グレッグ・ミナーのシグネチャー・コレクションは、彼が素晴らしい勝利を得た3つのレース会場と、その象徴的な場所にまつわる思い出をテーマにしています。
グレッグ・ミナー シグネチャーコレクションについてはこちら(完全限定生産)
最後となるVol.3は、グレッグ・ミナーが驚異的な5回の優勝を果たした伝説の舞台、フォート・ウィリアムを紹介します。
「フォートウィリアムのコースは凶悪だ。路面は荒れていて岩場も多く、最も危険なコースのひとつだと思う。」
ただでさえ難易度の高いコースに、この地方特有の天候の不安定さ、そして想定外のハプニングもあり、ハードな一日だったようです。
ぜひこちらのビデオをご覧ください。
グレッグ・ミナー: 人生で最もしんどかったフォート・ウィリアムでのレース (約2分35秒)
https://www.youtube.com/watch?v=iHAsbM77yOs
「フォート・ウィリアムスのコースは凶悪だ。
フィジカルを問われるコースで、勾配があまりないので、自力でスピードを出さなければならない。
そして、そのスピードを維持しなければならない。
路面は荒れていて岩場も多く、最も危険なコースのひとつだと思う。
フォートウィリアムでの活躍を期待されているという面もあるけれど、僕はプレッシャーを気にしないね。どこでも自分に十分なプレッシャーをかけているから。
さらに、南アフリカから10人か11人の友人がこのレースを見るために駆けつけてくれたんだ。
予選ではロリス・バージニアが2位につけていた。
スタートゲートに行くと、ロリスがゲートの中にいたのを覚えている。そして扉が開かれ、雨が降り始めた。
予選では最速だったし、コース上でのフィーリングも良かったのに、雨が降ってきてしまった。
ロリスはゲートから飛ばしてトップに立ち、最初のブリッジをイイ感じにクリアしていた。
そして、それに乗った後、大クラッシュしたので、彼はもう流すだけで、丘の下に向かって走り去った。
この雨ではコンディションが刻々と悪化していく。何が起こるか分からないと思った。
足が売り切れるまで全力でペダリングし、ロリスがクラッシュしたセクションに入ってからは、ひたすらブレーキをかけていたことを覚えているよ。
最初のいくつかのコーナーを慎重に回っているうちにティアオフ(ゴーグルの上にかぶせるフィルム)を外さなければならなくなり、少し時間をロスすることになる。
エドワーズの森のセクションは超狭い。
ずっと深いわだちができていた。フィニッシュに入ったときゴーグルが水滴でいっぱいになってしまい、シッティングでティアオフを外さなければならなかったのを覚えている。
ゴーグルが雨で濡れていたので、シッティングでゴーグルを拭いていた。
振り向いてタイミングボードを見ようとした。
観客は常にライダーが降りてくるのに反応しているからだ。
そして友達を見つけた。
友達は僕がリーダーボードのトップに載っているのを見て、興奮のあまりバリアを押し倒し、数人の警備員を振り切り、僕をもみくちゃにした。
しかし、僕はあまりにも息が切れていたので、実際には深呼吸をしているつもりだったけど、みんなが僕の上に乗っているので、息ができなかった。
息ができないほどだったので、死ぬときはこんな感じなのかな…と思って、リラックスした。
そして、息をするのもままならない状態で、本当に素晴らしい夜の始まりと終わりを迎えた。」
グレッグ・ミナーにまつわる3つのコースのストーリーを紹介しましたが、お気に入りのストーリーはありましたか?