第1回 八王子城(東京)

第1回八王子城の回 ページメニュー
【その一】高尾駅南口
【その二】高尾駅北口
【その三】高尾街道
【その四】霊園管理事務所
【その五】管理事務所への舗装路
【その六】八王子城跡管理事務所
【その七】御主殿跡への林道
【その八】御主殿の滝
【その九】御主殿跡
【その十】本丸への登山道
【その十一】本丸への登山道
【その十二】見晴台
【その十三】城山山頂
【その十四】本丸跡
【その十五】古道
【その十六】八王子城址歴史資料館
【その十七】北条氏照及び家臣墓
【その十八】南浅川で水遊び
【その十九】雑貨とカフェと憩いのBar Over
 

 
八王子城
所  在 東京都八王子市
築城年代 天正15年(1587年)頃
城  郭 山城
築城者 北条氏照(後北条氏 北条氏康の三男。氏政の弟)
城  主 北条氏照
廃城理由 天正18年(1590年)豊臣軍の攻城により落城
天  守 無し
見  所 御主殿跡と周辺の野面積の石垣、曳橋、御主殿の滝、本丸跡がある山頂からの景色!
最寄駅 高尾駅(JR、京王)
 

 
【その一】:高尾駅南口 <コメント:のぶ>
 
  夏の土曜の午前8時。各々の駅から輪行で高尾駅に集合した三人。
目指すのは八王子城。
城と聞いて連想するいわゆる天守閣はないものの、関東屈指の山の要塞と言われた城跡です。
 
  赤いTシャツが「阿部ちゃん」。茶色が「のぶ」。
そしてカメラ担当の「和田です」の三人がメンバーです。
 
  駅前で朝マックしながらプリントアウトしていた地図で本日のルート確認。
不安だったのは「御主殿の滝」から本丸跡まで地図上に道がないこと。
おそらくその山道はマウンテンバイクでも行けないのでは。
まずは「管理事務所」を目指すことで意見が一致。
現地での最新情報を入手しよう。
 
【その二】:高尾駅北口 <コメント:のぶ>
 
  北口に回りこんでみると趣き深い駅舎で和みました。
 
  ガイドブックに掲載された行き方は、JR中央本線高尾駅北口下車。そこからバスに乗らなければなりません。
北口のバスターミナルから八王子霊園行きに乗り約5分、「霊園前」で下車して徒歩約20分。
これは恐らく「管理事務所」までの所要時間と思われます。

ぼくたちはバスを待たずにスタートした。

 
【その三】:高尾街道 <コメント:のぶ>
 
  山城に近づいているだけあって上りが続く。10分弱です。
この周辺、明治時代には国有林だったそうで美しい林が左右に広がっています。
今でも森林総合研究所が所在しています。
 
【その四】:霊園管理事務所 <コメント:のぶ>
 
  持っていた地図上に「管理事務所」とあった場所に到着。
が、間違い!ここは霊園の事務所。城の管理事務所とは違います。間違えたのはぼくたちだけではないはず・・・
ミステリーハンターに似た(?)お姉さんがお城の管理事務所を教えてくれてさらに「八王子観光マップ」をいただきました。
 
【その五】:管理事務所への舗装路 <コメント:のぶ>
 
  折角なので元の道に戻らず霊園の南門を抜けると城跡へと続く舗装路へ。
徒歩で20分かかる道のりですが、自転車ならものの5分もかからず行けます。
 
  途中、八王子城主、北条氏照公のお墓への分かれ道もありました。
まずは当初の方針通り、管理事務所行きを選択。
 
【その六】:八王子城跡管理事務所 <コメント:のぶ>
 
  気のいいボランティアガイドのおじさんが出迎えてくれました。
御主殿跡までの案内も希望すれば請合ってくれるそうです。
休憩所のようなものはありませんが、ガイダンス施設建設を計画中で2年後のオープンを目指しているそう。
 
