太田原クリテリウム JPT 2017 中村龍太郎

栃木二連戦の一発目は太田原のクリテリウム。金曜入りのチビ助を連れてユキんち経由で会場へ。

野崎工業団地の道路を二車線閉鎖したコースは第一回の宇都宮クリテリウムを彷彿とさせる単純なコース。
ただ、最終コーナーから150mでゴールなので実質最終コーナーに先頭で突っ込めるかで勝負は決まる。

先週に引き続きビビアンが出ていて、ビビアンはクライマーなのでクリテはアシストしてくれると言ってくれた。
とはいえ予選を通過しなければならないが、なんと一組目は43人しかいないので、50人上がりだと全員上がれてしまうというまさかの展開。
結局3周のパレードで済ますという話になり、ただ雨に濡れるためだけに3周走るという無駄な時間が流れていた。MCの人も大変である。
かと言えば僕らの予選二組目は52人いるということで、2人落ちるという話になる。なんでや。
一組目に何人か組み込めばいいのに、そこら辺の融通が利かなくて8周ガチで走らされることになった。疲労度が違うから不公平じゃない?

FEL香に乗ってスタート地点に行こうとすると、なんかリアの変速がオカシイ。28TからTOP側に変速すると真ん中で止まってしまう。電池かと思ったけど緑ランプ。
原因がわからなかったのでシマノさんのテントにダッシュ。野寺監督直々に見てくれたが、恐らく内部が錆びているか、基盤が水没しているとのこと。
予選のスタート時間も近かったのでとりあえず予選に行ってきます!とバタバタと移動。シマノさんお騒がせしました。
結局TOP側5枚が使えない状態だったけど、後ろ2人ならいけるっしょ、と希望的観測でバイクそのまま予選スタート。

1/4周をこなしてすぐに後悔し始める。TOP側に入らないから回転数がめっちゃ上がる。

PHOTO BY うりこさん

一人だけ異常にクルクル回していたので、遠藤さん曰く「アップしているのかと思った」とのこと。違います。
3周をこなした時点でバイクの交換を考え出す。最後のペースアップ前にはバイクを交換したかったのでPITに待機していた監督に「バイク交換!」と叫ぶ。
次の周で監督がいなくなって、アーメンと思ったが次の周で小山と一緒に待機してくれていた。

変速不良だとニュートラルをくれるかわからなかったので(あとで審判に確認したら、その場合はニュートラルが認められないようです)、
とりあえず一周かけて先頭まで出て、わざわざMATRIX列車の前にお邪魔して、交代の少し前で回転数MAXでアタック。
抜きざま先頭の吉田さんに「バイク交換します!」と伝えたので見送ってくれたが、WALKRIDEがついてきた。申し訳ないけどめんどくさいのでそのまま。
CXバリの交換とはいかず、モタモタしたけどチームのセカンドバイクの古いMBKにチェンジ。

PHOTO BY 三井至

一歩目で自分がいかに機材に助けられているかを知る。おっっっっもい!!!!
集団の尻尾は捕まえられず、10秒くらいの差を頑張って埋める。重いバイクとはいえTOP側にギアが入る喜び!ジュニアギアでJPTを戦う高校生の気持ちが分かった気がした。
一周で追いつかなかったら終わると思っていたので出し切る。集団に追い付くときにはハンドルを投げました。キツカッタ。

後から聞いたところ既に50人を切っていたそうです。怒りをどこにぶつければ。
残り周回は集団内で足を休めて、30番手ぐらいのまま一応スプリント。無事予選を通過。疲労感がやばくてダウン長めに。

決勝の前にステージでチームプレゼンテーション。ビビアンに「ステージで歌ってもイイよ」と言うと、笑ってくれた。
小山の言葉を借りると「いちいちやることがイケメン」。
マイクを渡されて、当たり障りのないことを言って、ビビアンに「アイシテマス」と無駄にしゃべらせて、あとはフランス語をしゃべれる栗村さんにお任せ。さすがです。

