プロジェクト135パート2 第91回 (中国)高昌故城、交河故城

 高昌故城はトルファン市の東約40㎞、交河故城は西16㎞のところにある城跡遺跡で、2014年に「シルクロード・長安=天山回廊の交易路網」の一部として世界遺産に登録されました。トルファンは前回のウルムチから南東におよそ200㎞のあたりにあり、古くはシルクロードの天山南路と天山北路を連絡する要衡として栄えたそうです。歴史的には東トルキスタン、ウイグルだった時期もあり、今でも民族問題は続いているようです。トルファンは海からは遠く離れた山脈に囲まれた盆地で、海抜60mくらい、夏には50℃を超えるときもあるとかで、別名火州と呼ばれるほど暑い所だそうです。私たちは4月下旬に行ったのですが、日中は30℃ほどもあり、砂漠の厳しさを実感する場面もありました。こんな場所をラクダに乗って何ヶ月も、ときには何年も旅するなんて、私にはとても出来ないとも感じることが出来ました。オアシスの大切さ、有り難さも感じました。
 
■今回場所は

より大きな地図で プロジェクト135 第91回 「高昌故城、交河故城」
(トルファン、新疆ウイグル自治区、中国)
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正確には解りませんが、要するに民族は団結しなければならないと言っているのでしょう。これは高速道路の料金所です。
 
そしてこれは世界遺産の入口にありました。上段はウイグル語で同じことが書いてあると思われます。このような看板が至るところにありました。民族問題は大きな問題なのでしょうネ。
 
中国にはチベット自治区、ウイグル自治区、内モンゴル自治区、広西チワン族自治区、寧夏回族自治区の五つの自治区があるそうです。
 
高昌故城はBC1世紀、漢の時代に興り、14世紀にモンゴルの侵攻で滅亡したといわれています。
 
なにしろ広くて、総面積はおよそ200万㎡もあるそうです。
 
壁や砦の跡が残っています。
 
建物の壊れてしまったところが多く、これは外壁だったのだろうと想像するしかありません。
 
あまりに広くて、最盛期には37,000人もの人が住んでいたのだと言われても、ただの広場のように見えてしまいます。
 
一部建築物らしきものが見えるとホッとしてしまいます。
 
立派な建物もあります。
 
歩いて廻ると2時間はかかるそうで、カートで廻りました。
 
ここは玄奘三蔵法師がインドへ行く途中2ヶ月滞在したのだそうです。
 
これが、法師が説法したお堂の内部です。
 
あまり大きいものではありません。
 
ここが主殿の内部ですが、あったはずの仏像などは皆破壊されてなくなっていました。
 
これが全部あったらスゴイでしょうに。
 
あー疲れたっと。
 
ところで、皆さん、ここはベゼクリクチ仏洞といって高昌故城の近く、9世紀にウイグル帝国が仏教を信じていた頃の遺跡です。135第37回で行ったインドのアジャンタ石窟群とよく似ていました。
 
仏教の人たちはインドでも中国でも川の断崖に洞窟を掘って同じようなことをするのでしょうか。
 
トルファンで最初に見た自転車です。
 
2台目。自転車に乗っているのは若い人が多いように思いました。
 
これは自転車ではなく、電動車です。音もなく近付いてくるので恐かったです。
 
自転車より、このような電動スクーターのようなのが多かった気がします。
 
見て下さい。ホテルの名前が火洲大酒店です。
 
やって参りました交河故城です。それにしても大きなマークです。ユネスコの世界遺産マークが誇らし気です。
 
交河故城は文字通り、二つの河が交わっている場所に造られているので城壁はありません。
 
高昌故城よりは小さく、歩いて見て廻れます。
 
建造物の保存状態もこちらの方が比較的良い場所が多く、解りやすかったです。
 
それにしても、こんな砂漠の中によくも人が住んでいられたものです。
 
安心して下さい。トルファンはオアシスなのです。遠くに見えるのが天山山脈で60㎞離れていると思って下さい。手前の緑のあたりがトルファンです。なんとこの60㎞の間を地下水路を造って雪解け水を引いてオアシスが出来たのですって。
 
トルファンに近くなると地下水路は地上に出て、次第に温められるそうです。この地下水路をカレーズというそうです。
 
オアシスにはトルファンのようにカレーズで出来ているタイプ、河川の水を利用したタイプ、湧き出る泉を利用したタイプの三つがあるそうです。のぞいても内容は良く解りませんでした。
 
のぞいて簡単にわかるのはバザールです。ウイグル族の大好きなサモサをご紹介しましょう。まー、平たくいえば焼き餃子のようなものです。これを窯にはり付けます。
 
窯の中にこんな具合にビッシリはり付けます。
 
下から炭火で焼くのです。
 
手前のフタをしてあるのが、もうすぐ焼きあがる窯です。
 
横でお客さんが大人しく待ちます。
 
そんでもって出来上がり、一ケ2元です。お行儀なんて気にしてられません、おいしかったー。よく平気で食べられるネーですって?バザールはこんな品の良いものばかりではありません。
 
これはさすがの私も手が出ませんでした。羊の頭と、白いのは肺ですって。
 
アップで見てみます?気持ち悪い写真が出て来るからもー135見ない、なんて言わないで下さい。これもウイグル自治区なのです。
交河故城よりサモサやバザールの写真の方が多いじゃないかと言われそうですが、私の興味の量に比例しているのでしょうか?バザール大好きです。生ものや水道水などには注意しますが火が通っていれば大概のものは大丈夫です。135で世界を廻る旅を続けられるのも食べ物はほとんど問題なく食べられる、どこででもすぐ寝られる、歩く、動くは問題ない等の体力に恵まれているからだと思います。これがトーチャンと二人ともそーなのですから感謝しなければなりません。今回のウイグルは炒め物に弱い人には無理です。外で手で食べられない人は楽しめません。歴史に興味のある人は私たち以上に興味深い地域だと思います。帰ってきて思うのは、よし、シルクロードをもっと勉強しようと思うのです。本当にそう思うのですヨ。でも、すぐ忘れてしまうのです。それより、次を楽しめるようにお腹を壊さないようにしなければ、体調を整えておかなければ、とか気を遣って生活してしまうのです。民族問題も感じることなく毎日を生活できるのはなんと有り難いことかと思えるだけでもウイグルへ行った価値はあったと思います。次は敦煌です。お付き合い下さい。