  色々と資料を見せてくれながら分かりよく説明してくれます。
今回の八王子城の云われは・・・
天下をあと一歩で手に入れようとしていた豊臣秀吉。
最後まで抵抗を続けた関東の王、後北条氏。
豊臣は全国の大名の軍勢を率いて北条家の本拠地、小田原城を包囲した。総数21万人と伝わる小田原征伐。
 
  北条が主力で籠城する小田原には手を出さず、豊臣軍は北条の支城を攻め始める。
その一つが八王子城。城主北条氏照は、当主氏直の叔父にあたり北条のリーダーの一人でもあったため重臣を連れて小田原に詰めていた。
八王子に向かった攻め手は後の五大老の二人、上杉景勝、前田利家の1万5千で、一方、寡兵と女子供しかいなかった八王子城は屈指の山城でありながら僅か一日で落城してしまった・・・
 
  さて、八王子城は日本城郭協会の日本百名城に選定されています。
この管理事務所に登城の証がありました。
 
  頂上の本丸跡まではいくつかルートがあり、ハイキングコースになっています。
犬を連れたおじさんに御主殿跡まで自転車で行けるルートを教えてもらいました。
 
【その七】:御主殿跡への林道 <コメント:のぶ>
 
  朝マでの打ち合わせで阿部が地図上、最も良さそうだと断言した小川沿いの道。
今回何度も聞くことになる「うーわー、いいっすねー」を阿部が連呼し始める。
 
  阿部が見ている先には橋があり、御主殿への古道が続いています。

窪地に橋が架けられていますが、守備戦下では橋を落として攻め手を侵入しづらくしたでしょう。
堀切というやつです。

 
  小川を渡らず直進すると石垣が見えてきて、著名な曳橋の下に出ます。
寄せ手であれば完全に上から攻撃されていたエリア。
織田信長の宮殿、安土城の影響を受け、当時の先端技術であった「石垣」を山城に採用しているところに八王子城の特徴があります。
 
【その八】:御主殿の滝 <コメント:のぶ>
 
  伝説の土地です。落城時に北条の婦女子が自刃して身を投げた滝。
三日三晩、血で染まっていたという言い伝えがあります。
心霊スポットとして取り上げられ現代に生きています。
 
  慰霊碑もあり、お供えものの中にありました。
心霊目当てで来るのもいいが、こういうほうは心に響きます。北条家の諸行無常を思います。
 
【その九】:御主殿跡 <コメント:のぶ>
 
  激坂を登ると開けた土地に。ここが御主殿跡です。
今は建物はありませんが、北条氏照公が政務を執った屋敷があったそうです。
 
  八月の日差しを避けてしばし休憩。
撮れませんでしたが林では猿も休んでいました。
 
  さきほど下から見上げた曳橋です。
本来は橋を渡り、石段を登って御主殿というルートになるはずです。
 
  入り口の冠木門(かぶきもん)は当時のイメージを思って復元されたものです。
 
  何といってもこの虎口を形成する野面積の石垣はすごい。
管理事務所のボランティアガイドさんによると石の赤みは落城時の燃えさかる炎の跡です。420年も前の事。凄まじいな。
 
  冠木門の近くにひっそりと山道の入り口が発見できます。
少し覗くと自転車では不可能。完全に登山道です。

残念ですが、自転車には鍵をかけて置かせてもらいます。

 
【その十】:本丸への登山道 <コメント:のぶ>
 
  朝マで話していた御主殿からの地図にない道。
道なき道の獣道、の様相でしたが5分ほどで通常のハイキングコースに出ました。

ほっとする一同。

 
【その十一】:本丸への登山道 <コメント:のぶ>
 
  八王子城本丸は城山と呼ばれる山の頂上です。標高443m。
このようなハイキングが15分ほど続きます。
さすが山城。甲冑を着た鎧武者であれば登るだけでバテそうです。

阿部がここで面白いことを言う。
「どうして自殺した人たちは滝まで行ったんだろうか。本丸から離れすぎじゃないすか」
うーん、御主殿にいた人たちなんだろうか。でも御主殿が焼かれても本丸はまだ山の上で勝負は決まっていなかったはず。
山の上から寄せ手のいないルートで下山して落ち延びようとしたのだろうか。滝までは行けたのかも知れない。分からない。

