千葉県国体予選とみやだクリテリウム 中村龍太郎

PHOTO BY 黒熊さん

 

先週の土日はトラックからのクリテ。
みやだのヒルクライムと千葉県の国体予選が被っていたので、迷わず国体予選を選ぶ。
というのも、みやだヒルクライムはCXチックな感じで、道幅が狭く、登りからのスタートになるので、スタート位置ですべてが決まる。
登ってみても景色が良いわけでもなく、ただ、辛い。
みやだクリテリウムに出るのは迷っていたけど、ユキが国体予選に出るというので、道連れが出来たということでクリテリウムのみ参加することに。

千葉県国体予選は松戸競輪場333m。初めて中に入ったが、千葉競輪場に比べて当然小さい。
バンクに入る門は競輪選手が使っているので、室内はクーラーが効いていて快適。
美鈴湖に比べてストレートが短いのでコーナーの時間が長い。タイムは出るそうだが、残念ながら標高が低すぎるのである。

エントリーは1kmと3kmだけ。高校生も含めて50人強が参加とのこと。千葉県にこんなにトラックやる人がいるなんて驚き。中には武末さんも。
エントリー費は500円でウェルシアとかで売っているウィダーもどきを二つ貰える。
ヘルメットキャップは白で、ゴムの部分がヨレヨレの歴史を感じる一品。番号付おむつかと思ったよ。
競技的にTTヘルメットしか使わないので、養生テープに自分で番号を書いて横に貼り付ける。
12時までにすべて撤収する予定だそうで、ものすごい急かしてくる。

まずは1km。美鈴湖では7秒であったが、標高が高く、空気が薄いためタイムが出やすい。なのでタイムが出ないことは分かっていた・・・まぁちょっと期待してたけどね…
ギアは一枚落として51-14。チームスプリント全日本チャンピオンの明治大学板倉にスタートの足の位置などをレクチャーしてもらう。
(結局奴は左足前からスタートだったので、いきなりそんな博打は打てなかったが)

前走者が終わって、クランクを2時の位置に合わせて待機していたのに、「乗ったまま来て」と言われる。あ、発送機じゃなくてケツ持ちなのね。

ケツを持たれて、いきなり「10秒前」と言われる。何の音も鳴ってない。
「5秒前・・・・・・」ブィィィィィ!(聞いたことない音)
いきなり始まったので動揺する。一枚落としたことで先週よりは加速がイイ。
が、先週も思ったけどバーはやっぱりストレートタイプがイイと思う。ベンドタイプは力が入らない。

灼熱の三周を終えてタイムは1分9秒39で2位。まぁまぁ。そういえばスタートの聞いたことない音はバスケの試合で使う機械らしい(何故w)

次は高校生に合わせたのだろうか、初の3kmIP。BLANCHEの森が「55-15良いっすよ!」とやたら薦めてくるので根負け。
元々1kmの一枚落としという判断で50-14を使おうと思っていたのだが、荒川に55ギアを借りて55-15で出走。

55ギアを初めてFEL代に装着したので、後輪とフレームの隙間がギリギリ。
ただ、ここの隙間は無い方が空力的に良い(チェーン変えるのめんどいのでやってなかったが)。
荒川から借りた禅のチェーンリングも空力的に良さそう。ボスを倒しに行く時に、新たなチート的武器を手に入れた勇者の気分である。

ラップをBLANCHEの佐藤にお願いして、3kmスタート。相手は順大の原。
スタートは30秒60と遅め。52-14よりも軽い55-15だが、回転数が低くなるので二歩目がくるのが遅くなる。
スタートが遅いのは織り込み済みなので慌てず、次の周で23秒66で回ってくる。
そこから22秒71(←最速),23秒15,33,18,11,51ときて、ラストの一周上げたつもりだったけど24秒14と落としてゴール。

タイムは3分36秒71。そのままのペースで残り1kmを走れれば、4km4分45秒くらい。うーん。
無事に原には2秒勝って、千葉県で1番個抜きが速い男に(聞こえがイイよね)。

55-15は回転数が低くなるからか、スピードが安定していて、タイムを刻めたので上々。
333の割にはコーナーが早く来るので下を向いていて膨らんでしまったのが悔やまれる。

今週末の東日本トラックでも個抜きにエントリーしているので、自己ベスト4分39秒963を更新したい。

12時に撤収し、ユキと合流。千葉県に引っ越してきた高校三年生には見えないBREZZA中山と三井を連れて松本へ。
の、前にSNELに寄って来シーズンのバイクを受け取りに行く。黒光った諏訪さんありがとうございました(誤字)

SNELと飯と風呂で監督の家に着いたのは22時。56さんとトモヤは背中合わせで電気つけっぱなしで寝ている。
既に選手みんな就寝したようで、僕とユキは二階で眠るビビアンと同じ部屋に案内される。
僕は初対面のビビアン。SNSで見た写真の時点で良いやつオーラを感じていたが、部屋に入るとパンツ一丁で出迎えてくれた。
暗がりの中を「ぼんじゅーる、あんしゃんて」と言って握手(←付け焼刃で覚えてきたフランス語)。
「ヨロシク」と言うビビアン。日本語うまい。長野の夜にしては暑かったけど千葉程じゃない。すぐに気を失う。

