レビューライダー
過去の戦績:TCX#5(2014-2015)3位、Mistral Cycle Xross Games 多数入賞
「2017 FELT F4X」レビュー
シクロクロスという特殊性のあるスポーツにおいて、自転車の軽量化は必須であり、かつ強度も高い自転車でなければ思う存分のパフォーマンスを発揮できないのですが、F4Xにおいては、満足いくものが多々あります。
最新技術のTeXtremeカーボンを使用し、強度があり軽量なフレームだということ。
完成車をばらしてフレームのみの状態でみてみると、ボリュームあるBB付近から、フロント、リアともにアクスル仕様のフレームエンド部分はシンプルであり、なかなか魅力的なフォルムをしている。
パーツを組んでいくと、近年のCXバイクに導入されている、スルーアクスル・油圧ディスクブレーキ・フロントシングル・チューブレスレディのパーツアッセンブリが非常に魅力的である。
定評のある厳選されたパーツで組み上がっているため、パーツを交換する必要は一切ない。
ホイールの重量とタイヤだけは使っている内に物足りなくなってくるかもしれません。
そこは、ライダーのレベルアップに合わせて、アップグレードしてあげるのが良いでしょう。
乗車感覚ですが、CXバイクのフラッグシップモデルとあって、ペダルを踏むとスッっと進むのが快感です。
地面凹凸の突き上げも自分には好印象で、適度に路面状況を伝えてくれます。レースにおいて地面の感触が伝わることは非常に重要です。
未舗装路でのレースなので、この点は譲れない部分であろう。
ヘッド回りがテーパー構造で、ハンドリングが安定しており、バイクコントロールがとても容易です。
フロントがシングルギアなので、ギアチェンジがとてもシンプルであり、不意のチェーン落ちがないのも良いです。
シケインセクションやランニングセクションで、バイクを地面に置いた際、チェーンが暴れてインナーリングより内側に落ちてしまうようなトラブルが良くあるのですが、オーバーアクションでもそういったトラブルが一切なく、安心して扱うことができます。
変速系統のスラムの使用は、フロントシングルであることからも適切に思います。
変速レバーの誤作動などは、スラムの特徴をつかめるようになると、実に心地よい変速感覚です。
シートステーのクリアランスが十分あり、泥詰まりの心配もさほどありません。
ケーブル類がフレームに収まることで、トップチューブを掴みやすい。
油圧ディスクブレーキは、とても軽いタッチでしっかり制動し、バイクコントロールが容易です。
一度油圧ブレーキの聖域に入ったら抜けることは困難です!!
これらの要素は、レースで大きなアドバンテージとなります。
価格帯からも、F4Xはシクロクロスビギナー向けとは言えませんが、中級レベル以上のライダーにとってはとても魅力的なCXバイクであることは間違いないです。
フロントシングルという特徴からも、そこそこ自分の脚力に自信をもっている中級ライダー以上の方には是非とも購入を検討してほしいです。
チューブレスレデイのホイールなのでこれから自分なりにタイヤなどをチョイスして、どんどん大会で走れるバイクとして活躍させたいバイクです。