FELT 契約トライアスリート・コーチ、飯田忠司選手による、佐渡国際トライアスロン2024参戦レポートです。
最も出場者数の多い国内トライアスロンイベントの一つ、佐渡に参戦される際の参考に是非、ご一読ください。
大会詳細
大会名:第36回佐渡国際トライアスロン
開催日:2024年9月1日(日)
場所:新潟県佐渡市
距離:スイム2㎞、バイク108㎞、ラン21㎞
結果:タイム 5時間54分50秒 総合46 位
使用機材
ウェットスーツ:メイストーム
バイク:FELT IA FRD DISC
メルメット:BBB マエストロ
サングラス:BBB フルビューHC PH
タイヤ:パナレーサー アジリスト
スイム2㎞ 31分27秒
コースは昨年と同じ1周2㎞の周回を1周回。水温は29度くらいとこちらも昨年とほぼ同じくらいの水温であった。外気温は幸いにして昨年よりかなり低く25度を下回っていたが、無駄な発汗を防ぐ、肩回りの動きやすさを重視してロングジョン(袖なし)ウェットを選択した。
ウォーミングアップを15分ほどじっくりスイムで行い、最前列、中央に並びスタート。昨年に比べると周囲にかなりの人数がいて、時折接触があったが、力むことなくリラックスを心がけ、第1ブイまで到達。沖に出ると少し流れを感じたが、海の透明度も格段によく、大きな波もなく、第1ブイを回った沖にでても例年より泳ぎやすい。この頃に形成された集団はやはり昨年より人数が多いなと感じ、第2ブイを回ってスイムフィニッシュまでのルートでも左右前後に人がいる状態だったが、余裕を持ったペースでスイムを終える。時計を見ると31分台。昨年より少し速く上陸できた。
バイク108㎞ 3時間27分17秒
バイクは小佐渡と呼ばれる佐渡島の中央を横断し、その後、佐渡島の半分を1周回するコース。小刻みなアップダウンが続くが基本平坦基調で80キロ付近の小木に数キロの比較的勾配のある坂がポイント。更に今年はエイドステーションの数が減り、かつWS(ウォーターステーション)では従来のようにバイクボトルに水を入れた状態での渡しがなくなり、停車しての補充となる点。ASとWSが約20キロごとに交互にあるスタイルに変更となった。
飲むようのドリンクとかけ水用の水を停車してとる事が手間であると考え、ハイドレーションバッグを背中に背負ってKODAエレクトロパウダーを入れたドリンクを2L+ロングボトル用意。練習で何度か試して問題ないと判断して、こちらを飲料用とし、WSはラストの羽茂のみ停車であとはスルー。ASでは基本かけ水用のボトルを取るという作戦で行く事にした。
確実にトランジションをこなして、バイク序盤はペースが上がりがちなのでパワーメーターを見ながらその日の調子を探る。幸いにして昨年より心身ともに余裕があると感じた。内陸を走り、両津港に出るとここからは追い風基調になる。選手に抜かれはするが、いつも通り、淡々とマイペースを保ち、予定通りのルーティンで補給をしていく。
時折現れる登りも登りの練習はほぼしていないが、昨年より余裕をもって上がれている感覚がある。追い風基調の事もあり、予定より早く80キロ地点の小木の坂に到着。ここも無理せずマイペースで上る。流石に疲労感が出てきたが、何とかこなし最後のWSは停車して素早く水分補給をして、もう一つの登りをこなして残り約10キロ、佐和田の会場に戻るまでは向かい風。ここも無難にこなしてバイクを終える。
小木の坂からは若干時間がかかってしまったが、体力的には昨年より余裕をもって終えられた。
ラン21㎞ 1時52分03秒
ランは主に海岸線沿いを2往復するほぼフラットながら日陰がないコース。この頃には例年通りの厳しい暑さになっていた。落ち着いてトランジションをこなして、出だしのエイドで氷をもらってしっかり冷やしながら走り出す。キロ5分~5分10秒程度のペースで進む。昨年は走り始めて3キロほどで一杯一杯になってそこからしばらくして歩いてしまっていたので、かなり慎重に様子を見ながら走る。暑さが気にはなるが昨年のようなことにはならなさそうなコンディションだと感じる。エイドでしっかりと補給と身体の冷却を心がける。折り返ししてから向かい風やちょっとした登りが気にはなるが何とか1周目を終える。更に暑さが厳しくなってはいたが、2周目往路はかなりリズムよく走る事ができた。折り返してからは流石にきつくなってしまってペースも落ちてきて、気持ちも悪くなったりしたが、もう後は戻るだけなので気持ちを入れなおしていく。後半は少し時間がかかってしまったが、昨年よりタイム良く余裕をもってゴールする事が出来た。
飯田選手コメント
今年は6月にIMケアンズに出場した事もあり、そのトレーニングの効果が残った状態からのスタートであった為、少ないながらも隙間時間で昨年よりトレーニングを順調にこなせ、夏場も選手の練習サポートなどで暑さ対策はそれなりにできた状態でレースに臨むことができました。また例年よりスタート時に気温が25度位と比較的涼しい状態でスタートできた事も大きかったのかもしれませんが、もちろん大したタイムではないですが、全体を通じて昨年の失敗を活かして、今の力を出すレースができたと思います。
ただ、やはり以前は得意であったランニングの走力がかなり落ちている事は否めないので、この辺りを冬場に少しでも改善できるよう工夫していきたいと思います。
今シーズンの私のレースはこれで終了となります。
今年も仕事合間のトレーニングで少ないながらアイアンマンや佐渡にチャレンジし無事に完走出来ました事、皆様のご支援、ご協力があっての事だと思います。
ここから11月の日本選手権までは選手トレーニングサポート、大会帯同、事業の各方面への調整、大会運営など仕事メインとなっていきますが、そちらでも良い仕事ができるよう努力していきたいと思います。
改めまして今シーズンのご支援、ご協力ありがとうございました。
引き続きよろしくお願いいたします。
飯田 忠司 選手 バイオグラフィー
1976年12月24日生まれ
トライアスロンスクール I-STORM代表
日本トライアスロン連合 指導者養成委員
埼玉県トライアスロン連合 副理事長 強化委員
<主な成績>
2011年 佐渡国際トライアスロンAタイプ 優勝
2012年 佐渡国際トライアスロンAタイプ 2位
2013年 五島長崎国際トライアスロン エリート2位
小学校1年から高校3年までは剣道に打ち込む。東海大学入学後、いくつかの候補の中から、先輩達のオープンな雰囲気に惹かれてトライアスロンサークル「東海大学BOMBERS」に入会。始めた当初は、走れば30分ほどで歩き、100m以上は泳いだ事がないし、自転車は持っていないから乗れないという状態だったが、3年時に学生選手権に出場。
卒業旅行のつもりで大学の仲間と出場したアイアンマン・ニュージーランドで運良くアイアンマン・ハワイの権利を獲得。翌年初出場したロングディスタンス日本選手権佐渡大会で5位入賞。2005年IRONMAN KOREAで総合6位(日本人1位) 2011年国内最長距離の大会「佐渡国際トライアスロンAタイプ」でメジャー大会初優勝。
現在もロングディスタンスを中心に競技活動を続け、並行してトライアスロンスクール「I-STORM」を主宰し、初心者からエリートまで幅広いレベル、年齢のトライアスリートの指導も行い、JTU(日本トライアスロン連合)指導者養成委員、埼玉県トライアスロン連合理事として、日本のトライアスロン普及にも関わっている。
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