美山TT&ロード 中村龍太郎

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PHOTO BY KENSAKU SAKAI

TOJがFRESHで見れるおかげで通信制限がかかり、週末は音信不通でした僕です。

前日に前から目をつけてたタイマッサージへ。速攻タメ口なのが逆に良い。
筋肉が硬すぎると文句を言われ、ストレッチをしなさいと怒られる。スイマセン。

土曜の朝は5時にユキんちで回収。そこから黒熊さんをピックアップして高速へ。
受付が12時までと去年よりも早くなった関係で、去年行って美味しかったCAFEに行けず。
少し近いかやぶきの里周辺で昼ご飯を食べる予定だったけど、それは奇跡的に渋滞に引っかからなかった場合。
イナーメタイムが発生する要因としては、もてる力の最高を出した時の時間設定にするから。楽観的であり、睡眠もとりたいという欲まみれなのである。
電光掲示板に見えるは「新東名通行止め」&「東名工事につき片側通行」。はいオワタ。
その時点で諦める。湾岸長島で拾う香川さんに謝罪の連絡。
新東名の事故は相当でかかったんだろうか。同時に東名で片側に車線規制する工事て、もはや狙っているとしか思えない。渋滞に飛び込む。
受付は間に合わないまでも、14時からの出走には間に合いたいところ。
湾岸長島で香川さんを拾ったのが10時。そこから頑張って会場に着いたのが12:30。

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PHOTO BY KENSAKU SAKAI

代理受付をしてくれた石川さん(ありがとうございました!)にゼッケンをもらい、自転車の準備。
最初の個人TTからトロフェバラッキ(二人一組:なお、トロフェオパッキャオはやめるべき)のインターバルが短いのでFG220を背負ってスタート地点へ。
途中で風が強いことに気づき、引き返して前輪をイオ→QURANO42に変える。
ローラーを設置してスタート30分前。招集が15分前からなのでアップが出来ない。しかもSRM(高岡さんの)がいきなり感知しなくなり、いろいろいじっていたら呼ばれてしまった。
WATTは出ないけどしょうがない。恐らく電池切れであろう。なるしまに持っていかなきゃ。オバタサーン

個人TTは4km×3周の計12km。おなじみMCシンジさんに「昨年は8kmで今年は12kmです。どうでしょう」と言われ、昨年と違うことに今更気付く。
2km登って2km下る×3。下りを完全に休める勾配ではないが、基本は登りでどれだけ追い込むことができるかが肝。
20秒前を走るは進撃のナルシマこと近藤さん(27)。僕らよりも遅く着いたらしく、スタート10分くらい前に列に入った。
20秒後ろを走るは平地マンこと設楽(25)。AACAアマチュアTTで56さんを打ち破った新星。
年齢一歳違いの三人が並んでスタートなのである。
AACAアマチュアTT日本一決定戦と同じ日に加須鯉幟杯TTが行われ、気にしないフリをしながらも、お互いのリザルトを見た人多数だと思う。
西と東の横綱同士のぶつかり合い。負けるわけにはいかないのである。
まぁ、コースレイアウトから考えると軽量クロノマン(自称)の僕が有利なのだがね。

スタート台が高い位置にあるのと、登りスタートのため変速は欠かせないことを考えると、段差でのチェーン落ちのリスクがあるので、インナー×3枚目くらい。

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PHOTO BY AKIHIKO MATSUMOTO

スタートしてスピードを乗せてからトルクをかけずにアウターに変速。ここからは固定。
前を近藤さんが走っているので良い目標になる。半周の登りではまず追いつくことはできないため、アップと割り切って追い込まない。

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PHOTO BY KENSAKU SAKAI

折り返して平地マンを観察。目印をつけておいたところから目算で20秒なので同じペースぐらいか。下りで息を整えて二回目の登り。
一周目で血が廻ったからか足が良く回る。近藤さんの背中が徐々に近づいてくる。折り返し地点で10秒程度に縮めた。

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PHOTO BY AKIHIKO MATSUMOTO

平地マンとの差を弱冠広げたが、まだ安心はできない。
下りは55-11をぶん回し、近藤さんに近づく。麓の折り返しで5秒くらいか。
折り返して登りの半分くらいで近藤さんをキャッチ。この登りで出し切るイメージで追い込む。
折り返して平地マンとの差を見るとさっきよりもさらに開いている。勝利を確信するが、下りでヘマしないように、最後まで集中して踏みぬきゴール。

16分46秒??で優勝。唯一のTTバイクでオープン参戦していたシマノの小山にも勝ったので、一番時計。

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PHOTO BY 古田真浩

すぐにトロフェバラッキなのでダウンをするが、ものの5分ほどで招集される。
出し切ってヘロヘロの状態だが、ユキは先週の落車の影響で調子悪いようなので、「僕先頭固定で下り時々ユキ」作戦。
スタートして明らかに踏めてない僕、調子の悪いユキが先頭に出れるかなと思うほどだったようなので相当遅かったのだろう。

