プロジェクト135パート2 第111回 (インド)ジャンタル・マンタル

 ジャンタル・マンタルと言うのは天文台と言うか、巨大な天文観測儀と言った物です。前回のアンベール城の近く、ジャイプルに有り、サワーイ・シャイ・スイン2世と言う王様が造ったもので、300年近くたった現在でも現役で使われているのだそうです。インドの文化遺産と言うとほとんどがムガル帝国に関係の有る物が多いですが、これはアルベール城と同じく、現地の豪族によるものでムガル帝国とは直接関係のない建造物です。
 
■今回場所は
 

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ジャンタル・マンタルのあるジャイプルと言う町はデリーの南西260kmほどの町、こんな感じの町です。
 
この町はインド西部のタール砂漠の入口で、ラクダが普通に働いています。
 
この町の別名はピンク・シティーとも言われ、町中の建物が何となくピンクッぽいのが特徴だとか。私には赤茶に見えました。
 
ジャイプルのプルと言うのは城壁に囲まれた町、と言う意味だそうで、こんな門があちこちにあります。
 
風の宮殿と呼ばれる建物です。昔、宮廷の女性たちがここから町を見おろしたのだそうです。
 
こちら側から見ると5階建ての立派な建物ですが、奥行きがほとんどなく、テラスだけの不思議な建物でした。
 
裏へまわって見ると壁に廊下と窓をつけたような、何とも説明しにくい建物でした。
 
いちばん高い所まで登るとジャイプルの町が良く見えました。この写真の、私の左目のあたりに写っている三角の建物が、今日の主役、ジャンタル・マンタルの観測儀の一つサムラート・ヤントラと言う計測器です。
 
ここには訳の解らない番人が立っています。
 
風の宮殿からジャンタル・マンタルへはまた別の門を通らなければなりません。
 
やって参りましたジャンタル・マンタル。JANTAR MANTARと書くのですネ。
 
これが風の宮殿からも見えたサムラート・ヤントラです。天文台で最も大きな観測儀で高さ27.4mもあります。
 
この天文台を作った王様は、観測機器が大きいほど正確な観測結果が得られると信じていたそうです。
 
このサムラート・ヤントラは時間、天頂距離、子午線など測る複数の役割を持っていたそうです。
 
傾斜角度と方向は北極星を指していて、日時計としては2秒単位の時間を計測できるのだそうです。
 
ナリ・ヴァラヤ・ヤントラ。両側に階段が付いた傾いたふたつの円からなる観測儀。
 
太陽が北半球か、南半球のどの位置にあるか測定したのだそうです。
 
ジャイ・プラカーシュ・ヤントラ。他の観測儀で測った結果を補足するためのもの。
 
直径4mの半球に切れ込みが有って、その下の空間に入って観測したのだそうです。
 
ナントカ・ヤントラ。こんなのがたくさんたくさん。
 
カントカ・ヤントラ。多分ヤントラと言うのが観測儀の意味だと思います。
 
インドでは占星術師は大切なのです。
 
これはジャイプルのシティパレスです。ジャイプルの町の中心にあり、ジャンタル・マンタルを建てたマハラージャ・サワーイ・シャイ・スイン2世によって建造されたものです。
 
突然ですが皆さん、これは何の写真だと思いますか?
 
インドの人口の80%はヒンドゥ教徒だそうです。そのヒンドゥ教徒の火葬場です。船はガンジス河に浮んでいます。
 
ヒンドゥ教徒は火葬されて、その遺灰をガンジス河に流すのだそうです。
 
火事ではありません。火葬場です。
 
大勢の人々が集まっているのは、ガンジス河に向かってお祈りしているところです。別に何のお祭りとかでなく、毎晩やっているのだそうです。
 
ヒンドゥ教は全く解りませんが、私も沐浴はしませんでしたが、ガンジス河に手を入れて見ました。あまり冷たくありませんでした。
 
ガンジス河の河畔はこの様な沐浴場が延々と続いていました。季節により水位が異なるのでこの様に階段状になっているのだそうです。
 
この日は朝が早かった為か沐浴している人は見かけませんでした。
 
インドでは何故か二人乗りの自転車が多かったように思います。
 
この人達を見ていると、別に二人乗りは禁止されている風ではありませんネ。
 インドと言えばヒンドゥ教とムガル帝国、と言う印象がありますが、今回と前回のジャンタル・マンタルもアンベール城も、ムガル帝国と戦ったラージプート族のマハラージャが建造した物です。西インドの砂漠地帯の中にこんな豪華な文化が有ったのは見る価値の有る遺産ではありました。でも、何とも遠いのです。別にインドが悪い訳ではなく、勝手に行っているのですから文句を言う筋合いではないのですが、とても疲れました。もっと若く、体力の有るうちに行くべき所ですネ、インドは。鉄の胃と言われている私でも帰って来てから二週間も不調です。インドのカレーはとてもおいしいし、そんなに辛くないのですが、いわゆるスパイスが素晴らしく、じっくりあとから効いてくるのです。決してインドが嫌いだとは申しません。イエ、とても興味深い国なのですが…。まだまだインドが続きます。おつきあい下さい。