Crankbrothersサポートライダー レースレポート Downhill series#1 ゆとりすとパーク、吉無田エンデューロ、ENS第1戦富士見高原大会

MTBダウンヒルやエンデューロのレースシーズンがスタートしました。

開催地が山間部なのもあり目に触れる機会の少ない競技ですが、過酷なコースや状況を相手に、自己の限界に挑むこれらの自転車競技は、世界的には相当な盛り上がりを見せております。この魅力的な競技をもっと沢山の人に知ってもらい、もっとメジャーにしたいと願う若手選手2名をCrankbrothersはサポートしております。

思うように乗ることが出来ない受験期間を経て大学生活も始まり、今シーズン初レースに参戦した2選手のレースレポートをお届けします。

山本一晴選手

Downhill series#1 ゆとりすとパーク

場所 高知県大豊町
天気 晴れ
日時 4月1日、2日
クラス エリートクラス


特徴
今回の会場、ゆとりすとパークはDownhillseries初開催で参加人数は約100名でとても盛り上がった大会でした。
コースは森の中のシングルのコースでショートコースでしたが、コースの幅が広いところが多くラインが沢山あり攻略しがいのあるコースでした。

1日目、予選
朝会場に着き、まずコースウォークをしました。
試走1、2本目はコースを覚える為に流して走り、それからはコースに慣れる為にスピードを上げて試走しました。
タイトなコーナーが多くどれだけスムーズにコーナーを抜けてタイムロスなくいけるかが重要なポイントでした。
しかしあまりコースのコツを掴む事ができず、予選をむかえました。
コースの前半ではあまりミスはありませんでしたが攻めれてる感覚はあまりなく、最後のペダリングセクションでコースアウトしかけてペダリングできずゴール。結果は8位でした。

2日目 決勝

練習している時に前乗りになっている感覚がありBBに体重を乗せれてなく安定して乗れていませんでした。何故か考えた結果リアショックのスプリングレートが硬すぎたという事に気づきレートを落としました。するとBBにしっかりと体重をかけることができ、走りが安定してよりコースを攻めれるようになれました。
2日間でバンクやコーナーがどんどん掘れていき1日目では滑らなかったところが滑るようになり、どれだけ攻めるかが難しくなっていきました。

決勝は、練習で1日目よりも結構乗れていて自信がついていたのでリラックスしてスタートする事ができました。
走りもあまり悪くなくゴールできましたが、目標タイムには届かずTopと4秒差の6位でレースを終えました。

全日本選手権で怪我して以降初のレースで、どれだけ走れるのか、遅くなっていないか、など少し考え過ぎていつもよりレース、走る事にしっかり集中できていなかったと思います。しかしこの2日間で調子は戻りつつあったと思います。なのでこれからのシーズンではもっと集中し、レースを楽しんでいきたいと思いました。

今回、MALLET BOAの白いlimited editionを履いてレースに出ましたが、とても目立ちいろんな方から声をかけてもらい好評でした。履き心地は相変わらずとても良かったです。

吉無田エンデューロ#1

場所 熊本県御船町
日時 4月16日
天気 晴れ
クラス オープン
結果 優勝

特徴
吉無田高原緑の村で行われているエンデューロのシリーズ戦の第1戦目でした。今年からクラス分けが変わりオープンクラスでの出場になりました。参加人数は約40人でした。

練習
今回のコースはハイスピードなコースとコーナリングとペダリングが多いコースの2種類でした。
ハイスピードのコースは得意なコースでできるだけスピードを殺さずスムーズに走る様に練習しました。
もう一つのコースはコーナーが多いのでスピードのだし具合が難しく少し苦戦しましたが数回練習して対応できました。
しかし、2週間前から風邪をひいており全然治らず体調がとても悪い状態でした。練習中はすぐ息が上がり調子が悪かったです。なので練習は回数をこなすのではなく集中して数回でやめました。(前日に病院に行き検査をした結果コロナではなく普通の風邪でした。)

