ロングライドへ行こう!~その15『ろんぐらいだぁす!』聖地巡り4 緑のアルプスあづみのセンチュリーライド編(前編)~

こんにちは。
ロングライダーのアッキーラです。

皆さんは、楽しい自転車生活を送ってますでしょうか。

マンガ/アニメ『ろんぐらいだぁす!』聖地巡り4
緑のアルプスあづみのセンチュリーライド(前編)

ロングライドに関する小話を気ままに掲載します。
さて、第15回は、『ろんぐらいだぁす!』の聖地巡りで『緑のアルプスあづみのセンチュリーライド2017(以下、緑のAACR)』に参加します。

「AACRに参加したい。」
「AACRにあるエイドステーションの補給食が美味しいって、本当?」
「ロングライドで1日に160km走るって、どんな感じ?」
と、考える方は、いらっしゃいますか?

5月中旬に緑のAACRに実際に参加しました。
アニメ版『ろんぐらいだぁす!』では、『アルプスあづみのオータムライド』と名前が変わっています。
また、マンガでは、先輩・紗希さんが登場しません。
紗希さんは北海道のブルベに参加する、という設定になっているからです。
一方、アニメ版では、紗希さんはアルプスあづみのオータムライドに参加しています。
ここも大きな違いになります。
※マンガ第3巻第11話『初めてのロングライドイベント(前編)』参照。
※マンガ第3巻第11.5話『エイドの罠』参照。
※マンガ第3巻第12話『初めてのロングライドイベント(後編)』参照。
※アニメ第9話『あづみのオータムライド!(前編)』参照。
※アニメ第10話『あづみのオータムライド!(後編)』参照。

今回は、スタート地点の松本・梓水苑から160kmの折り返し地点に当たる白馬エイドまでを紹介します。
葵ちゃん達のセリフを交えながら、ブログ上で一緒に廻ってみましょう。

午前4時。
ロングライダーの朝は早い・・・。

<5月21日(日)>
おはようございます。
緑のAACR当日の朝を迎えました。
ホテルを出ると、夜がまだ明けてません。
外の空気は少し冷えていて、頬が少しこわばります。
ホテルからおよそ8km離れたスタート地点・梓水苑へ向かいます。
まだ薄暗い夜明け前の道を走っていると、同じ参加者の方達と巡り会って合流します。
ひとつのまとまった集団となって、一路スタート地点へ向かいます。

梓水苑に到着しました。
朝日がようやく上ってきました。
他の参加者さん達もスタート前の準備に余念がありません。
周りを見て気づいたのですが、他の参加者さんのサドルバッグがとても小さいです。
私は補給食などをいつもの大型サドルバッグに詰めて用意しました。
よく考えると、エイドステーションがあるし、立ちこぎでサドルバッグが揺れて邪魔になりそうだし、思い切って大型サドルバッグを受付に預けました。
中に入れていたパンク修理キット入り小型サドルバッグをサーファスのサドルに取り付け直しました。
何せ、距離は東京→直江津320kmのちょうど半分ですからね(笑)

マンガやアニメのキャラクタージャージを着る参加者も多数います。

向こうに見える赤いゲートがスタート地点です。
私の組は160kmクラス1組で、朝5:50スタートです。
朝5:00スタートの160kmクラスS組がとても羨ましいです。
良く見慣れたフォルトゥーナジャージの方もいますね。

出発前に走行予定を考えました。
今回は、『楽しんで完走すること』が最大の目標です。
また、夜の特急あずさ号で東京に戻らなければいけません。
そのためにも予定を組んで、実際の走行ペースが予定通り走れているか把握する必要があります。

「制限時間は相当余裕をもって設定されているし。
160kmの楽なコースを11時間でだぞ?」(雛子さん)

雛子さんの言う通り、余裕があります。
とりあえず、エイドステーションでの休憩時間を含めて平均時速15km/hで走ってゴールするように予定を考えました。

2017年のコースは、葵ちゃん達が走ったコース(2013年参照)と一部変更されています。
コースが一部変わっても、AACRであることは変わりません。

時間差で4人ずつ出発します。

「早く、みんなに追いつかなくちゃ~!」(亜美ちゃん)

亜美ちゃんは葵ちゃん達と区切られてしまって、後方から全力疾走で追いかけて行きますね。
いざ走り出すと、参加者は自分のペースで走っていきます。


©AACR公式写真サービス

スタートでは少人数で走り出しても、まもなく一列棒状のグループになって走っていきます。
前を走る参加者さんとの距離を測りながら、車輪が接触しないように気を付けましょう。

