Felt FR FRD 弱虫ペダルサイクリングチーム 入部正太朗選手インプレッション

2019年の全日本チャンピオンで2021年から弱虫ペダルサイクリングチームに加わってフェルトのバイクを使用する入部正太朗選手にFR FRD Ultimateのインプレを伺いました。入部選手はシマノレーシング時代にもフェルトのFシリーズを使用していて、アルミのトラックフレームTKで2013年国体ポイントレースも制しています。

 

Felt FRシリーズ

ハイエンドモデル Felt FR FRD Ultimate

カリフォルニアのバイクブランド、フェルトの軽量オールラウンドレーサー。レースロードに求められる高い軽量性、剛性に加えて、垂直方向に適度な柔軟性を与えたフレーム設計により、どんな状況でもタイヤを路面に接地させ、ライダーからの入力を逃さず推進力にする。同時にレースロードのレベルを超えた振動吸収性も併せ持っている。

カーボンフレームのグレードは「Ultimate+TeXtreme」(=FRD)と「Advanced+TeXtreme」がある。上級グレードのFRDはより剛性と強度が高いカーボンシートを使用しているだけでは無い。カーボンシートをより緻密な形状にカットして、より厳密な指示の元、開発にも携わる最高レベルの技術者のみが製造することを許される。

Felt FR Carbon ページ

 

弱虫ペダルサイクリングチーム 入部 正太朗選手

弱虫ペダルサイクリングチーム所属

トラックレースを得意とした入部選手は早稲田大学を経てシマノレーシングでプロに。UCIレースでの優勝を重ね、2019年の全日本選手権で全日本チャンピオンの座に輝きました。2020年はUCIワールドチームのNTTプロ・サイクリングで活動。お父様はフレームビルダーの故入部正紀氏です。

生年月日
1989.08.01

過去の所属チーム
2012~2019 シマノレーシング
2020 NTTプロ・サイクリング

主な戦歴/経歴/活動
2017
UCI2.2 ツールド熊野 1stステージ 優勝
2018
UCI2.1 ツアーオブタイランド2ndステージ 優勝
UCI2.2 ツールド熊野 2ndステージ 優勝
2019
全日本選手権大会 個人ロードレース 男子エリート 優勝
2021
Jプロツアーかすみがうらロードレース 優勝

 

――まずはフェルトというブランドに対する印象から教えてください。過去のシマノレーシング時代にもフェルトを使用していましたがフェルトってどんなバイクですか?

フェルトはプロ一年目、シマノレーシングに所属して初めて使用したブランドで、それまで父が作ったフレームを使用していたため、非常にわくわくしながら乗った思い出があります。しかし”乗り心地”という観点からは、当時は自分がそういった点に鈍感であったことや、今まで父が作ったフレーム以外に乗ったことがなかったため、率直な感想としてはフレームの良し悪しがあまり分かっていませんでした。

選手を続けて、色々なフレームを乗ってきたことによって、それぞれのフレームの個性が分かるようになってきました。その中でもフェルトは良い意味でクセがなく、コンセプトがはっきりしていると感じます。そのはっきりとしたコンセプトとは、バランスのとれたFRと、エアロの要素が入っているARです。

 

――今季はFR FRDをメインで使用されていましたが、どんな印象でしたか?

FRは非常にバランスがとれているので、アタッカーの自分にとってはダンシングの際の自転車の反応が良く、パワーが伝わりやすいため、アタックの際にアドバンテージを感じながら走れていました。

――ディスクブレーキモデルとリムブレーキモデルのどちらも使用されましたが、なにか違いを感じますか?

ディスクブレーキモデルとリムブレーキモデルでは、重量や重心の位置が違うので、乗り味が異なってくる部分があります。例えばダンシングの振りのクセに影響が出てきますが、どちらが良い・悪いという感覚はないです。

 

――AR FRDも併用していましたが、どういった基準で使い分けていたのでしょうか?

登りの勾配やレースの距離の長さ、平均時速を基準に使い分けていました。例えば、FRなら平均時速40km未満のレース、ARなら平均時速40km以上のレースで使用する感じです。違う言葉で表現するのであれば、流れにくいコースはFR、流れやすいコースはARを使用していました。

具体的には、群馬サイクルスポーツセンターのコースで、正回りならFR、逆回りならARを使用していました。その理由としては、正回りは勾配がきつい部分や平均時速40kmを下回ることがあるためです。逆回りの場合は登坂区間も流れやすく、平均時速40kmを越えやすいコースになるためです。

――FR FRDの一番のお気に入りポイントは?

どんなコースでも対応できるオールランダーのフレームなので、使用しやすく、疲れにくい点がお気に入りです。

Felt FR Carbon ページ

AR FRDのインプレも後日公開します!