初心者&女性の「怖い」を解消!①初めの1台の選び方

18519070_1477919122229297_1442263733_o

皆さんこんにちは。
サポートライダー トライアスリートの飯田忠司です。

久しぶりのコラムになりますが、今回は

「初心者の方のバイクに関する不安と怖いの解消」

をテーマに3回に渡り書いていきたいと思います。
現場で指導をしていると、初心者の方の中でも特に女性の方でトライアスロンに挑戦するという方からの、バイクに関する悩みや不安をお持ちで、非常に多くご相談を受けます。

今回はそんな中から代表的な問題とアドバイスをご紹介して、少しでも悩みや不安の解消のお役に立てるような内容にしていきたいと思います。

 

第1回目の今回のテーマ(良くあるご質問)は

「バイクって一体どんなものを買えば良いの?」

です。

「そもそもバイクってどんなものがあって、どんなものを買えば良いの?」

ネットで情報を調べてみても、情報が多すぎて判らない。

街乗り用の自転車の価格感覚からすると、かなり高価な買い物ですので失敗は何としても避けたい所ですよね。

このような理由もあって上記のようなご質問・ご相談はとても多いです。

 

今回は

トライアスロン初挑戦、ロードバイク未経験、女性

という条件で、購入する際のポイントを挙げていきたいと思います。

 

さて、では、まず始めに

「購入予算を決めましょう!」

と言いたい所ですが、実際には、

「その予算もいくらかけて良いかそれも判らない!」

という方も多いです(笑)。

そこで、予算以外の様々な、押さえておきたい項目をあげていきます。

 

〇販売形態(完成車かフレームのみか)

完成車は大抵の場合ペダル以外のパーツが揃っている状態のものです。

フレームのみの場合は様々なパーツを別途購入する必要があり、初心者にとっては難易度が高いです。

完成車の場合でもヘルメット、先述のペダルなどは別途購入の必要がありますが、フレームのみで、パーツを個別に購入して揃えるより、価格もリーズナブルである事が多く、初心者の方の場合は、完成車での購入をお勧めしています。
(後述しますが、実際に乗り出す為にはペダル、ヘルメットなど別途購入が必要です。)

17203233_1405318119489398_6470332583098448935_n

 

〇フレームタイプ(ロードバイク、エアロロード、TTバイク)

IMG_20170220_080220

バイクと一口にいっても様々なタイプがあります。

オーソドックスなロードバイク、トライアスロンでは人気のTTバイク(タイムトライアル専用バイク)エアロロード(ロードバイクとタイムトライアルの両方の性能を持ち合わせたタイプ)
以上3種類が主です。
(一番始めに載せた画像は左からロードバイク、エアロロード、TTバイクになります。)

トライアスロンというと形も特徴的で魅力的なTTバイク!

という方もいますし、中にはトライアスロンはTTバイクでなくてはならないと思っている方もいます。
(実際、過去に「TTバイクでないとトライアスロンの大会には出場できないのですかというご相談もありました。)

 

しかし、初心者で、特に女性の方の場合は

〇パーツの汎用性含めた機材の扱いやすさ、

〇重量含め踏み出しの軽さ、

〇バイクコントロールのし易さ

などをトータルで考えて、通常はロードバイク(後述する女性専用モデル含む)をお勧めしています。

 

これに加えて最近では各ブランドで女性専用モデルも登場しています。

女性の身体の大きさ、骨格、筋力などを考慮したモデルで、FELTの場合はFRWシリーズになります。

fr5w_mk_m (1)

(FELT FR5W)

ジオメトリー(フレームの形)、フレームサイズ、使用するフレーム素材、パーツなど小柄な女性でも対応できるような様々な工夫がされています。

具体的な改善点はこちらをご覧ください

https://www.riteway-jp.com/bicycle/felt/2017/fr5w/

 

特に日本人女性の方には海外ブランドのフレームは大きすぎる事が多いのでこういった女性専用モデルは人気があります。

実際に私も何人もの女性の方に女性専用モデルをお勧めしており、中にはバイクを買い替えた方もいますが、不満の声はほぼ皆無といってもいいくらい聞こえてこないで、やはり細部に渡り女性に優しいシリーズであるのだと感じます。

 

〇素材(フレームにどんな素材を使用しているか。)

カーボン、アルミ、クロモリが主で、現在は軽さと衝撃吸収性に優れたカーボンに人気があります。

と言ってアルミとクロモリが良くないかというと決してそんな事はありません。今のロードバイクはとても高性能で大手ブランドのものであれば、どの素材であってもまず問題はなく高性能です。

価格はカーボン>アルミ>クロモリの順で、やはりカーボンは値段が高くなります。

 

〇スペック(どんなパーツ(部品がついているか)

重要なのが変速(ギアの変更)です。

前はギアが2枚、後ろはついているパーツのグレードによって異なります。歯数の違う8枚~11枚のギアがついていて、一般的には8速~11速と呼ばれています。

image-148

(11枚のギア)

