、シマノの入部さんに圧倒的に有利。このままMATRIXがいかせるわけがないと感じ、待つ。

photo by 三井至

7周目にユキが単独アタックし、しばらく宙ぶらりん状態になるが、佐野列車に吸収される。
MATRIXのコントロールのまま、先頭とは15秒くらいで推移。MAT→鰤→シマ→ブラの順番の後ろを頑張ってキープ。
小山がちょいちょい傍にいたのでチーム感が出ていて怒られない。残り6周、MATRIXの吉田さんが前で逃げている安原に折り返しで帰って来いとジェスチャー。
安原が帰ってくると本格的に位置取り争いが勃発。なるべく集団の中ほどにいないで、端に寄り、上がってくる選手にただ乗りさせてもらうコバンザメ戦法。
橋の区間でユキが隣に来たので乗せてもらい前へ。コーナーまだ先なのに踏みやめたので「もっとイケ!」と声を出す。
折り返しでブラ―ゼンと交錯し、ユキが中切れした状態になって岸にキレられていて、埋められ無さそうだったので前にでる。
ブラ―ゼンの列車と並走しながらも、コーナーでインをついてポジションをキープ。残り一周の鐘を聞いて最後の180°折り返しへ。一つ目は少しポジションを下げるも、橋の区間で持ち直し。
橋向こうで折り返してからはアベタカさん列車に乗り、コーナーを突っ込んで吉田さんの後ろに入る。

photo by 五月女さん

アイラン→吉田さん→僕の順番で最終コーナーをクリア。外側に膨らんだアイランとラインが被ってしまい、それをさらに外に避けて対処するが吉田さんは遥か彼方。

photo by 三井至

左からくる青いジャージを目の端で確認しながら、2位は確定だと確信し、でも一応(というか癖で)ハンドルを投げてゴール。

photo by クロクマさん

自身二度目のJPTの表彰台。クリテで最後のスプリントに加わったのも初。ひりひりする位置取りから上手く立ち回っての(運の要素が強いが)結果。
スプリントのギアがかかってる!っていう感覚も気持ち良くて、今年一番の感触だった。
ジャパンカップクリテリウムに出場することもあって、一つの結果を得ることが出来てホッとしたというのが本音である。

愛媛国体に続きます。