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PHOTO BY KENSAKU SAKAI

幸いだったのはレースが2周だったこと。下りで少し前に出てくれるだけでもかなり休める。
前を走るチームを全員抜いて、並んでゴール。恐らくペース的には個人より遅い。
とはいえ無事にこちらも二連覇。

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PHOTO BY魔利武修

トロフェバラッキは僕らのようなガチ勢に加え、親子ペアやカップル等、そちらの走りも見ていて微笑ましい。
チビ助と出ることを考えてみると、ユキよりも遅くなるので、年くってからの方が良いなと自己完結。
レース後はみんなでTTバイクを交換して走ってみる。
人のバイクに乗ると気づくことが多々あるが、小山のGIANT TRINITYに新しいコンポがついていたりして大興奮。
購買意欲が増すからやめた方がいいな。

表彰式が終わり、片づけてから香川さんが予約してくださった「ハリマ家」へ。
ロードコースの一部である九鬼ヶ坂を逆走して、山の奥へ奥へ…奥へ奥へ…民家が無い…たまに出てくる建物が廃墟…「ほんとにあるんですか?」
45分走らせてやっとたどり着いた。すぐに夕食。山奥にあるもんだから、出てくるものすべてが「そこ(山)で獲れたもの」。
山の幸をふんだんに使った料理が美味しすぎて距離なんてどうでも良くなる。白ご飯→筍ご飯→〆の雑炊と炭水化物攻めでお腹一杯。
風呂に入ったら起きてられなかった。即就寝。

次の日は4周の部のスタートの関係で6:30に会場入り。自分のレースは10:30からなので日光を背中に浴びてボンヤリとプログラムを読む。

何気なくエントリーリストを見ていると見覚えのある名前が。
「田内康裕」
信州大学時代の同期の名前を見て、変な声が出た。
SNSである程度何をやっているのか情報がある昨今、田内はSNSを一切やっていないため生きているのか死んでいるのかさえわからない。
たまに同期で東京で集まることがあるが、田内は愛媛に就職しているので出てこれない(というか電話に出ない)。
レアポケモンが出てきた感覚に似ている。すぐに探しに行くが、ジャージもわからないので諦めてとりあえず準備。
スタートサインはしてあったので、招集で待つ。
昨年のレースで30位以内の選手にはシード権があるようで先頭に自転車を置けた。
7周の部はレベル年齢に関係なく同時にスタートするので(表彰はカテゴリー別)、スタート直後が割と危険。
今回もスタート後に落車があったようなので、こういう配慮はありがたいのである。
田内はどちらかというと引っ込み思案なので、恐らく自転車を置いて場所取りとかしないだろうな、と予想したのが的中。
一番後ろの方で突っ立ていたのを見つけ、「「いた!!」」とデカイ声をぶつける。テンション高めに行くと嫌そうな顔をする、これが田内という男なのである。

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PHOTO BY KENSAKU SAKAI

僕の同期というと実質走っていたのは三人で、ロードでは田内と僕だけ。
フローリングの冷たさが好きで布団で寝ないとか、結婚式なのにスーツを着てこないとか、天然な逸話がいくつもあり、個人的にはツッコミがいがあって好きなやつである。
大体軽くあしらわれることが多いのだが、今回もそれで、「うんうん、頑張ってね、うん」といつもの調子。変わらないっていいよなぁ。元気そうで何よりでした。

レースの方は10kmちょいを7周の70km位。九鬼坂の登りはサラ足で麓から頂上まで踏み切れるくらい短いもの。
昨年はシマノに加えて愛三やブラ―ゼンといったプロ選手が多かったのだが、今年はTOJと被っている関係で少ない。
強いのはシマノの秋丸秋田小山、ブラ―ゼンの下島柴田、VC平地マン、バルバ寺崎、京産大生たち、ビアンキ北野(敵として計上)くらいか。
対するイナーメ戦士たちは僕兼松さん岩月さん大東さん井上さん佐藤さん比護の7人と大所帯。
兼松さんに作戦を聞かれたけど、特にコレといって決めず。これが良くなかった。

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PHOTO BY 石川学

スタートして車の後ろを取る。隣に上がってきた京産大生二人が「お前ファーストアタックいけYO」とウェイウェイしあっていたのでリアルスタートが切られた瞬間に車のスリップを使ってアタック。
二人になったのでしばらく回すけど、そんなにあっさり逃がしてはくれない。
吸収されてからは先頭付近に陣取り、アタックを静観。
兼松さんが抜け出したのを見て、逃がす動き。
登りに入り、ペースが上がり、兼松さん捉えられる。
美山ロードの交通規制は集団が過ぎるときだけ。なので集団のケツに地元の車が走る。
そこにシャトルバスも入るので一周目の登りは黒熊さんがいない。つまりそういうことである。