枚数が多ければ選べるギアの範囲が大きいですから自分が乗りやすいと感じるギアを選ぶ余地が大きくなります。

しかし8速から11速に上げるにつれて当然価格も上がります。
個人的には初心者であっても予算の許す限り、なるべく11速のものを、そうでなくても10速のものお勧めしています。

理由としては先述の通り、ギアの選択肢が多いので楽に乗れるという点。

特に上り坂が多いコース、コーナーなどで加減速が多いコースでは細かなギアの変速が必要で、ギアの選択肢が広い方が楽に乗れます。

それと変速性能や将来的にレベルアップしていった時の事をなど考慮しても予算の許す限り11速をお勧めしております。

 

大半の完成車の場合、シマノ(SHIMANO)という日本のメーカーのパーツがついていると思います。

その場合ですと、11速はグレードの高い順に

DURAACE(デュラエース)→ULTEGRA(アルテグラ)→105

いずれかになります。

10速だとTIAGRA(ティアグラ)、

9速だとSORA(ソラ)、

8速はCLARIS(クラリス)。

となります。

当然8速より11速の方が値段は高くなります。

もっと踏み込んだ事ですが、DURAACE、ULTEGRAでは変速が電動で行えるタイプがあり、こちらを使用する方も大分増えてきました。圧倒的に変速がスムーズで楽ではありますので、ご予算などに余裕がある方はこちらも検討してみる価値は十分にあります。

 

〇サイズ

これも非常に重要な項目です。

自転車のフレームにはサイズがあり、主にご自身の身長を元にご自身にあったサイズを選ぶ事になります。

適正サイズについては、ほとんどの名の知れたブランドでは表記しています。

FELTの場合でもカタログやウェブで簡単に調べる事ができます。

また信頼できるお店に行って相談すればまず問題なく適正サイズを選んでくれるでしょう。

 

以上が初めの1台を選ぶ際のポイントです。沢山書いてしまったので、ここまでの内容を更に簡単にまとめますと・・・

 

①始めの1台は完成車が楽。

②変速はできれば11速か10速を。

③自分に身体の大きさに合ったサイズのものを。

④トライアスロンの場合でも必ずしもTTバイクである必要はない

 

最後に

以上の項目からFELTの2017年モデルの中で諸条件に合ったものを挙げてみます。

 

<11速の完成車でカーボンフレーム>

ロードバイクタイプ
FR2(698,000円)、FR3(348,000円)、FR5(248,000円)、
FR5W(女性モデル 248,000円)

エアロロード
AR3(378,000円)、AR5(278,000円)

 

<11速の完成車でアルミフレーム(フォークはカーボン)>

ロードバイクタイプ
FR30(178,000円)、FR30W(女性モデル178,000円) 、
F75(148,000円)

 

<10速の完成車でカーボンフレーム>
FR6(218,000円)

 

<10速の完成車でアルミフレーム(フォークはカーボン)>FR40(148,000円)、FR40W(134,000円)、F85(128,000円)

 

女性初心者の方でと考えますと

カーボンフレームご希望の方には女性専用モデルFR5W(248,000円)

アルミフレームのFR30W ですと178,000円と価格も20万を切ってきます。

この辺りのグレードですと1台目としては十分過ぎる性能で、長く付き合える1台となりますね。

10速で良ければ15万円を切ってくるモデルもあります。普通の自転車の感覚からするとこれでも高価だと感じる方もいると思いますが、性能を考えるとかなりリーズナブルだと言えます。

 

もちろんここにあげた以外のモデルでも先述の条件を満たしておりますので、1台目としては十分に満足いく性能を持っています。

他社の大手ブランドのラインナップを見ても、カーボンで11速、アルミで11速などと条件を決めて比べてみると大体同じような価格帯に落ち着きます。

また始めの方に少し書きましたが完成車と言えども、実際に乗り出す為にはヘルメット、ペダル、スぺヤタイヤ、ポンプなどなど他に揃えるものもあり+2万円~3万円くらいはかかると思ってください。

これらを考慮して、後は各自のご予算や好みに合わせて、大切な初めの1台を選んで頂ければと思います!

 

17宮古4
(筆者はFELTのTTバイクIA1を愛用しております。)

飯田忠司(いいだ ただし)

プロトライアスリート、コーチ
トライアスロンスクールI-STORM代表
日本トライアスロン連合指導者養成委員
埼玉県トライアスロン連合理事

<主な成績>
2011年 佐渡国際トライアスロンAタイプ 優勝
2012年 佐渡国際トライアスロンAタイプ 2位
2013年 五島長崎国際トライアスロン エリート2位

スクール情報(I-STORMサイト)
www.i-storm-tri.com/

オフィシャルサイト
www.iidatadashi.com