自転車競技11年目。
私が経験した女子選手の特徴である身体の変化と、パフォーマンスへの影響について書きたいと思います。
私は、20歳を過ぎだんだん身体の丸みを感じてきました。それまで少し食事を気をつければ落ちていた体重も落ちにくくなったり。女性には月経がありますが、それまでパフォーマンスに影響していなかったのですが、まったく動けなくなり身体に力が入らずベッドの上から一日おりない日も。。男性には一番縁のないことですね。これは1人1人全く症状が違うため個々それぞれの付き合い方が大切です。
大阪から栃木に帰ってきたとき、私は心身ともに疲れきり生理も3年ほど止まったボロボロな状態で帰ってきました。
その際自分ではどうする事もできなくなり、今ついていただいているコーチに助けを求めました。栄養士も付けまずは、普通の身体に戻す事から始まり。トレーニングはもっての外。婦人科にも通いアスリートとしての生活など程遠いところからのスタートでした。ホルモン療法の副作用は想像を超えるほど辛く、、、身体はパンパンに浮腫み、自転車を全力で漕いでも30㎞もでない。こんなんでまたレースに出られるようになるのか。毎日毎日不安に押しつぶされそうな日々でした。
それでも、全力で面倒を見てくれているコーチ、栄養士、家族がいたから信じて治療も続けることができました。
今でも正直なところ生理は正常にきてはいません。オフシーズンになったらホルモン療法をし治療で生理を起こさせています。更に5年以上止まった生理のせいで骨粗鬆症にもなっている状態です。
無月経は、骨をもろくします。閉経後の女性の健康問題として骨粗鬆症があることをご存じの方も多いと思います。ホルモン分泌が減少する為骨の密度が低くなり、スカスカになってしまいます。私は、閉経を迎えている方と同じ状況であるためこの様な状況になってしまっているわけです。そこで起こる無月経のアスリートの可能性があるのが疲労骨折の可能性が高まるという事。女性は20歳前後が骨密度のピークとなるようです。なのでこの時期に無月経とは深刻な問題となります。この時期いかに骨密度を高くしておくかが、怪我を防げる事に繋がるのではないでしょうか。私は、今食事改善等で骨密度の回復を改善している最中です。半年1回の骨密度計測も欠かせません。
私は現在毎月生理はこなくとも、周期が来る(基礎体温を毎日計っている)とホルモンは出るらしく身体が浮腫んでパフォーマンスは一気に低下。そんな時は、今までだったら無理やりトレーニングに出ていましたが、ジムトレーニングだったり。できることをするスタイルにしています。
今でも、生理とトレーニングの上手いつきあい方は正直分からないことだらけですが、年齢と共に身体は変化していること。そして症状も全然違う事。生理が止まってしまい一見楽になったと思いがちですが、身体には悪影響でしかないこと。これを今身をもって感じています。
これから、自転車競技を始める女子の方や今競技をしている選手にはこのような身体の事をしっかり理解して選手生活を送ってほしいと思います。
しかし、なかなか身体の事を思春期の高校生や大学生だと男性コーチだったり踏み込みにくい問題ですよね。学生であれば保険の先生に相談してみたり、国立スポーツ科学センターのメディカルクリニックでも、女性のこの様な問題が重要視されていて電話にて相談できる窓口もできているので、一人で悩むよりも専門の方に相談して話を聞いてもらい、解決に導いてもらうといいですね。女性としての将来を考える場合にも大切なことです。
これは私自身が経験しているから言えることであり、やはり競技している上でどうしてもうっとおしいと感じてしまうところであるから。
生理と競技、うまく付き合っていける選手生活をこれからも模索していきたいと思います。
Live GARDEN Bici Stelle
針谷 千紗子