次の日は朝一のE2のレースがある佐々さんにCXバイクを預けて、お見送り。
家に戻るとビビアンがシリアルに牛乳をかけて朝ごはんを食べている。フランス人はレーススタート3時間前に食べることを徹底しているらしい。
途中のすき家で食べようと思っていたが、ビビアン食べちゃったのでコンビニ稲荷寿司で朝ごはん。
会場についてビビアンを連れて試走へ。ぶっつけ本番よりはマシなはず。

4周の予選は一組目で岩月さんと二人。どんより曇り空で今にも雨が降ってきそう。
先頭でスタートしてクリートが一発でハマったので、ホールショットを獲る。
下りですぐにマトリックスが抜いてきて、先頭でマトリックス列車が完成。
その後ろを陣取って最後まで。上がれることは分かっていたので、シマノの木村がロングスパートをかけた後ろに憑いて、200mでスプリント。
ほとんど流しているに近いスプリントの吉田さんをかわして一位通過!もちろんガッツポーズ!

PHOTO BY ケイト

下りでキリPさんに「ナイス1位通過!」と声をかけてもらえるまで気まずい空気。冷ややかな目がね…。

岩月さんは落ちてしまったが二組目は全員上がり、決勝はWAKOSのワンちゃんとイケメンビビアンとビアン北野(並べると読みづらいな)の芋四天王。
決勝までは時間があったのでのんびりする。地元アイドルのライブはそっちのけで、信大OB集合!

PHOTO BY 花村祐太

二個上の谷川パイセンは我らのキャプテン。二年前の鈴鹿で出会って以来で、この宮田で実業団デビューとのこと。
真面目な中に下い緩さを持ち合わせていて、「セコム(セルフコンドームの略)してますか?」という名言を残して卒業していった先輩。
開口一番「セコムしてますか?」と言われて、記憶が蘇り、昔を思い出す。僕の中では長嶋茂雄<谷川パイセンなのである。
徐々に信大のOBも集まってきたので、皆でポタリングなぞしたいですね。千切りますが。

決勝は15周。スタート位置はなんやかんやで後ろの方。雨が本降りになっていて路面は完全にウェット。

スタートして早々にマトリックスが8人全員先頭に出る。ペースの上下があるわけではないのでトレインの後ろに入る。
MAT→ブリ→シマノのラインが完全に出来上がっている。その後ろでひらひら。
こうなると逃げを打つというのは厳しい。雨のグレーチングに気を付けて、コーナーはわざと車間を切って速度を殺さずに入り、インターバルがかからないようにする。
トヨカツさんとビビアンは相変わらずの位置取りで前にいてくれるので、自分が埋もれてしまってもそこまで行けば入れてくれるという安心感がすごい。

5周を過ぎるとMATRIXの前に出ようとする選手がチラホラ出てくるが、半分近くになった7周目のS/Fでトヨカツさんが上がってきて「龍!」と声をかけられる。とりあえず後ろに憑いて前まで上がる。
すぐにコーナーが来てしまったので、途中でトヨカツさんと逸れ、MATRIXのトレインの隣を走るという中途半端な位置に。当然入れてくれるわけでもなく、下がる。
前を見ると先頭にいたトヨカツさんが抜け出している!すごいぞWAKOS!明らかに泳がされているのが明白だが、せっかくだから周回賞を獲ってくれ!と願う(何もしない)。
そもそも後で知ったのだが周回賞はポイント制なので獲っても意味はあんまりなかった。

8周目のS/F後の下りで自転車を跳ねさせてしまい、ボトルが落下。
雨のレースなので一本しか持って行ってなかったのだけど、ここまで飲む余裕が無かった。
無くなったら無くなったで欲しくなってしまう。「あ、トヨカツさんが捕まったら貰おう」←ヒドイ
9周目でやっと周回賞の合図の音がして、もう目と鼻の先にトヨカツさんが見える。
登りで捕まるかな~と思っていたら、登りを越えてもトヨカツさんがいない…!
どうやら登りの手前の左コーナーで前輪がFLY AWAYしたらしい。
アウト側は全く見ていなかったから気づかなかった…。
ボトルは無いけど残り5周程度なので、きっとモツと信じてレースに集中。

トヨカツさんが捕まって(ある意味逃げ切った・・・?)からシマノのアタックが繰り返される。
MATRIXが一人、二人と消えていくが吉田さんが一人になることは無い。

PHOTO BY 黒熊さん

前を走るビビアンに「ARE YOU OK?」と聞くと手をヒラヒラさせてきたので、返しに聞かれた時に「OK! I believe you!!」とJ-POPな英語で後ろに入る。
残り一周の鐘を聞いてイン切りで一気に前に入る。登りも前で登り切り、ビビアンの後ろに。
残り1km過ぎのコーナーでグレーチングにビビリ、弱冠前と差が開く。最後の緩斜面に入ってビビアンとの間にシマノが入って、そして中切れ…。
それを埋めてビビアンの後ろに憑いたのは最後のコーナー手前。
ここのコーナーでビビアンの前7人と車間が開く。後ろから「GOGOGO!!」と叫ぶがビビアンが伸びない。
250mほどあったがビビアンから発射。しかし前は既にスプリントを始めているので車間が縮まらない。

最終発射台のアイランを抜いて、前の6人から少し離れてゴール。ビビアンはその後ろだったので、7位と8位。

PHOTO BY 三井至

終盤でチームメイトがそばにいるのは初めてだったので、それだけで安心感が違った。
今回は僕がコーナーで離してしまったのが原因で噛み合わなかった…。悔しさは栃木へと。