皆さんこんにちは。FELTライダー、トライアスリートの飯田忠司です。
関東もすっかり寒くなり、外でバイクに乗るのが辛い時期になってきてしまいました。
この時期でもコツコツと自転車に乗ってスキルやコンディションを高めていく事が来シーズンの飛躍につながりますので、お知り合いを誘ったり、ローラー台を活用するなどして、ぜひトレーニングを継続してくださいね。
さて、第3回最終回の今回。
これまでの2回でいよいよバイクに乗り出せる準備が整いました。
目次
公道に出ても怖くないようになる基礎的な練習方法
以下の3つのテーマでご紹介します。
1止まる
2真っすぐ進む
3曲がる
基本的な内容ですが、意外に出来ていない方も多いことです。
公道に出たら、この3つを同時に行わなくてはいけないので怖く感じてしまう方もいらっしゃいます。
でも、1つずつ練習すれば大丈夫です!
仲間がいればさらに良いですが、一人でも遊び感覚で取り入れると楽しくできますよ。
もちろんまだバイクシューズでなくてもいいので、ランニングシューズでやってみてください。
必ず、見通しの良い、安全が確保できる場所で行ってくださいね。
1 止まりたい所で止まれるようになる
初めてロードバイクに乗る方は恐らく、普段乗っている自転車との速度の違い、バランスのとり方の難しさ(クイックな反応)にビックリして恐怖感が出てきてしまうかと思います。
そこで、まずは自分の止まりたい所で止まる事から始めます。
<練習方法>
マーカーコーンなど目標物を置く。または横線を引き、200-300m程度の距離を走って
目標物や線の所でピタリと止まる。(画像参照)
かなりゆっくりの速度(時速20キロ以下)から初めて頂いて構いません。
慣れてきたら徐々に速度を上げていきます。
ブレーキレバーの握り方
色々な考え、シチュエーションによって変わってきますが、今の段階ではまずは止まりたい所で止まれるようになる事が目的です。
シンプルに右、左均等な強さでブレーキをかけて頂ければ良いです。
ある程度速度が速くなってきた時には注意が必要です。
前輪のブレーキだけ急に強くかけすぎると前輪がロック。
後輪のブレーキだけ急に強くかけると後輪がロック、横にスリップ。
なので、まずは左右のブレーキは均等にかけるようにしましょう。
急ブレーキ時の姿勢
公道に出ると車の飛び出しなど急ブレーキをかける場面もあります。
その対策も立てておく必要があります。
急ブレーキの際は荷重を後ろにかけておく必要がありますので、
上の画像のように腰を思いっきり後ろに引き
腕を前に伸ばし(ハンドル)を前に投げかけるような姿勢が作れると良いです。
私のレッスンではこの練習を行う際には必ずこの姿勢を作って停止するようにしています。
2 真っすぐに走れるようになる
<練習方法>
その1 マーカーコーンを直線で並べてそれに沿って走る。
コーンの数に余裕があれば2列において、その間を走っていく方法がお勧めです。
もちろんマーカーコーンがなくても何か目印になるものがあればそれで良いです。
そして回数を重ねるごとにその間隔を狭くして、難易度を上げていく。
始めのうちは少しフラフラとする方もいるかと思いますが、経験上、回数を重ねるうちに、すぐに慣れてきて真っすぐ走れるようになると思います。
もしそれでもフラフラする場合は恐怖感から視線がタイヤの方に向いてしまっていたりする場合が多いです。
余裕のあるスピードで構いませんので、視線をすぐ近くの下ではなく、自分の行きたいちょっと先の方向に向けてあげるといいです。
こうしてある程度安定して真っすぐ走れるようになったら・・・
その2 走りながらギアを変えてみましょう。
ギアには「フロント変速」(通常は左手のシフトレバー)、「リア変速」(通常は右手側のシフトレバー)の2種類があります。
多くの方が初めの1台は変速がワイヤー式だと思います。