二周目に入り、シマノのアタックに反応する形で5人逃げにジョイン。しかし麓で捕まる。
カウンターで出た寺崎と京産中井(弟)の二人に兼松さんがついて行っているのが見える。
中腹でシマノの秋丸がアタックしたのについていく。後ろを振り返ると距離が開いている。
山頂は取れないので逃げに頭を切り変える。兼松さんを山頂手前でパスしてついてきてとハンドサイン。AVE472w 2分00秒
先に下っていた三人に下りで追い付き、6人逃げに。Igname中村兼松、shimano秋丸、balba寺崎、京産中井(弟)、fiets。
集団との差が20秒程度だったので、まだ逃げが出来たとは言えない。自分に回ってきたときには長く強く牽く。
FIETSが牽けずにツキ位置になっているので、実質5人のローテ。
兼松さんは下ハンを持てない呪いにかけられているようで、上ハンで頭を下げて走る。
逃げにイナーメが二人送り込んでいることはアドバンテージになる。登りで速いペースを刻んでくれるチームメイトがいるのは心強い。
兼松さんに「平坦は長く牽かず、登りでペーシングして」という趣旨を伝える。
その6人のまま九鬼坂へ。兼松さん先頭固定で走るがもう一段上げてほしかったので「PUSHPUSH!!」と煽る。
意味が分からなかったようで、あとで「なんて言ってたの?ブス?」と言われましたスイマセン。
兼松さん先頭のまま山岳賞を通過。僕もちゃっかり二位通過。AVE378w 2分25秒
下ってタイム差は37秒と伝えられる。少し開いたか。

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PHOTO BY KENSAKU SAKAI

暫くローテしていると後ろが騒がしくなっており、シマノが先頭で牽いているとの情報があったり、秒差がコロコロ変わったり。
最終的にバイクから「誰か来てる!」とすごく曖昧な情報が飛んできたので思わず「誰やねん!」と言ってしまった。
シマノが来ているそうなので秋丸がツキ位置。それに便乗した寺崎もツキ位置になったので差が縮まる。
せっかく逃げていたのでKOMが欲しいと思った僕は普通に踏む。
集団と15秒差で登りに入る。兼松さんに「カウンターあるから気を付けて」と伝えて、シッティングで踏み込む。
後ろに秋丸と寺崎がついてきたが、集団は追いつかなそう。後ろの二人に「米はやらんぞ」とプレッシャーをかけて、無事に一位で通過。

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PHOTO BY魔利武修

下り切って集団に捕まる。残り3周。
集団の中ほどで待機させてもらう。僕らが捕まった後のカウンターに大東さんが反応してくれて、心強い。
ここでまた集団の蓋をして大東さんを逃がす。そのまま九鬼坂に突入し、大東さんが逃げ集団から抜け出してKOM獲得。残り2周の地点で捕まる。
ココからアタックが頻発する。僕は先頭付近にいたがすぐに反応できる位置ではない。
シマノが単独でアタックするのは見送り、目の端で黄色の物体が腰を上げたのですぐさま前にいるイノーさんの名前を呼ぶ。
これに集団も呼応して二人逃げを吸収。そのカウンターで下島と秋田がアタック。
僕は集団に埋もれていて出れず、イノーさんはさっき足を使ったから反応できない。
大東さんが察したのか単独で追走をかける。その前にブリッジしていた選手と合流し、二人で先頭の若人を追う。
イナーメとしては大東さんが行っているので集団を牽けない。集団のペースが落ちて先頭との差が開く。
集団内で温んでいたが、大東さんが追いつかなそうだ。焦ってくる。
イノーさんが「どうする?」と聞いてきたので「麓まで牽いてください」と伝える。
イノー氏決死の鬼牽きにより大東さんを九鬼坂手前でキャッチし、麓からドラゴン発射。後ろに秋丸がいたが気にせず踏み抜く。 AVE508w 1分59秒
集団を千切ったが、先頭までとは15秒差までしか縮まらず。

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PHOTO BY KENSAKU SAKAI

単独追走をしたが、残り一周の鐘を聞いた後、後ろの集団に飲み込まれる。
そのカウンターで京産がアタック。そうなると集団を牽くのはイナーメしかいない。
少し休んでから先頭に出て追走開始。兼松さんと大東さん平地マンと協力して、九鬼坂がゴールと決めて追い込む。
前を走る京産を捕まえると、また京産樋口がアタック。なんでやねん!とキレるがそれも戦略。
樋口をキャッチし、麓で先頭が見えるところまで踏み抜いてレース終了。
自分のペースで登っていたらまだ足があることに気付く。追い込んだつもりでも出し切れてないようだ。
ユキが前でチンタラ走っていたのでゴール前でキャッチ。遊びでハンドルを投げ合ってゴール。

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PHOTO BY KENSAKU SAKAI

意味の無いハンドル投げかと思いきやリザルトを見ると、一枚目に載るか二枚目に載るかの戦いみたいになっててウケた。
敗因は有力なアタックに自ら反応できない位置で温んでたこと。自分の力を過信した単独アタック。
それでもまぁ、逃げ→ブリッジ(できなかったけど)→追走と70kmのレースにしては盛り沢山な楽しい時間でした。

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PHOTO BY KENSAKU SAKAI

今週末は木曜日からツールド熊野。
2014年→総合25位
2015年→総合19位
ときているのでそれよりも上位でゴールすることが目標。プロの皆さんがTOJで消耗していることを願います。