自転車乗りにおくるトライアスロンのすすめ 飯田忠司 ⑦自転車乗りのスイムトレーニング

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皆さんこんにちは。FELTサポートライダー、トライアスリートの飯田です。

 

画像は先日9月2日佐渡国際トライアスロンに出場した時のレース前のものです。

これぞ日本海!という感じでIAの魅力が倍増ですね笑

 

今回は国内最長距離のスイム3.8㎞、バイク190㎞、ラン41.195㎞のAタイプに出場(約半分の距離のBタイプもあります。)しました。レース当日は気温33度の快晴。終わってみれば完走率は62.7%と今年はかなり過酷な環境でのレースとなりましたが、それ故に、ゴールに辿りついた時の充実感は格別なものがありました。皆さんも十分なトレーニングを積んで、機会あれば是非、この国内最長距離の佐渡Aタイプにチャレンジしてみてくださいね。

 

さて、第7回目の今回のお題は

「自転車乗りのスイムトレーニング」

です。

 

今回はどんな質問が飛び出してくるのでしょうか?

早速ですが始めていきましょう!

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Q1、スイムとバイクのトレーニングを行うことで相乗効果はありますか?

 

あまり大きな効果を期待してもらうと期待外れになる可能性もありますが、相乗効果は少なからずあるはずです。

スイムは水の中で行う為、他の種目に比べ筋肉や関節に負担をかけずに比較的短時間で心肺機能に負荷をかける事ができるスポーツです。

また個々の泳ぎの特性にもよりますが、上半身を主体とします。

 

バイクはスイムより長時間の運動を比較的容易にできるスポーツで、こちらはどちらかというと下半身を主体とした種目だと言えます(もちろん上半身も使いますが)。

 

これらの特徴を考慮していくとスイムを行う事でサイクリストにとって

 

効率的な心肺機能の強化。

上半身の動きの柔軟性などの改善。

 

などの効果が期待できます。

 

また複合種目が出来る事は故障をしてその専門種目ができなかった時にも威力を発揮します。例えば膝を痛めて自転車に乗れない時に、スイム、水中ウォーキングなどで代替する事で復帰に向けてのリハビリの選択の幅を広げ、心肺機能や筋力低下防止に大きな効果をもたらしてくれるはずです。

 

 

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Q2、その後のバイクで力を発揮するためのコツはありますか?

バイク、更にその後にランニングが控えていますので、スイムでの体力の消耗はできるだけ抑えておきたい所ですよね。

スイムでレースの距離をできるだけ速く泳げるようにベースのスピードを上げておく中で、

 

無駄な力を省いた、抵抗の少ない効率的なフォームを身につける。

種目間の切り替えに対応できる練習をしておく。

 

この辺りがポイントになると思います。

効率的なフォームの習得につきましては、いくつかポイントをまとめている以前のコラムをご参照ください。こちら

いずれにしろ専門の指導者にアドバイスを求める事がレベルアップへの近道でしょう。

 

種目間の切り替え、これはトライアスロン独特のものです。

特に水泳からバイクは身体が水平状態から、いきなり垂直状態になる事もあり、辛さや動きのちぐはぐさを感じる方も多いかと思います。

 

完走目的であれば、ここを急ぐ必要はなく、ゆっくりとやり過ごす、または少し休憩を挟みつつ種目を切り替える事も一つの手です。

 

プールサイドにローラー台にセットしたバイクを置き、泳いだらすぐにローラー台でバイクを漕ぐ・・・こんなトレーニングができる環境があればベストですが、実際に、これを公共の施設で個人がやるのはまず不可能ですよね。

 

これも以前のコラムでご紹介しましたが、種目間の切り替えをスイムトレーニングついでに取り入れる事でも十分対応できます。

 

例:

100×5~8本を泳いだ後すぐにプールサイドを1周歩くまたはランニング

その後、再びプールに入り50m~100mを1本泳ぐ。これを1セット、または休憩を挟んで2セット。

 

これだけでも種目間の切り替えのきつさは十分体験できます。

プールサイドに上がる際には転倒の危険性もあるので、始めのうちは泳ぎ終わったらプール内でウォーキング及び水中ランニングで、慣れてきたらプールサイドに上がるでも良いでしょう。

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Q3、ところで、体脂肪の低い自転車乗りはスイムで不利?だったりしません?(@_@)

RYOさんも私と違ってかなり細身ですからね・・・笑

体脂肪が低い事でのスイムでのデメリットを考えてみると

 

〇浮力が得られにくい→身体が沈む→抵抗が増えてスピードが上がらない、スピードを出すのにより大きな力が必要になってしまう。

 

〇水温が低い事によるパフォーマンス低下。

 

といった点でしょうか。しかしこの点についてはあまり心配する必要はないと思います。

というのも皆さんが出場する実際のレースではウェットスーツ着用義務の大会がほとんどだからです。(もちろん普段の練習で低い体脂肪率でも泳げる技術、体力の向上を追求していく事が大事です!)

ウェットスーツには保温効果はもちろん、実際に着て泳いでみればわかりますが、水着1枚の時に比べるとはるかに楽に速く泳げるはずです。100mで2,3秒は速くなる方も多いです。

ウェットスーツ着用による抵抗軽減、浮力獲得によるメリットはスイムが苦手な方こそ得られるものが多いはずです。

 

最後にウェットスーツは必ず身体にフィットしたもの、そしてゴムが劣化していないものを使用してください。サイズが小さかったり、ゴムの経年劣化(4,5年以上の使用はかなりの劣化の可能性ありです。)による身体への圧迫感は、スイム中の事故やトラブルの原因になりますので注意が必要です。

 

◯最後に

ここまで自転車乗りの方がトライアスロンにチャレンジするに当たって必要な事、疑問に思う事をRYOさんからの質問形式で挙げてもらい、回答してきましたが、いかがでしたでしょうか?

基本的にサイクリストの方は既に自転車に乗られていて、体力面、また自転車に安全に乗れる技術を持っているという点で運動経験のない方に比べるとアドバンテージがある状態からのスタートです。既に自転車には乗れる体力があるという利点を活かして、トライアスロンを、そのトレーニングを楽しんで取り組んで頂ければ嬉しいです!

 

 

 

RYO
ロードレースにも参戦する自転車乗りで実はランニングも結構速くて、更に既にある程度泳げて、非常にポテンシャルが高いのではないかと噂されるライトウェイプロダクツジャパンスタッフ

 

飯田忠司
プロトライアスリート、コーチ
日本トライアスロン連合指導者養成委員
埼玉県トライアスロン連合理事
トライアスロンスクールI-STORM代表

 

主な成績
2011年 佐渡国際トライアスロンAタイプ 優勝
2012年 佐渡国際トライアスロンAタイプ 2位
2013年 五島長崎国際トライアスロン エリート2位

 

スクール情報(I-STORMサイト)
www.i-storm-tri.com/

オフィシャルサイト
www.iidatadashi.com