SS1
練習で納得いく走りができていた為程よい緊張感で望むことができました。走りも悪くなく安定していたと思います。

SS2
スタートする直前に雨が降ってきて風もとても強くなってきてコンディションが試走中の時に比べて悪くなっていきました。

スタートして最初のジャンプで風に煽られて体勢を崩しこけかけてしまいましたが耐えました。それぐらい風が強かったです。そして路面も滑るのでその後は攻めつつも走りながら路面を確認したりジャンプも飛ばずに走りました。

結果優勝することができました。

反省

今回の反省は体調管理ができていなかったことです。大学生活が始まり生活リズムが不規則になり体調を崩してしまいました。しかしそれは気が緩めてしまった自分の責任なのでこれからはしっかりと体調管理を今まで以上に気をつけて過ごそうと思いました。

レースの内容に関しては少し守り過ぎた走りをしてしまったと思いました。最近のレースではうまく攻めきれないことが多いので、次のレースではもっと攻めた走りができる様に練習しようと思います。

crankbrothersについて
今回のコースは足を出す場面が多かったのですがそんな状況でもMALLET DHはすぐにクリートをキャッチしてはめれるのでとても良かったです。
靴はMALLET BOAを使用しました。やはりマジックテープより全然緩みにくいのでとてもお気に入りです。

朝倉佑太選手

ENS #1 富士見高原 レースレポート

総合順位 13位/181位

クラス(A) 5位/28位

年齢別(10代) 3位/23位

4月15、16日にEnduro National Series(通称ENS)の第1戦、富士見高原大会に参加してきました。

私は今年の2月に大学受験があったため、2022年の9月に開催された全日本選手権自転車競技大会MTB(DHI)以来の約7ヶ月ぶりのレース出場となりました。全く自転車に乗ることができない受験期間を経て、2月には体重も59kgから68kgまで増えてしまい不安でしたが、2月に受験が終わった後はロードバイク、ダートジャンプを使ったトレーニングをほぼ毎日行い、以前と同じ感覚で乗れるようにするための減量と体力付けに努めました。その結果、体重は64kgまで戻り、脚力も以前より増えたように感じました。

試走日の4月15日は前日から雨が降っており、気温も一桁台まで下がっていました。ステージ1、2では新設区間が設けられ、長時間降っている雨と試走をするライダーによって柔らかい土が泥々になると予想しました。そのため、他のライダーが走っていない、比較的路面コンディションの良いラインを探そうといつもよりも試走の回数を増やしました。試走時間はずっと雨が降っており、多くの箇所で木の根が剥き出しになりフロントタイヤが横に流されやすい状態が続いていましたが、昨シーズンから意識している膝の使い方を活かすことができ、安定して走ることができました。

翌日のレース当日は天気が回復し、朝から晴れていました。朝に30分設けられた試走の時間には、前日に撮ったGoProの映像で見つけたスムーズに走ることができるラインの確認をしました。またこの時、試走時間の段階では前日と同じようにマッドコンディションでしたが、私が出走する午後には泥が中途位半端にかたまり、バイクが進まないような重い泥になると予想しました。しかしながら予想は外れ、私の出走時にはセミドライ程まで路面コンディションが回復していました。その結果、ミスなく走れたもののブレーキをたくさんかけてしまうなど「攻めた走り」ができずに終わってしまいました。さらに、直線箇所などでの漕ぎが足りず、スピードに乗れていないレースとなりました。

今回のレースからコンディションを判断することの大切さ、直線箇所、コーナーを抜けた後の漕ぎの必要性を再確認しました。来月からは常設コースもオープンし、本格的にシーズンインするため、日常的にトレーニングや基礎練習に取り組もうと思います。

いよいよシーズンイン。強風、気温、泥と開幕戦から非常に過酷な状況もあったようですが、レースは悪天候でも可能な限り開催されるケースがほとんどです。ライディングそのもののスキルはもちろん、気象状況や路面コンディションなどの変化に柔軟に対応し、適切な機材や装備を選択することも、選手にとっては身に着けるべきスキルと言えます。

Crankbrothersの製品はワールドカップを初めとして輝かしい戦歴を誇る選手に愛用されています。
それは過酷な現場において、信頼できるギアという証でしょう。今シーズンも選手達を足元から支えていきたいと思います。