皆さんこんにちは。FELTサポートライダー、トライアスリートの飯田忠司です。
今年の夏も本当に暑いですね。
そんな猛暑の中、8月2日に会員さんと一緒に沼津駅伝という大会に出てきました。この大会は1チーム3人で、一人一人がトライアスロンをやり、襷ならぬ計測チップを繋いでいくという、国内でもかなり珍しいタイプの大会です。
1人で出るトライアスロンとはまた違った魅力があり、とても楽しい大会でした。
距離もスイム750m~500m、バイク20キロ、ラン5キロと51.5㎞のレースより初心者向きで気軽に出場しやすい大会ですのでお勧めです!
さて、第8回の今回は応用編②バイクトレーニングについてお話ししていきたいと思います。
こちらもスイム同様、前回のお話から練習を継続して、安全にそしてある程度の時間、バイクに乗れるようになってきていると仮定して話を進めていきます。
テーマは大きく3つ。
*DHポジションで走ってより速く!
*一つ上の力をつける為に。
*夏場トレーニングについて
<DHポジションで走ってより速く!>
トライアスロンのバイクパートは、自分自身の力で走る必要があります。
速く走る為には単純に体力をつける方法ともう一つ、今ある力を有効に使う方法、すなわち、空気抵抗を減らして速く走る方法もあります。
そこで登場するのがDHバーです。
これを活用したDHポジション(TTポジション)で走る事で、より楽に速く走る事ができます。
DHポジションでの走行は通常のロードポジション(ブラケットをもった場合)に比べて、20~30%程度、空気抵抗を抑えられると言われています。つまり同じ出力でもより速いスピードを、出せるようになります。
(下の画像はロードポジションとDHポジションです。)
しかし、ただDHバーをつけただけでは違和感が出てくるでしょう。
ロードバイクに普通に乗るポジションとはまた違ってきます。
一般的には
・ロードバイクに乗る時のポジションより、サドルが少し前に出て、高さも上がる。
・DHバーのパッドに肘を載せた時の肘、脇の下の角度は90度近くが理想
と言われています。
この辺りのポイントを抑えつつ、個人差を考慮して微調整していきます。
ポジションについての詳細は割愛しますが、トライアスロンショップなどで相談してみてください。
また近年はバイクのポジションを出してくれるフィッティングサービスも出てきていますので、これらを活用して、身体への負担を減らして、楽に速く走れるポジションを確立しておくといいです。
但し以前もお話ししましたが、両手で前方方向に伸びたバーを持った状態になり、ブレーキから手が離れた状態になる為にDHポジションでの走行はある程度の技術を要します。
まずはロードバイクで安全に、確実に乗りこなせるようになってからのチャレンジが前提です。
DHバーをつけられるようなったらロードバイクの時と同様、DHポジションでまっすぐ走れるか、片手を離しての走行ができるなど、技術練習も行ってからレースに臨むといいですね。
<一つ上の力をつける為に。>
次にトレーニングについて。
1時間から2時間程度楽に乗れるようになってきたら、普段の練習の中で少しスパイスを加えてあげると身体に負荷がかかり、それを繰り返すことによってレベルアップしてきます。
外で1時間~2時間乗れる場合の練習例を挙げるとすると以下のようになります。
ウォーミングアップ:30分程度
メイン練習(①か②のいずれかを選択)
①:10分を2本~3本
(3分ごとにギアを1枚重くする、ラスト1分は更に頑張る。)
*間の休息は5分~10分
②:5分頑張る(少しスピードを上げる)+5分休憩を3本~6本
クールダウン:残り時間
〇注意点〇
*ウォーミングアップ、クールダウンは、なるべく15分は行いましょう。
*メイン練習のセット数は練習できる時間や体調によって調整してください。
*必ず安全が確保できている場所で行いましょう。
*回転数が確認できる場合は80~90回転くらいを目安に。
*平地だけでなく、1キロ~2キロくらいの登りの反復練習も取り入れると、より負荷をかけやすくなります。
*メイン練習はただ頑張るだけでなく、できるだけリラックスしてスピードを出せるフォーム、ぺダリングができるように試行錯誤していきましょう。
*必ずタイムなどを記録して、コンディションが向上しているか確認しましょう。
このように練習する際に、予めメニューを決めておくと、なんとなく乗っているより、断然、効率よく飽きずに練習をすることができます。
また外で乗る時間がない・・・という方は室内でトレーニングが可能になるローラー台を活用する事で、これまた効率的に練習できます。
30分でも良いので自転車に跨り、練習を継続していく事が後々大きな差になって自分に活きてきますので、
なかなか自転車に乗る時間が取れないという方は是非活用してください。
〇30分の場合の練習例
15分:ウォーミングアップ(徐々にスピード、ギアを上げていく)
10分:先述のメイン10分
(3分ごとにギアを1枚上げる、ラスト1分更に1枚ギアを上げる)
5分:クールダウン
<夏場のトレーニングについて。>
ここ最近の日本の夏の暑さは日中の運動や余計な外出は控えるようにと天気予報で呼びかけている位、異常とも言える程の暑さです。
そんな中、無理にトレーニングをして、酷い熱中症になってしまい、体調を崩したりしてしまうと回復に時間がかかり、それまでの練習の積み重ねが台無しになってしまう、最悪、レースを体調不良で迎えてしまう可能性もあります。
ですので、夏場は無理に暑い時間帯に練習するのではなく、なるべく早朝など涼しい時間帯での練習をお勧めします。
私も夏場は基本的に早朝に行い、早い時は5時前から練習を始め、なるべく身体への余計な負担は減らすようにしています。
何と言っても、仮に5時から練習を開始したとして2時間練習してもまだ7時!
その後の時間を家族サービスや休養、趣味や仕事に十分当てられ一石二鳥です。
ちょっと早起きが苦手・・・という方も、是非一度チャレンジしてみてください。
今回はここまで。
次回はトレーニング応用編③ランニング編の予定です!
飯田忠司(いいだ ただし)
プロトライアスリート
日本トライアスロン連合指導者養成委員
トライアスロンスクールI-STORM代表
主な成績
2011年 佐渡国際トライアスロンAタイプ 優勝
2012年 佐渡国際トライアスロンAタイプ 2位
2013年 五島長崎国際トライアスロン エリート2位
2015年 五島長崎国際トライアスロン エリート3位
スクール情報(I-STORMサイト)
www.i-storm-tri.com/
オフィシャルサイト
www.iidatadashi.com