スペック
フレーム:FELT AR FRD 510mm 2017モデル
クランク:ROTOR 172.5mm
コンポ:SHIMANO DURA-ACE 9050
ハンドル:PRO VIBE 400mm
バーテープ:PROLOGO SKIN TOUCH
ステム:PRO VIBE SPRINT 110mm
サドル:ASTUTE STARLINE
ボトルゲージ:WOODMAN
春先の群馬での不慮の事故により(ハスって転んだから不慮じゃないか)シートステーにヒビが入ってしまったFEL美ことF FRD。
FEL美の入院中に我が家にやってきたのがFEL香ことAR FRDである。
台数が増えると名前がごっちゃになってパッと名前が出なくなるのは、二股中に相手の名前を間違えちゃうアレに似ている。私は今四股中である。
正直に言うとエアロロードに良い印象を持っていなかった。自身が今まで”じゃない方”しか乗ったことが無かったことと、乗っている人に聞いてみると酷評であることが多かったからである。
ただ個人的には非常に興味があって、FELTのカタログを眺めては「やだ、ARカッコイイ!」と思っていた。
カタログを見ると一番IAの形状に興奮するのだが、トライアスロン用なので使えないのである。まぁそれは置いといて。
我が家にやってきたFEL香の第一印象は「思ってたよりデカイ」。 僕自身初のエアロロード。
今までの丸筒のフレームに見慣れているとチョト驚く。 ロードというよりはTTバイクかと見紛う大きさである。実際TTバイクとしても使えるみたいで、一度で二度美味しく出来るようだ。
フレーム全体が翼形状をしており、横から見ると分厚く、前から見ると細いという形状のエロさ。
ブレーキがBB下になっていてシートポストとシートステーの交差部もスッキリ。
ヘッドは特別な形状でないので、自分の好きなステムが装着できる。F FRDよりそのままPROを移行したけど、ゴツイフレームにゴツイステムが良く似合う。
Di2専用車でケーブルはフレームに内臓。電池はシートポスト下にマウント、もしくはBB下に外付けできる。
シートポストのみ純正ではあるが、インテグラルシートではないので安心してポジションをいじることができる。
シートポスト内部に左右から締めこむと広がる金具が入っており、それが広がることでフレームにシートポストを内側から押し付けるように固定される。
このポストはそのまま何も塗らずに使うと下がってしまうことがあるが、滑り止めコンパウンドを使えば落ちることはない。 櫓は3T製なのでハンドル周りがPROな僕はムズムズするけど致し方なし。
ホイールはハイトが高いものを選んで、より攻撃性をUPさせた方がかっこいい。
エアロロードというと、その形状からして重量が気になるところ。
AR FRDはカタログ重量908gとエアロロードの中ではかなり軽い。
ただ丸筒のクラシカルなフレームだと平気で6.8kgを切ってしまう昨今の流れに於いて、あまり心配なく自分の好きなパーツを組み合わせられるのは嬉しいことである。
初乗りはもてぎ7hエンデューロ。
F FRDのノリで自転車ブンブン左右に振って走ったら進まない。 酷評するわけではなくて、エアロフレームとクラシカルなフレームでは走り方が全く別物。
バイクを振るのではなく、タテに踏み込む。ARに乗ってから明らかにバイクの左右の動きが小さくなったと思う。
ダンシングというよりはシッティングで淡々と踏む方が進んでくれる。
今までエアロ形状=平坦有利=クリテ=スプリント!(イェイッ)なイメージだったが、どちらかと言うと逃げに向いているのである。見た目とのギャップ萌えだ。
現にAR FRDに変えてからの僕の走りはというと
6/11那須ロード逃げ切り6位
7/2広島ロード逃げ切り5位
7/30片岡ロード逃げ切り集団に乗る
10/5愛媛国体ロード逃げ集団に乗る
と昨年は一度も逃げに乗れなかったところが三回も乗れている。
これは自分の逃げたいという意思とフレームの変化がマッチしたものと見ていいだろう。
ツールド熊野のプロローグでも
52秒18(5位)→51秒31(4位)
とタイムを上げ、確実に速くなっている。エアロサイコー!
AR FRDの真価を感じるのは、以外にも平坦ではなく、緩やかな登り。
平坦ではどちらかというと追い風が吹いた方が進んでると感じる。
緩やかな登りだとシッティングで重いギアをかけてグイグイ踏み、その力がそのまま伝わり、滑るように進む感覚が味わえる。
逆に急勾配でバイクを振らないといけないときには力が伝わりづらい。 それでも日本のレースで言うと、いつもあざみラインを登るわけではないので十分。
レースで逃げたい派からロングライド派まで、とにかく高速巡航を求めるライダーにオススメ。
エアロロードだけどコースは平坦だけでなくアップダウンにも対応する。
ちなみに少々お高くなっているFELTのFRDシリーズだが、素材違いの下のグレードでもかなり戦えると思う。
今のバイクからなにか変えたいという方には刺激的なバイクになります!