PHOTO BY neprosさん
世間では三連休であった週末。弊社は休みをずらしており、普通の土日休み。
皆々様の三連休をエンジョイする投稿に心が荒むが、その代り来週が三連休になるので来週優越感に浸ってやろう。
この土日はJICFの国際トラックで第二の故郷である松本へ単独遠征。
イナーメのチームメイトで大学の後輩でもある北澤のリュータローにマディソンに出ないかと誘われて、
そこまで言うならと重い腰を上げた(そんなに言われてない)。
土曜日の朝は某雑誌の取材で朝一で彩湖へ。
急遽決まった予定だが、本当に雑誌の編集者(?)というのは大変だとしみじみ思う。こんな私でいいならいくらでも協力します…。
三連休の渋滞を避けるべく、渋滞の終わり付近のICまでgoogle mapを駆使して向かう。
渋滞情報を鑑みてルートを設定してくれるgoogle mapだが、google mapを使用した人の統計データから最短を選んでくれるというのを聞いたことがある。
google mapを使ってA→B区間を飛ばす人が多い程、設定速度が速くなっていき、なので到着時間がそんなに縮まらないという現象が起きる。
ということは、今回のように明らかに、下道で渋滞緩和付近のICまで行くのが早いのに、その前の渋滞に突っ込むように要求してくるのは、下道を走る区間のデータが無いからか…?とか考えていたらあっという間に東部湯の丸IC。
美鈴湖自転車競技場は山奥にあるので、入ったが最後生きて出られ…間違えた。下界まで降りるのがめんどくさいのである。
なので下界のコンビニで夜飯を買い、会場へ。夜飯が必要なのは、土曜出場予定のマディソンのスタートが、19:30~なので。
日本初のナイトマディソンということで浮かれるはずもなく、終了時間の遅さに愕然とする。
単独遠征になると、如何に快適に過ごせるかが重要なので、ハンモックは必需品。信州大学のテント下に設置してのんびり過ごす。
なんやかんやで昨年は3位に入っているWドラゴン。しかし今年の面子は濃いわ濃いわ。
学連でマディソンが頻繁に行われるようになり、学生皆慣れている。し、競輪学校から一時的に出所してきたエイヤ達もいる。
そういえばエイヤは体が一回り大きくなっていて、顔の爽やかな可愛さと体のゴツさがミスマッチで怖かった。
手袋はワークマンで買った精密機械用の薄手のもの。いろんなの見つけてくるねぇ…。
試走でお手て繋ぐ練習はしたが、実際にレースとなると、他にも選手がいるので当然勝手が違う。
気を付けるのは、前で交代しようとしているチームのイン側に刺さないこと。
とりあえず安全に走ろうということでレースがスタート。ゆっくりとしたペースで北澤に交代。一度交代してからペースが上がる。
やっていることは30kmのポイントレースなので333mバンクの美鈴湖は6周に一回ポイントがくる。
序盤のペースがものすごく速くて、千切れては埋め、千切れては埋めを繰り返す。
そのうち頭に酸素が回らなくなって(標高1000m近いので)ボーっとしだす。
「中村さんっ!」という北澤の悲痛な叫びで我に返り、慌てて手を出すが交代できず。本当にゴメン。
お詫びに次の周回は一回飛ばしで交代。そうこうしていると中盤でペースが落ちる。ああ、皆ちゃんと人間やってるんだな…とホッとする。
しかしこれはチャンスである。すでに-2LAPされているので上位は不可能だが、1ポイントぐらいは獲りたい。
PHOTO BY ふぉとふぉと館さん
上に上がって牽制している集団から京産が抜け出そうとしたので便乗。二人で抜け出す。
(後に北澤に聞くと、この時「やめてくれ」と思ったらしい)
スプリント周回手前で北澤にチェンジ。京産は抜けずに2位通過。残りはただただ辛いだけ。
-3LAPを喫し、スプリントに絡みそうだったので、という理由で降ろされてDNF。
二人とも明らかに酸欠の状態で吐きそう。椅子に座って暫く動けない。
片づけて帰りたいから立ち上がると立ちくらみがすごい。審判に「電気消すぞ~」と怒られて渋々撤収。
三才山を越えて鹿教湯温泉で一泊。源泉かけ流しだそうだが、匂いもなく、とろみもなく、ほんとかな?と思う感じだった。
窓を開けると寒いかもしれないという判断で閉めて寝たけど、長野県民の北澤は暑くて起きてしまったらしい。環境の差か。
次の日はオムニアムと1km。
最初はオムニアムのスクラッチ。全日本トラックでもスクラッチに出たが、唯一一発勝負ができる種目。
ギアは52-14、ペースが速かったのでギア的にはちょうどいい。
エイヤが終盤に抜け出してそれを捕まえるのに集団が伸びる。前に走る選手のタイヤを見つめていたら、いきなり鐘の音。
周回板ちゃんと見てなかった!ミスった!と思った自分の位置はかなり後ろ。前はスプリントを始めていて確実に追いつかない。
せめて一つでも順位をと、前の鹿屋を抜いて13位でフィニッシュ。
