坂バカスタッフです。
Feltのシクロクロスバイク「F5x」を1ヶ月間、800kmインプレしました。
個人的に購入を決めたほどにオススメのバイクです!
目次
Felt F5x サテンオーシャンターコイズ
Fxシリーズと言えば、現世界チャンピオンのヴァンアールトが、昨年の世界選手権を制したシクロクロスバイクです。
もちろんジオメトリーは完全に一緒。
F5xは、シマノ 105 コンポーネントのカーボンフレーム完成車です。
フレームはUHC Advanced + Textreme カーボンで、国内トップCXチーム「弱虫ペダル サイクリングチーム」が使うF1xと同じ。
先日の野辺山CXではUCI「1」カテゴリーのレースで初めて優勝した前田公平選手の活躍が記憶に新しいですね。
これで30万円というのは破格だと思います。
フォークはUHC Advanced + Textreme カーボンでアルミコラム。
Textreme というのはスウェーデンの素材メーカー Oxeon社しか作れないカーボンシート。
自動車のF1や航空宇宙産業で使われる非常に高価なカーボンを奢っています。
そんなF5xをインプレします。
ぺダリングレスポンスの高さ
まず印象的なのは、ぺダリングの軽さ、反応の速さです。
正直、105完成車でここまでハイエンドと遜色無くて良いものかと思ったりします(笑)
このフィーリングはレースロードのFRシリーズで Textreme が使われているモデルで感じたのと同じものでした。
Textreme の効果を改めて確認することが出来ました。
ちなみにFRシリーズの105完成車「FR5」にはTextreme は使われていません。
F5xだけにTextreme が使われる理由は二つあります。
一つは軽量性。
担ぎのあるシクロクロスは軽さが非常に重要です。
Textreme を使うことで大きく軽量化が可能です。
二つ目は耐衝撃性。
カーボン繊維を2方向に重ねているTextreme は、軽量ながら非常に強度が高いことが特長。
フレームをぶつけた際の強度に寄与しています。
鋭いのにニュートラルなハンドリング
これは他社のシクロクロスバイクと比較してFxが突出している部分だと思います。
シクロクロスはタイトなターンをこなすためにクイックなステアリングになっているのが普通です。
クイックにすると、曲がりやすいと同時にフラフラと落ち着きがなくなってしまいがちです。
Fxもクイックなのはそうなのですが、同時に直進安定性が高いことに驚きました。
基本的にはハンドルは真っ直ぐで安定感があるのですが、ライダーが曲がるための動きをしてあげると鋭く曲がってくれます。
ちなみにFxシリーズは2016年からジオメトリーが変更されていて、それ以前のハンドリングとはかなり変わっています。
幅広い使い方が可能な安定感
安定感が高いのはハンドリングだけではありません。
シクロクロスバイク特有の腰高感が無いのも特長です。
BB位置を高くして反応性や路面とのクリアランスを高めているシクロクロスバイクは多いです。
そうするとシクロクロスレースだけならまあ良いのですが、キャンプツーリングやロードライドには使いにくいバイクになってしまいます。
どうせならレースだけに限定されず、ロードバイクのセカンドバイク的な使い方をしたいですよね?
少なくとも私はそうです。
FxはBBドロップ65mmとシクロクロスバイクとしては比較的低め。
乗ってみると普通のロードバイクに近い安定感があります。
実際に試すまでは、シクロクロスバイクなので安定感はそれなりなんだろうと思っていました。
試したからこそ分かりましたが、Fxはキャンプツーリング、グラベルライド、ロードトレーニング、そして普段使いにもお勧めできます。
また、グラベルロードと比較するとダンシングが軽い点が個人的にはとても気に入りました。
ロードレースに使えるかもと思わせるポテンシャル
レースロードに混じって平地練(35~40kmh巡航)をしてみました。
正直、ロードと変わらなくね?と思いました(笑)
加速はむしろ軽いかもと思わせるほどですし、高速でも安定感があります。
コーナーリングはロードよりもクイックなので、それを踏まえて曲がる必要はあります。
ただタイトな低速ターンではむしろアドバンテージを感じます。
ポジション的にも、ハンドルの遠さと高さをほぼレースロードと同じに設定できることはFxの特長です。
レースロードにかなわない点としては、重量が少し重いことでしょう。
また、タイヤはあまり細くするとバランスが崩れると感じます。
試しに28Cを履かせてみましたが、これ以上細くするのは合わないと感じました。
細くしても28Cに留めておくのがお勧めです。
そのうち試しにロードレースをFxで走ってみたいです。
マルチロード VRとの違いは?
Feltには、グラベルライド、ロードライド、キャンプツーリング、エンデューロレース、通勤/通学、街乗りと多用途に使えるVRもラインナップされています。
従来のシクロクロスバイクと違って、FxならVRと同じような使い方が可能だと感じました。
両者の違いとしては、VRの方が安定感が高いこと。
特に低速でのリラックス感はVRが圧倒的です。
逆にFxは、VRより加速が軽いです。
特にダンシングの軽さが違います。
ダンシングを多用する私はFxの方が好みでした。
またベストなジオメトリーのバランスを保てるタイヤ幅にも違いを感じました。
VRの方が細いタイヤを装着して、舗装路でのスピードを求めることができます。
またFxと比べると振動吸収性が高いので、タイヤを細くしても快適です。
VRなら、25~35Cの範囲。
Fxなら、28~40Cの範囲をお勧めします。
気になったところだけ画像で紹介
新型シマノ105の油圧式レバーはかなり良いです。
まず見た目がスッキリした点。
握ったときの形状もかなり良くなりました。
レバーの距離も調整可能で、近くすることができます。
またシフトのストロークも小さくなって、少ない手の動きで変速できます。
タイヤも最高です。
オールラウンドに使えるタイプのシクロクロスタイヤです。
ぱっと見で舗装路では重いのかなと想像しましたが、意外に路面抵抗を感じず軽快です。
ただし、減りは速いので、ロングライドならロードタイヤに交換してあげることをお勧めします。
クランクはシマノではありません。
シマノ以外のクランクだとフロント変速の調子がいまいちな場合もありますが、全く問題ありませんでした。
実物を見るまではどうかなと思っていましたが、ガンメタカラーがけっこうカッコイイです。
ホイールも軽くはなさそうですが、進むホイールでした。
ハブはシールドカートリッジベアリング。
ご参考にリムの実測サイズは、内幅17.2mm、外幅22.2mm、高さ23.5mm、オフセットは無し。
フレームとフォークの規格は、フラットマウントディスクブレーキに、前後12mmスルーアクスル。
現在もっともスタンダードな規格なので、パーツ交換の際も安心です。
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