最後はステージ恒例のSUNVOLT製のリラックマバーエンドキャップを撒く。ちなみにチームとしてドヤ顔で配っているが、全部岩月さんが実費で買ったもの。
「せっかく来てくれた観客の方に感謝の気持ちだよ」という岩月さんの男前さに、心臓がキュッとなるのである。

決勝の前にリアディレイラーを監督の自転車から移植。11速になって一安心。

決勝は2.5km×26周の65kmで意外に長い。しかしコースがオーバルなのでインターバルはそこまでないのと、予選で降っていた雨が上がって路面がドライになってきたので難易度は低い。
問題は集団内の位置取りだが、今回はフランス仕込みの心強いイケメンがいるので、少しでもイケメンをあやかろうと真後ろをキープするのが目標。

レースがスタートして序盤から宮田と同じ轍は踏まないとブリッツェンとシマノが波状攻撃。当然ペースが上がるが、ビビアンが前に前に上がってくれるので前方をキープできる。

PHOTO BY 五月女さん

一回コーナーのイン切りであまりにも速かったのでつくのをやめたが(その後アイランにめっちゃ怒られてた。ただ、ヨーロッパじゃ当たり前だとプリプリしてた)
それ以外は基本的にビビアンのケツをひたすら眺めてた。
11周目に起きた落車は自分の前だったのだけどドリフトして難を逃れたが、スピードはゼロになった。

PHOTO BY 三井至

「追わなきゃ!」と思ったら後ろからグリフィンの狩野さんが「やめやめ!」とみんなに行っているのが聞こえて、確かに無駄足だ、と思ってハタと止まる。
そこにマサルが「龍太郎さん止まらないでよ!」と言いながら突っ込んでしまい、軽く当たった程度だったけど、
ジャックナイフしたマサルのバイクが自身のケツに当たってトップチューブが折れた、と…ごめんね…。
落車自体は軽いものだったけど、止まった人数が多すぎてニュートラルがかなり長く設けられる。

結局3周マイナスでレース再開。
前にいなかったから知らなかったけど、既にアベタカさんが単独で逃げていたみたい。
ニュートラル前の状態に戻すということで、アベタカさんが10秒のアドバンテージでスタートと審判が告げると、誰が言い出したのか集団から「がんばれ~!」の合唱。
アベタカさんそのまま周回賞二回獲るもんだから凄い。

PHOTO BY kobayashi seiichiro

残り二周でアベタカさんが吸収されると本格的にチーム同士の戦いになる。ビビアンは隙間を見つけてはハンドサインで示してくれるのでついていきやすい。
MAT&SIM&BLIのトレインが入り乱れ、左右に集団がうねる中で平然と位置をキープできる。僕も必死でケツにはりついた。
残り一周を切り、アシストがぽろぽろと落ちてくる。

PHOTO BY KENSAKU SAKAI

VICTOIREのかっちゃんの前輪がビビアンの後輪のクイックに当たり、スポークの折れる音が響いたのには、かっちゃんの横にいた僕もヒヤッとしたが、落車は無く。

問題はどのタイミングでビビアンが僕を発射するか。そこは相談していないのである。個人的には残り350mぐらいで出てコーナーに先頭で入る方が良いと思っていたが、
結局コーナーギリギリで肘が動いた。すでにコーナー手前で上位5選手は飛び出している。
コーナーを抜けてからビビアンを抜いてもがくが前には届かない。喜んでいる譲さんも刺せず、6位でゴール。ビビアンは7位。先週は7位と8位。仲良しか。
ビビアンが謝ってきたけど、個人的にはこんなにもアシストをしてもらってのレースが初めてだったので得るものが大きくて、感謝しかなかった。
なので僕は代わりに次の日のロードで全力でアシストするよと伝えた。

夜はタメさんちに移動して洗車→中華料理→温泉→帰宅。

次の日のステージでのビビアンの日本語のコメントを教えて雑魚寝で就寝(「○っぱい」なんて教えてないよ!)。
続く