イベント開催中と言っても、大規模な交通規制をしてません。
参加者の右側をクルマが走り抜けるので、キープレフトで右側を開けておきましょう。

あづみの公園穂高エイド 23.1km地点
6:58到着 予定との時間差-22分

朝の涼しい風を受けながら走っていくと、あづみの公園穂高エイドに到着します。

朝日のエイドは、大勢の参加者で賑わっています。
自転車を脇に置いて、補給食をいただきましょう。
このエイドでは、次の補給食があります。

フルーツジャムを塗った米粉パン。

信州銘菓あずさ。

包み紙の中はこんな感じで、スポンジケーキを甘いクリームで固めたお菓子でした。

「美味し~。あま~い♡」(亜美ちゃん)

亜美ちゃんも大絶賛です。

「あづみのオータムライドの醍醐味は、何と行ってもエイドの補給食がぜ~んぶ美味しいこと!
しかも全部無料(タダ)で食べ放題なのよ!」(紗希さん)

「紗希さんの目的って、エイドの補給?」(葵ちゃん)

「食いしん坊さんね~。」(弥生さん)

葵ちゃんと弥生さんがやんわりとツッコんでます(笑)

およそ10分ほど休憩して出発しましょう。

小川のせせらぎや花畑を眺めて進みましょう。

『国営公園入口』の信号まで来ます。
ここを左折して、第2エイドへ向かいます。
ここであの名場面が蘇ります。

「食べたい・・・、ですけど、さっき第1エイドで止まったばかりですし・・・、やっぱり完走するには、あまり休まない方がいいんじゃ・・・。」(亜美ちゃん)

「完走するだけで、良いの?
第2エイドの補給は・・・、半端ないわよッ!
立ち上がるホカホカ湯気、懐かしい香り、何よりふっくらとした食感!
一口食べれば、その美味しさが口の中に拡がり汗をかいた身体に染み渡る!
そして思うの!
『ああ、自転車乗ってて良かったー!』っと!
あれぞ究極の補給!
オータムライドで一番人気と言っても過言じゃない!
たとえ完走しても、あれを食べなかった人には、こう言うしかない。
『お前は何をしにここに来たんだーっ!!』
第2エイド、寄ってくわよね?」(紗希さん)

「は、はいっ!!」(亜美ちゃん)

葵ちゃん、呆れてます。
紗希さんの力説からすると、究極の補給だそうです。
果たして・・・。

途中から公園内の林道を走って、坂道を上っていきます。
そして、第2エイドにようやく着きました。

あづみの公園大町エイド 42.8km地点
8:13到着 予定との時間差-27分

「第2エイドの補給は、味噌おにぎりだ。」(雛子さん)

これがリアル味噌おにぎりだ(笑)
『伝説のねぎ味噌おにぎり』と張り紙にある通り、信州名物のねぎ味噌を付けて食べます。
味噌の濃い味とねぎのシャキシャキが、ふっくらしたごはんと交じり合って、絶品のおにぎりです。
塩分やミネラルを補給できますね。
ハンガーノック対策です。

「はわ!何これ!何これ!すごいです!
おにぎりに味噌付けて食べるだけなのに、美味しすぎます~!」(亜美ちゃん)

「でしょ~!
遠回りする価値、あったでしょ~。」(紗希さん)

私も参加した価値があります(笑)

「ハンガーノックにならないためには、補給はしっかり食べないとね!」(紗希さん)

「・・・紗希は食べ過ぎだ。」(雛子さん)

紗希さん、アニメ版でいい味出してます。
味噌おにぎりの他に、採れたて野菜や漬物もいただきましょう。

「雛子ちゃん、あ~ん?」(弥生さん)

「あ~ん、って、恥ずいことやらせんなよ!」(雛子さん)

これも名場面ですね(笑)

8:32にあづみの公園大町エイドを出発して先へ進みましょう。
今年は晴天に恵まれて、中央アルプスの山並みが綺麗に見えます。
風景写真を何枚撮影しても飽き足りません。
いい景色です。

田んぼの水面に『逆さ中央アルプス』が写り込んでいます。
日本の里山という雰囲気を感じますね。

他の参加者さんも足を止めて、撮影タイムです。

コースを北上して、『西原』という交差点を左折しました。
AACRのコースを外れて、とあるケーキ屋さんを目指しましょう。

で、目指したところは、『コンディトライ・アン・マリーレ』さん。

ここでは、AACR限定の名スイーツ『パリブレスト』を販売しています。
お店の方からお話を聞いたところ、予約だけで去年の4倍(!)も入ったそうです。
私は予約し忘れたので、当日販売に賭けましたが、無事に購入できました。
お店に来るまで心配で、道ですれ違う参加者さん達に
「パリブレスト、まだありますかー?」
と大声で叫んで尋ねていました(笑)

