9月のコラムはレース中の補給に関して書こうと思います。
アスリートにとって競技前、競技中のエネルギー補給はパフォーマンスを発揮する為にとても重要な要素です。
自転車選手もレース前日や当日のレース前、そしてレース中に様々な目的やコンディション維持の為に各種のエネルギー成分や水分補給を取ります。
また、レースによって途中の補給が許可される時もあります。
選手は走りながら補給エリアでスタッフが準備してくれるボトルをキャッチして、不足するドリンク類を補充する事になります。
レースのペースや、集団の大小によっては、このボトルキャッチも難易度が出てきます。
今年の夏は昨年以上に暑い日が多く、どういったドリンクをどのタイミングで受け取るか、スタート前から検討しながらレースに臨んでいます。
選手によっては、あまり水分を摂取しない選手もいますが、私の場合特に気をつけてドリンクを適時・適量を取るように意識しています。
ですが、今年6月の全日本選手権ロードレースでは、残り2周の集団ペースが一気に上がった時にハムストリングスから攣ってしまい、攣った所をかばうように乗っていたら、今度はふくらはぎをつってしまい、結果レースを降りてしまいました。
全日本選手権では、レース距離が通常のレースよりも長く、補給も2周目から開始されたので、スタート時にボトル2本を用意してスタートしました。
どちらにもCCDドリンクとアミノ酸BCAAを混ぜ、さらにワンセコンドを半分入れてました。
CCDドリンクは低浸透圧のハイポトニックなので、アミノ酸であるBCAAを混ぜることによって回復効果を狙い、ワンセコンドを入れてクエン酸の成分も取り込むことを狙ってブレンドして使っています。
ここまでブレンドで混ぜても、味はキツくなりづらく、長距離走る時も、とても飲みやすいです。
補給でもCCDドリンクを3~4本とり、背中に入れていたワンセコンド3つも全て食べていたにもかかわらず、レースの最終局面で脚が攣ってしまいました。
この経験を踏まえて、翌週のJBCF広島ロードレースでは、どういうドリンクで走るかの対策を練りました。
このレースでは全日本選手権に比べて距離が短く、レース中の補給もなかったので、水にCCDドリンクとクエン酸&BCAAを混ぜたもので計2本のボトルで走りました。
クエン酸&BCAAを混ぜてドリンクを準備したのは、多量のクエン酸の効果を利用し、走行中の乳酸対策が狙いでした。
また、気温も暑かったので、味をキツめにして使いました。
レース中には攣らなかったものの、レース終了後のローラーでのクールダウン中に脚が攣ってしまいました。
サプリメントでコンディションを補うために何を摂取したらいいのか、脚攣り対策に効果があるか聞いてみた所、CCD、クエン酸&BCAA、BCAAスティック、エキストラビタミン&ミネラルが筋肉の材料、水分、
ナトリウム、カリウム等を摂取できるので、足が攣るシーンは減るし、攣った場合の対処や回復が早い!と教わりました。
いろいろ伺った事を次のレースの石川ロードレースで即実践して走ってみた所、脚を攣る事もなく効果ありました。
1周の距離が長くドリンクを消費しがちなので、ドリンクと水ではなく、ドリンク2本もって走ることを選択しました。
ドリンクは身体にかけるとべたつくので出来ませんでしたが、場合によっては、2本中1本は水を積んで走る事も重要になります。
走っていると暑く、身体にかけ、体温上昇を制御する為に水の重要性も感じます。
これは、レースにおける補給に限った事ではなく、普段の練習走行時にも十分有効な事です。
毎日夏の暑いなかでの練習は、こういった補給ドリンクをしっかりと見直してダメージ軽減出来る様に気を付けていきます。