Felt シクロクロスバイク F1x を、2018年シクロクロス全日本選手権 U23準優勝の江越 海玖也 (えごし みくや)選手(弱虫ペダル サイクリングチーム)がインプレです。
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フェルト F1x フレームキット
Fxシリーズと言えば、世界チャンピオンのヴァンアールトが、2018年世界選手権を制したシクロクロスバイクです。
シクロクロス世界選手権2018男子エリート ファンアールトが3年連続の世界王者に ファンデルポールはオランダの期待と共に3位に沈む-Cyclowired
弱虫ペダルサイクリングチームの前田公平選手が、2018年全日本選手権を制したバイク。
シクロクロス全日本選手権2018 男子エリート 白銀のマキノ高原で前田公平がシクロクロス全日本チャンピオンに輝く-Cyclowired
現世界チャンピオンにして、現日本チャンピオンのシクロクロスバイクが、Felt Fxなんです。
残念ながら、彼らが使用するF1xフレームキットは現在のところ販売がありません。
しかし、F5x完成車がF1xと同じフレームで、UHC Advanced + TeXtremeカーボンです。
Textreme というのはスウェーデンの素材メーカー Oxeon社しか作れないカーボンシート。
自動車のF1や航空宇宙産業で使われる非常に高価なカーボンを奢ったシクロクロスバイクです。
江越 海玖也 選手
チーム:弱虫ペダルサイクリングチーム
戦歴:
2016
2017
シクロクロス東京 CJ優勝
全日本シクロクロス選手権大会U23:4位
2018
全日本シクロクロス選手権大会U23:2位
江越選手は、世代トップのシクロクロスレーサーの一人です。
全体的な印象はどうでしたか?
この機材を選初めて乗車した時に真っ先に感じたのがバイクの軽さです。
重量はもちろんですが、漕ぎだした時の「スッ」っと凄い素直に進んでいくのが快感でした。
「軽いからじゃないの?」と思われるでしょうがF1xの高い剛性があっての事だと感じました。
実際にレースで使用するとよく分かるのですが、コーナー開けで踏んだ時の掛かりが良く、その後もしっかりトップスピードまで連れて行ってくれます。
そこが僕らがロードで使用している「FR1」とフィーリングが似ているので同じような感覚で踏んでいけるところが気に入っています。
ロードタイヤを装着したらロードレースでも使えるんじゃないかと思ったくらいです。
良かったところを3つ教えてください!
ハンドリング
ロードレースにはないシクロクロス特有の小刻みなコーナーやキャンバーなどのアップダウン、泥の酷い区間を真っ直ぐ走るのにだってハンドリングは重要になってきます。 そしてそのハンドリングにストレスを感じさせないのがF1xです。タイトコーナーが連続するとこや、テクニック区間では自分が「このラインを通っていきたい」と、思った通りに動かせる事ができ、非常に扱いやすいです。
フレーム剛性
F1xは非常に剛性が高いだけでなく、TeXtremeカーボンを使用しているので、シクロクロスに必要な軽量性と強度を持っています。 シートステーはシートチューブを挟んでトップチューブに繋がって伸びているような形状になっており、これが横剛性を向上させ、ダンシングで一気に駆け上がるようなときなどでもリアがよれることなく進んで行きます。 横方向だけでなく縦剛性もしっかりしており、シッティングでも後ろに乗って踏むことさえできれば路面が荒くても力が逃げることなく推進力に変わっていくのを感じました。
バランス
F1xは全体的なバランスが良く、完成度が非常に高いんです。 大概の場合は「ココは凄く良いんだけど、こっちが足りないかなぁ」みたいな事があるのですがそれが非常に少ないんです。ハンドリングが良く、扱いやすく安定しており、踏めばしっかり答えてくれます。地面凹凸の突き上げの振動吸収性も自分には好印象で、適度に路面状況を伝えてくれます。レースにおいて地面の感触が伝わることは非常に重要です。その他にもトップチューブがショルダーフレンドリートップチューブ」と担ぎやすく、肩にフィットするような形状で体に優しい設計になっています。
どんな人にオススメですか?
完全実戦向きなフレームかと思われますが、これから本格的ににシクロを始める方や、舗装道路からダート道まで走れるのでグラベルロードとして乗って頂いてもアリな一台です。