自転車旅行 第3回 秋田県~宮城県~岩手県へ

前回までは自転車を袋に入れて、電車に乗って現地で自転車を組んで走る楽しみ方だったのですが、今回は自転車を車に積んで現地で楽しむ方法です。
 
  車に積むと言っても、そのまま積むのではなく
  前の車輪と、後ろの車輪を車体から取り外すと
  我が家のホンダセダンのトランクに自転車2台が楽々積めるのです。
  今回はトーチャンが友達の応援に鳥海山のヒルクライムレースに行くというので車で出かけることにしました。
  応援と言っていたのにトーチャン実は自分も出たりして
  若いお友達はカッコいいのに
  トーチャンは制限時間で走れませんでした。
カッコワルー
 鳥海山・矢島から湯ノ沢温泉へ、ここは車で。
山の中は震災や大雨の影響で通行禁止区域が複数有り、
初めての道なのになが~い迂回路を前の車を頼りに走りました。
泊まる旅館のためにだけある細い道を約3km、突き当たり泥道に駐車しました。
  手前のスペースにも数台止まっていたので、日帰り温泉の客かと思ったら、なんと橋の向こうに自動温泉汲み上げ機が設置されており、近くの人が水割りや料理などに使うのにと汲みに来ていたのです。
宿の温泉は私の好きなぬるめの温泉で心地よかった。
  今日は小安峡から須川温泉までの17kmを走る計画です。17kmといっても地図上、登りばかりで、店など期待できません。小安峡の道の駅で饅頭とアップルパイを仕入れました。
  いよいよ車から自転車を出して組み立てです。 思っているより簡単で10分くらいで組みあがります。トーチャンは組み立ては上手いのです。 レースで走るのはダメですけど。。。
  組み終わったら出発前に変速機とブレーキの具合は試すのだそうです。 後ろのブレーキがうんと握らないと利きにくいと言ったらレバーのねじを回して直してくれました。
これなら良し。
  さー出発です。

殆どの荷物は車に置いて、必要最低限の荷物、(私は水筒一本だけです)で楽々です。

  所々で深い山の景観を眺めながらココは秋田県と岩手県の堺で坂道が続いておりかなりきつかったとは言え急な登りは少なく、ところどころで深い山の景観を眺めながら栗駒山荘に着きました。
  栗駒山荘前です。
   
  有名なプールのように大きな硫黄泉の露天風呂で汗を流し、
  またまたおいしい生ビールをいただきました(下界よりちょっと高価でしたね)ふ~。
  恒例の現地守り神に挨拶
  翌朝、秋田県の須川温泉を8時前に出発し、すぐに岩手県入り。
  昨日の上りのおつりがくる位、楽しい山下りです。
途中に木標がいくつか立っているので自転車を止めると、平成20年の内陸地震によって起きた山崩れの痕を示すものでした。
  平成20年6月の岩手、宮城内陸地震震源地近くの現在の様子です。大きな橋が真ん中からぽっきり折れている横に現在の橋が22年2月に完成、対策の説明版です。
  342号線を右折して宮城県入り、
  栗駒ダムを見学、厳美渓に向かいます。
  アップダウンの続く道の脇に、見つけた百合です。止まって近づくと斜面一帯に咲いています。車なら「アッ ゆりだ」で終わってしまうネと、自転車ならではの楽しみを感じた次第です。
  早くに着いたので宿に自転車は置かせてもらい、せっかくなので厳美渓散策に出掛けました。
  初めての地でしたので興味深く大きな石が丸みを帯びていたり、小さな石と水の力で岩の一部をくりぬいたりして見事な景観を造り上げています。
  夕刻宿の駐車場を見ると、警視庁のバスとトラック乗用車など10台ほどが整然と並んでいました。警視庁からの災害派遣部隊です。朝6時半ころから外で準備が始まり7時ころにでていきました。
  宿内で会っても礼儀正しく、Tシャツにハーフパンツといったいでたちで動きもキビキビしていて気持ちのよい青年たちでした。
  これが現在の陸前高田です。
  そしてこちらが気仙沼です。
 以前、旅行で陸前高田に泊まったことがあり、行ってみたいと思っていたのでこの後 、車で出掛けました。
報道の通り根こそぎという表現がピッタリの感じで、以前泊まったのはどこら辺かまったくわからず、がれきの始末が黙々と行われていました。
少し離れた小さな漁港でも被害があり、いまだ復興に至らないところが見られます。
 気仙沼は高田より街が大きいせいか、建物の外側が残り、中を流されている建物が多く見られ、まだまだ時間がかかるだろうと想像します。
 高田へ出動と聞いた警視庁の部隊は気仙沼の現場にいました。
帰り道では群馬県警の部隊に会いました。
3週間の派遣が終わり群馬に帰るところでした。
 東北道では神奈川県警の一団が居ました。
赤いチョッキを着たボランテイアを何組も見ました。
実物には出会いませんでしたが何万人もの自衛隊が活躍しているとの事。
全国の公、民を問わず多くの若者を中心とした人々が復興に協力していました。
気仙沼漁港脇の「お魚いちば」は7月24日ようやく再開出来たと聞き、買い物と隣接のレストランで出来るだけ消費してきました。
全面復興などあり得ず、きっと以前とはまったく変わった形での 復興になるのでしょうが、どれほどの時間が必要なのでしょう?
 プロジェクト135は自転車を楽しむための企画ではありますが 今回は震災のお見舞いに現地へ行ってきた報告もいたしました。
現地の皆様へ、心よりお見舞い申し上げますと共に 一日も早い復興をお祈りいたします。
 ちょっとショックが大きく次回の訪問先を決めかねています。
そのうち、また出て来ます。