一位に40ポイントが加算され、13位の自分は16ポイント。
この時点で24ポイント差がついているので、ポイントレースでの1LAPが求められる。
少なくとも10点以内と考えると6位がボーダーで、その前後ぐらいがちょうどいいのだろう。
次は1kmTT。
目標はベスト更新で6秒台。新たな試みとしてギアはそのまま52-14。
いままで49-14でしかやったことなかっただけに、スタートが踏めるか不安。
スタンディングも練習はしていないので、ぶっつけ。バックスタートでホーム側は信大生。信大のテントでデカイ顔するためには負けられん。
はやる気持ちを抑えられず、人生初のフライング。でも自分でもわかるくらいだったので、進行を妨げて申し訳ないという顔で戻る。
するとホームもフライングだったらしい。少し肩の荷が下りた。いいぞ後輩(良くない)。
二回目は安全にいったら重すぎて内側に落ちそうになる。
何とかレーンは維持して徐々に回転数を上げていく。重いギアはスタートは捨てて、残りの2周で伸ばす効果がある。
PHOTO BY neprosさん
しかし、練習不足が祟り、徐々に踏めなくなってくる。明らかに垂れた状態で死にそうになりながらゴール。
かなり遅いと思ったらベストの0.3秒落ちの1’07.372。
思った以上に伸びていた。今週末も国体予選で1kmTTがあるので、一枚落としてやってみよう。
1kmTTのダメージはでかく、1h後に行われるオムニアムの二種目目テンポレースのためにハンドルを変えないといけないのに、ハンモックで30分屍と化す。
写真は沢田だけどね
テンポレースは未だに点の取り方がわからない。集団の空気を読む力みたいな弱ペダ的特殊能力がないと無理っぽい。(以降すべて51-14)
うまいこと逃げに乗れればいいのだけど、タイミングが合わず。追いつかないなら集団のペースを落とせばいいのに、なぜかペースが落ちない。
結局ポイントを取れているのは10人なので集団スプリントの頭を獲っても11位。
追いつかないなら最後に賭けてローテーションに入らないという手もあったのか。勉強になった。
結局16位で10ポイント。厳しくなってきた。
三種目目はエリミネーション。
割とこれには自信があって、ペースが速い云々よりも位置取りの上手さがカギになる。
イン側に降りると抜け出せなくなり、降ろされる可能性が大きくなる。
外側を走っていれば捲られてきたのに合わせて前にでれる。多少風を受けても前にいることが大事。
下から見て二列目の先頭を走る京産の斜め右後ろでしばらく寄生虫になる。半車身被せて暫くやり過ごす。
30人エントリーされているので長い時間そこにいた。もちろん捲ってくる選手はいるので、勢いがなければ合わせるし、勢いで前まで行かれたら、また自分も足を使って前に出る。
PHOTO BY neprosさん
残り6人になったところで後ろの鹿屋が被せてきて抜けられなくなる。
一か八かイン側に入ったが、結局エリミネイトで6位。まずまず。
最後のポイントレースの前での順位は11位で56ポイント。表彰台まで少なくとも40ポイントは必要。そうすると2LAP。無理だ。
逃げに乗りたいのに、イマイチ噛み合わない。1日で終わればインターバルは何分でもいいというオムニアムの新ルール。今回はみんなが口を揃えて「インターバルが短い」と言うほどで、
加えて1km走っているし…と頭に言い訳が湧いてきて、今日は駄目だと割り切る。
せめて0ポイントは嫌なので、中盤で緩んだ瞬間に、ポイント周回まで二周のところで上板から駆け降ろしでアタック。
後ろをやたらチラチラ見ながら走って無事に1位で通過。
ほっと一息入れてたら後ろでエイヤがアタックしていて、抜かれ際下から「チカちゃん行くよ!」と笑いながら叫ばれる。完全に遊んでんじゃねぇかw
意地で逃げに追い付くが、後ろの集団に吸収される。最後のポイントは倍点になるので当然狙う。
残り3周で新村先頭の3番手。前の日体大が残り2周で腰を上げたのでついていく。絶好のポジション!と思ったら残り一周で徐々にアウト側へ…。
どうやら周回を間違えていたようだ。捲るためにアウト側に被していた僕も煽りを受けて上板へ。「おい!」と叫ぶが時すでにお寿司。
下側で4人がスプリント開始。ワンテンポ遅れて追う。しかし前に追い付けず、せめて抜かれないようにと出し切って5位ゴール。意味なし。
全体で12位61ポイントで終了。
二日間を通してパッとしない成績ではあったが、走っていて楽しかった。
時折テントを訪ねてくる若者たちと話していると、自分も頑張ろうと思えてくる。
トラック競技は競技人口が少ないので大体同じ様な面子で集まる。全日本オムニアムが今から楽しみである。もっと強くならねば。
今週末は千葉県国体予選からのみやだクリテリウムからのゴリラクリニックで脱毛!!