Ault Park Point Race 中村龍太郎

またまた更新が遅れております。落ち着いたと思ったのは嘘だったようで、仕事に育児に忙しくキーボードが進まないこと進まないこと。

既にロードレース(というかクリテ)シーズンは終わってしまい、蓋を開けてみれば5カ月で11日レースに参加と相成りました。家族に乾杯。

 

今回は5月の末から毎週水曜、五週連続で行われたAult Park Point Raceについて。

Kings wood critのCrass4/5で三連勝したが、昇格までのポイントは得られなかったので第一戦は4/5での参加。

スタートは19:15と仕事終わりにダッシュで行けば間に合う。

ちょうどアメリカを旅していていてLexingtonに滞在していた田渕と、おちんぎんレーシングの畑中さんの三人でCincinnatiへ。

スタート30分前に到着し受付を行う。番号はシリーズ通して同じなので最初に受付してゼッケンを貰えば次回からはそのまま出れる。

ということはもう少し仕事ができる…?と考えて、考えた自分が嫌になる。日本に比べて定時退社率が圧倒的に高いアメリカ。

コースは住宅街の奥の公園の外周で、一周は1km。登って下るだけの簡単なコース。登りの途中にラインが引かれていて、登りスプリント。

5周ごとにポイント周回で上から5,3,2,1。中間とゴールは二倍ポイント。randomでビールやらチーズスナックやらの周回が発生する。

ちなみにこの手の景品周回はどのレースでも行っていて、事前に景品が何か知らされるわけでもないので、

前の周回で審判が賞品を手に掲げて叫ぶのを、高速の中で見なければならないので割と困難。そもそもそんな余裕は無い場合が多い。

4/5は20周の20km。一回目のスプリントは下ってからのスプリントの開始タイミングがわからず、踏み出しが遅くなったが

先行するTeam Hungryの選手(食いしん坊かよ)をギリギリかわして、ハンドル投げのお陰で一着。

二回目のスプリント(倍点)は先頭で下りきった勢いのままスプリントを開始したが、今度は早すぎて捲られ3位。

三回目、四回目のスプリントは一回目と二回目を修正して、同じタイミングから発射し、余裕の一着。

Kings wood critと合わせて4勝となったのでUSACにupgradeを申請し、翌日にはclass3に昇格の連絡があった。

畑中さんと田渕とCincinnatiのラーメン屋に行って帰宅。

 

第二戦は会場に行くにつれて雲が分厚くなり、着いたら本降り。

6月に入ってからのケンタッキー周辺は夕方から土砂降りになることが多く、芝が水を含んでしまい芝刈りが大変。

充分な水分と暖かくなることも相まって芝が伸びること伸びること。一軒家の難点はその辺りにある。

余談だがアメリカ人は芝刈りをして家の外観を綺麗にすることを一種のステータスとしている。

平日休日関係なく皆家の前の芝生を一生懸命に刈っている。隣の芝が青いという諺もアメリカ発祥。

美しく青々と敷かれている芝生は確かに美しい、が、手入れが面倒くさい。

幸いにも我が家に関しては家の表に大きい木が生えていることと、隣の芝生が割と青くないのでそこまでは気にしていない。

しかし、裏の庭は巨大なので手押し草刈り機で行ったり来たり。マリカーみたいな動きのする自走式の草刈り機が欲しい。

脱線。

というわけで第二戦は会場に行ったが土砂降りにより中止。

 

第三戦はclass1/2/3での初レースで40周40km。スタートは20時。4/5のペースよりもはるかに速く、簡単にはいかない。

一回目のスプリントで4/5で勝った時と同じタイミングで仕掛けたらバンバン抜かれる。パワーが違う。

すぐに諦めて倍点の周回にのみ注力することに決める。

20周回目の上の平坦な区間で牽制が入ったので直感でアタック。

そのまま下って逃げ切れるかと思ったが、すごい勢いで11cyclingの巨人が抜いていき3着。

長くもがいていると休みたくなるから頻繁に後ろを確認してしまう。アタックしたら後ろは気にせず踏まないと。

それ以降は廃人になり、完走がやっと。見事に洗礼を受けました。

 

第四戦は家族が来米してすぐだったのでキャンセルしたら、土砂降りにより中止の連絡。行かないで正解。

最終の第五戦は最初からゴールのみを狙っていた。

途中で前回強かったFirst internet bankの選手が飛び出したのに合わせてちょっと逃げた以外は基本集団待機。

純粋なスプリントなら勝てる気がしないので、最終周に入る手前の登り返しから下りの勢い+集団のスリップからアタック。

下り始めるところがゴールだと考えて全力で踏み続ける。下り始めて後ろを振り返ると結構な差が開いている。

これはいけると下りで休んでしまい、下りきって再度振り返るとかなり近づいている。ヤバイ。

慌てて踏みなおしたが下ハンを持つ余裕もなく、踏む足もなかったけど腕を振って足をついてこさせて、なんとか逃げ切る。

ゴールのラインが若干斜めになっていたのでイン側が有利に働いた。

よくわからないけど盾を貰い、よくわからないけど賞金を貰って、で、さらによくわからないけど後日郵送で追加の賞金が小切手で送られてきた。

レース自体は勝っていないけど、最後に自分の思い描いていた作戦で先着したので充実した気分。

初の家族での遠征になり、小さいテントを張って応援してくれたが、帰りが遅くなってしまうのが難点。

 

中村 龍太郎(なかむら りゅうたろう)

チーム:イナーメ信濃山形

2015年全日本選手権個人タイムトライアルチャンピオン。一般企業に勤めるフルタイムワーカーでありながら、Jプロツアーを走り1桁台の順位を量産。トラックレースにも参戦し、全日本オムニアムでは3位。毎週末のようにレースに参戦し、レース数はプロをも上回る。2019年から仕事の関係でアメリカ・ケンタッキー州在住。

主な成績

・2015年 全日本選手権 男子個人タイムトライアル優勝
・2015年 Mt.富士ヒルクライム優勝
・2016年 全日本選手権オムニアム3位
・2017年 JBCF Jプロツアー 前橋クリテリウム2位

使用機材

ロードバイク:Felt FR FRD

TTバイク:Felt DA1

トラックバイク:Felt Tk FRD

ヘルメット:BBB ティトノス

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