この場合、フロント変速はリア変速に比べて少し力がいる事が多く、女性は慣れるまでなかなかできない事が多いです。
ですので、まずはリア変速からの方がやりやすいです。
真っすぐ走りながら、ギアを色々と変えて足のかかる重さ、軽さを体感しながら自分の走りやすいギアで走ってみてください。
慣れてきたら今度はフロント変速に挑戦です。
余裕があればボトルを飲む練習も
1回でここまではなかなか難しいかもしれませんが、ロードレーサーに乗りながら水分補給をする為には、乗りながら片手でボトルを取って飲んでボトルケージに戻す作業が必要になります。
ですので、走りながら片手を離してもバランスを取れる練習もしておきましょう。
ステップとしては低速で走りながら・・・
1, ハンドル部分においてある片手を一瞬だけ上にあげて元に戻す。
2, 上げる時間(距離)を回数を重ねるごとに伸ばしていく。
3, 手を上げるくらいまで。
4, 片手でトップチューブにタッチする
5, ボトルケージにあるボトルをタッチする。
6, ボトルを抜く、入れる
かなり細かくステップを踏んでいますが、これくらい慎重にやっていった方が恐怖感も少なくできるようになります。
またこれらを左右両方でできるように練習していきましょう。
バイクジャージの背中にあるポケットのものを出し入れする練習として、同じようなステップで練習することもできますのでこちらもチャレンジしてみてください。
3 思ったように曲がれるようになる
最後に曲がる練習です。
<練習方法>
二つのコーンなど目標物を置く。
右回り、左回りで回る。
これもこれまでと同様、ゆっくりから始めてください。
ポイント
*視線
初心者の方が曲がれない、怖いという方の多くがタイヤの方を(すぐ近くの下)を見てしまっています。
自分の行きたい方向を見る。
これだけでも曲がれるようになる事例も多くあります。
この練習の場合、もしどなかた見てくださる方がいるようでしたら、二つの目標物の間にコーチ役の人が(私)が立ち、曲がる際に、プレイヤーの方は真ん中に立っているコーチの方を見ながら回ると良いです。
お一人の場合は曲がっている目標物ではなく次に回る予定の目標物の方を見ながら曲がっていくと良いでしょう。
怖くて曲がれないという方はまずは視線を気にしてみてください。
*姿勢
内側の足を上げる。内側の足を伸ばしたまま車体を倒して曲がると、ペダルを地面にする可能性があります。
*進入ルート
早く曲がりたいという意識のせいか、目標物の近くから回ろうとすると、曲がった後に大きく外に出てしまい、仮にそこに障害物などがあった場合に恐怖感でコントロールを失ってしまう方も多いです。
ですので、初めのうちは目標物のやや外側から進入して回ってあげると曲がった後もスムーズに走り出すことができます。
右回り、左回りでできるようになったら、八の字で回ってみましょう。
一人でできるようになったら、
・二つの目標物の間隔を狭める
・複数人でチャレンジする
など難易度を上げていくと良いでしょう。
複数人でやると実戦練習として、とてもいい練習になり、しかも楽しめますよ!
これくらいまでできるようになれば、最低限のバイクコントロールはできるようになっているはずです。
始めにも書きましたが、遊び感覚で気軽に、みんなで楽しみながらチャレンジしてみてくださいね。
一歩ずつ手順を追って練習すれば、絶対に恐怖感はなくなるはずです!
飯田忠司(いいだ ただし)
プロトライアスリート、コーチ
トライアスロンスクールI-STORM代表
日本トライアスロン連合指導者養成委員
埼玉県トライアスロン連合理事
<主な成績>
2011年 佐渡国際トライアスロンAタイプ 優勝
2012年 佐渡国際トライアスロンAタイプ 2位
2013年 五島長崎国際トライアスロン エリート2位
スクール情報(I-STORMサイト)
www.i-storm-tri.com/
オフィシャルサイト
www.iidatadashi.com