 
【その十二】:見晴台 <コメント:のぶ>
 
  山頂付近、城下の見える見晴台。
ここから朝日を見たに違いない、守るも攻めるも。
 
【その十三】:城山山頂 <コメント:のぶ>
 
  山頂には石段を登ると八王子神社が建っています。
ボランティアのおじさんは12年間、毎週1回、必ず掃除をしに来ているそうです。
 
  山頂にはトイレのほか、ベンチのある休憩所があります。
が、売店のようなものはありません。
麓の城跡管理事務所の手前にある自販機以降、飲み物を入手できないので登られる方、ご注意ください。
ちなみに山頂にある井戸も今は使えないそうです。
 
【その十四】:本丸跡 <コメント:のぶ>
 
  神社の裏手をほんの少し登ると本当の山頂に出ます。
八王子城本丸があった曲輪(くるわ)です。このように建物を立てる平地を曲輪といいます。
ここはあまり広くないので本丸もそれほど大きな建物ではなかったと言われています。
 
  初登城、おっー!!
 
【その十五】:古道 <コメント:のぶ>
 
  気をつけて下山し自転車を回収。
行きは通らなかった古道を通って帰ります。
 
  やっぱ山の上は涼しかったなといったことを振り返っています。
 
【その十六】:八王子城址歴史資料館 <コメント:阿部ちゃん>
 
  八王子城址歴史資料館に到着。
無人の空気全開で不安を覚えつつ呼び鈴を鳴らすこと38回。
 
  生活感たっぷりの館長山口さん登場です。いわく、北条の家老中山家15代当主。
代々守り続けてきた館内(?)は、外見とは打って変わって掘り出し物が次から次へ。
 
  今では滅多に触れることのできないものにたくさん、簡単に触れることができました。
 
  山口館長大変お世話になりました。
最後に記念に一枚。
 
【その十七】:北条氏照及び家臣墓 <コメント:のぶ>
 
  八王子城主、北条氏照公のお墓もまた石段の上にあります。
八王子城が落城し、豊臣方は守将たちの首を小田原に持ち帰ることに成功します。
それを見た北条方は降伏を決意、小田原を開城し、北条家は滅亡します。
その際、北条氏照は兄氏政とともに切腹。八王子に戻ることはありませんでした。
その後この地の新領主となった徳川家康が、八王子城を再建することもありませんでした。
 
  さて、これで今回のお城巡りはおしまい。
時刻は1時前、お昼どきです。
駅近くでビールを飲んでその後は勿論自転車に乗らず輪行して帰ろう、ということになり、先ほど霊園管理事務所でもらった「八王子観光マップ」であれやこれやと話あいます。
こんな昼間から生ビールがあるところは八王子の駅前まで出ないと見つからないかもしれない、というわけで八王子へ向けて出発!
 
【その十八】:南浅川で水遊び <コメント:阿部ちゃん>
 
  続いて一行は八王子駅周辺を目指し、浅川沿いを走行中。
只今13:30。
体感温度はアラウンド40。
早くビールが飲みたーい!
けど川の温度も感じたーい!
 
  はい、入っちゃいました。いただきました、稲葉さん本日のベストスマイル。
 
【その十九】:雑貨とカフェと憩いのBar Over <コメント:阿部ちゃん>
 
  とうとう見つけました、ユートピア!まさにTHE夏です。

【雑貨とカフェと憩いのBar Over】さんHP

 
  まずは一城制覇ということで勝利の美酒といきますか。
帰りはもちろん、自転車を押して帰ります。
 
  この日は夏の甲子園決勝戦と重なり、さらに熱い夏を感じました。
私の強肩も疼きます。
 
  今回取材を快く引き受けて下さったオシャレカフェの店長さんです。
話題のタイガーです。
 
  そして最後に、
この旅のカメラマンに徹してくれた最重要人物、和田さん(素)です。
 どうもありがとうございました。