円形のシュー生地の中には、甘いカスタードクリームが入っていて、とても美味しいです。

「ランドヌール的にパリブレストを外せない」(葵ちゃん)
※マンガ第6.5巻『AACRグルメツーリングガイド』参照。

という葵ちゃんの言葉があるし、ブログのネタとしても、どうしても食べたかったんです。
2017年のコースから往復6kmくらい余分に走りますが、食べる甲斐がありますよ。

大町木崎湖エイド 53.3km地点
9:35到着 予定との時間差+10分

さて、本コースに戻ってしばらく走ると、大町木崎湖エイドに到着します。
ここでの補給食は、

ひやむぎと、

水ようかんを美味しくいただきましょう。

リアル紗希さん号の自転車を発見しました。
ご本人もどうやら本当に参加しているらしいですね(笑)

お菓子のパリブレストを食べたので、予定時間から遅れ始めました。
先へ進みましょう。

コース上で木崎湖キャンプ場に通りかかります。
今日は私設エイドとして運営しています。
ジュースを1杯いただきます。
ロングライダーなら必ず寄りましょう(笑)
(≧▽≦)

ここから先、白馬エイドまで20km以上の間、エイドがありません。
つまり、

「大丈夫よ。」(弥生さん)

「この先はしばらく、『カロリー消費区間』だからな。」(雛子さん)

・・・頑張って走りましょう!

木崎湖の左側の道を昨日走りましたね。
先へ進むと、仁科三湖の二つ目、中綱湖のそばを通ります。
仁科三湖の中で一番小さい湖です。
太陽がだいぶ高くなって来て、気温も上がってきています。
汗をかいていますが、今までの補給がここで活かされています。

仁科三湖の三つ目、青木湖です。
葵ちゃん達が走った2013年のコースは、この道より東側の山道を走ります。
コース変更でしっかりしたカロリー消費ができないのが残念です(笑)

「次のエイドの補給はすごいわよ~。
使われているのは、地元産の新鮮な食材!
それらが混ざり合って、深いハーモニーを生み出しているの!
その絶妙な味わいは、この世のものとは思えないわ!
でもその最高のご馳走は、この坂を上った者にしか与えられないの!
付いて来ないと、全部食べちゃうぞ~♡」(紗希さん)

紗希さん、本気だ(笑)

「私も食べるーっ!!
あそこまで!もう少し!うりゃーっ!着いたーっ!!
・・・はぁ。・・・よいしょ。」(亜美ちゃん)

上り坂のてっぺんに着いた、と思ったら、まだまだ途中です。
ここで亜美ちゃんは心が折れて、自転車から降りて、自転車を押しながら歩いて上ります。
ここで一句。
『上り坂 まだまだ続くよ どこまでも
心折られて 輪れ(我)は歩かん』
亜美ちゃん、お疲れ様です。

青木湖を過ぎた辺りから追い風に乗って白馬を目指します。
JR白馬駅のそばを通り過ぎて、今日一番の中央アルプスを見ることになります。
それがこの写真です。

今回のコースの北端になるかと思う、松川大橋からの絶景です。
コース変更されてとても良かったと思う瞬間です。

白馬エイド 79.1km地点
11:10到着 予定との時間差+5分

松川大橋を渡って、川に沿って上流へ上っていきます。
そして、4番目の白馬エイドに到着です。
葵ちゃん達は、白馬ジャンプスキー場にあるエイドに到着します。
今回のコースは、松川沿いの広場にエイドが設置されます。
追い風に乗ってスピードが上がった分、遅れを少し取り戻せました。

「ほら、亜美。ここの補給だ。」(葵ちゃん)

「うわ~。豚汁だ~。生き返る~。」(亜美ちゃん)

はい。
ここでの補給食は、

豚汁と、

おこわを美味しくいただきましょう。

それと、塩飴をいただきます。
日差しがきついし、気温も上昇して過酷な状況になってきています。
テントの中で休憩しましょう。

ここまでで、コースのほぼ半分まで走ってきています。
走行予定は5分遅れの状態で、巻き返しは十分に可能です。
しかし、後半では大変なことが起こります。

この続きは、次回の後編で紹介します。

『I can go… as far as I want!
僕らはどこまでも行く
道が続く限りどこまでも行く
思い出すのは遠い昔、初めて補助輪を外して走り出した時のこと
ロングライドは心の状態
10kmであれ
2400kmであれ
あなたにとって冒険ならば
それは立派なロングライドです』
※自転車ロングライドの同人誌『LONGRIDERS』より抜粋。

いかがですか?
アルプスあづみのセンチュリーライドに参加してみませんか?

『ろんぐらいだぁす!』© 三宅大志・一迅社/ろんぐらいだぁす!製作委員会