皆さんこんにちは。FELTサポートライダー、トライアスリートの飯田忠司です。
画像は先日、FELTの創設者ジム・フェルト氏が来日した時のものです。
カタログやサイトで見る真剣にフレーム作成&研究をしている画像からのちょっとお硬いイメージがいい意味で崩されるような、とても気さくな方でした。
来日スケジュールはこちらが心配になる程のかなりのハードスケジュールでしたが、疲れを見せる事もなく、多くの質問に時折ジョークを交えながら丁寧に答え、フレームなどの開発について解説している姿を実際に見たり、また自身がトライアスロンを始めて、もっとトライアスロンに適したいいバイクが造れるのでは?と自分でフレームを造ってしまった事がFELTの始まりで、それをここまでのブランドに育て上げたという歴史を知ると、FELTのバイクもより一層魅力的に感じられる・・・そんな職人魂と器の大きさを感じさせる方でした。
次はジムさんもほぼ毎年行っているというアイアンマン・ハワイで再会したい所です。
FELTライダーとしてもジムさんにお会いできて本当に良かったです。
さて、本題。
目次
いよいよ残り2回となった今回は「大会準備」についてお話ししていきたいと思います。
ここでは「大会前日までにやっておきたい事」をリストアップしてみました。
全部で5つ。
1トレーニングの調整
2バイクメンテナンスとギア(道具)の準備
3持ち物リストの作成
4コースの確認
5タイムスケジュールの確認と作成
では一つ一つ解説していきます。
1 トレーニングの調整
レース本番10日~1週間前くらいからは
レース本番で良い走りをする為に、エネルギーを蓄え、体調を整える事を重視し、トレーニング量を減らしていきます。
ポイントは
「質は保って量を減らす。」
通常時より、大体50%~60%程度の量に減らし、レース前3日間は極々軽めに身体を動かす程度にして、
「早くレースがしたい!」
というような状態に心身共に持って行ければベストです。
練習不足だからとレース直前までハードな練習をしてしまう事。
これは良くあるパターンですが、間違いなくレースで失敗します(笑)
また睡眠不足&アルコール大量摂取もNGです。せっかくのトレーニングの成果をレースで十分に発揮する為にしっかりとスケジューリングをして万全の体調でレースに臨みましょう。
2バイクメンテナンスとギア(道具)の準備
唯一自分の身体を預けるバイクはレース前に出来る限りショップで点検してもらいましょう。
*バイク調整(ギアがきちんと変速するか。ブレーキの利きが甘くないか、ステムなどが緩んでいないか等。)
*チェーン、タイヤの交換
必要ならチェーン、タイヤは交換しておきましょう。
特にタイヤは表面を見て、傷がついているようなら、もったいぶらずに交換しておく事をお勧めします。
大事なレースでパンクした時、あの時やっぱり交換しておけば良かった・・・と思うより新品にしておいた方が後悔せず、またリスクもグンと減ります。
レースシーズンまたはレース前はショップには、同じ大会に出場の方が押し寄せて混雑する事が多く、メンテナンスも直ぐに出来ない場合があります。余裕をもってショップに行く、前もってショップに連絡しておくなどしておくとスムーズできるでしょう。
またウェットスーツの注文も特にフルオーダーの場合は納品まで約2週間~1カ月かかります。
レース前までに数回、着用して練習もしておいた方がいいので、ウェットスーツも直前ではなく数か月前から用意しておくといいでしょう。
その他補給食や細かいものに関しては、トライアスロンショップであれば、バイクメンテナンスついでに一緒に大体のものを揃える事ができます。
3 持ち物リスト作成と確認
トライアスロンのレースは3種目なので、とにかく必要なものが多いです。
忘れ物がないように事前に持ち物リストを作成してチェックしておくと忘れ物を防ぐ事ができます。
まずはレースでこれがないとレースができない!というものをリストアップ。
次に自分が必要なものをリストアップしていきます。
作成例を以下に挙げてみます。
<スイム>
レースウェアまたは水着
ウェットスーツ
ゴーグル曇り止め
ワセリン
スイムキャップ(寒さ対策用 水温が低い場合は大会で支給されるものの下に使用)
<バイク>
バイク
ヘルメット
サングラス
バイクシューズ
ボトル1~2個
スペアタイヤ
パンク修理キット
サイクルメーター
携帯ポンプ(またはCO2ボンベ)
空気入れ
バイクジャージ
バイクパンツ
バイクグローブ
靴下
補給食(エネルギージェルなど)
<ランニング>
ランニングシューズ
ランニングウェア
靴下
帽子またはサンバイザー
<その他>
大会登録必要書類
レースナンバー(ゼッケン)ベルト
日焼け止め
サンダル
ウォーミングアップ用シューズ
タオル
着替え
補給食(レース前、中、後に食べたいもの)
GPS(心拍)ウォッチ
心拍ベルト
こうして紙に書き出して、一つ一つチェックしてからバッグなどに入れていきます。
4 コースの確認
大会サイトや事前に送られてくる要項などで、コースを確認しておきましょう。
主なチェックポイントは以下の通りです。
*周回コースの場合は各種目、何周回するのか。
*エイドステーションは何処に、どのくらいの間隔であるか。
*エイドステーションに何があるのか。
*大会独自のルールがあるか。
特に周回コースの場合は周回を自分で把握しておかないといけない場合がほとんどです。
メーターやGPSウォッチなどで確認できる手段を事前に用意しておきましょう。
5 タイムスケジュール作成
大会当日のスタートまでのタイムスケジュールを事前に作成しておくと安心してレースに臨めます。
そこまでやるの??という方も多いかと思いますが、レース当日は意外にやる事が多く、また緊張しているので、いざその場に行くとやる事が沢山で慌ててしまい、効率よく動けず、考えられないような失敗をする事も多いです。
トライアスロンを始めてもう20年近くになる私もレース前は必ず、レース当日の起床時間からスタートラインに立つまでのタイムスケジュールを作成しています。
これをやる事でレース当日にちょっとしたトラブルがあっても大分、レース当日にアタフタせずに安心して心穏やかに臨めるようになりました(笑)。
頭の中を整理する、またイメージトレーニングも兼ねて事前に当日のタイムスケジュールを実際に紙などに書いて作成しておく事をお勧めします。
必ずやらなければならない事、時間を書きだす。
例えば
*大会受付可能時間
*トランジットエリア解放(バイク、ランギアセット可能)時間
*ウォーミングアップ時間
*ウェア&ウェットスーツ着用時間
*スタート時間
などです。そこから自分の都合に合わせて必要な事柄を時系列で書き出し、整理していく。
レース前日までに大体覚えておき、必要ならばレース会場にスケジュールを書きだした紙を持っていく。
こんな感じでスタートまでの流れとやるべきことを整理しておけば、当日に慌てるリスクは低くなり、レースに集中する事ができますので、是非やってみてください。
今回はここまで。
さあ次回はいよいよ最終回「大会当日編」です!
飯田忠司(いいだ ただし)
プロトライアスリート
日本トライアスロン連合指導者養成委員
トライアスロンスクールI-STORM代表
<主な成績>
2011年 佐渡国際トライアスロンAタイプ 優勝
2012年 佐渡国際トライアスロンAタイプ 2位
2013年 五島長崎国際トライアスロン エリート2位
2015年 五島長崎国際トライアスロン エリート3位
スクール情報(I-STORMサイト)
www.i-storm-tri.com/
オフィシャルサイト
www.iidatadashi.com