バーレー トラボーイと一緒に飛行機輪行してみた

こんにちは!泥モノ担当Mラカミです。

夏はやっと再開された北海道イベントライドに行ってきました!
今回はトラボーイV2も持っていきましたが、目からウロコの便利さだったのでノウハウをご紹介。
これから旅のシーズン。飛行機を使えば効率よく移動できるので、まずは飛行機での輪行をやったことが無い方もぜひチャレンジして頂けるよう、コツをまとめました。

◆そもそも飛行機輪行はできるの?

航空機でスポーツバイクを預かり手荷物にすることは、通常は可能です。
但し、小さな機体等の場合は不可になることもありますので、事前に調べることをお勧めします。

ANAの手荷物預かり案内を見ると、3辺合計が203cm以内、普通席で重量20kg以下であれば無料預かり。ごく一般的なスポーツバイクであれば、まずクリアできるでしょう。航空会社によって規定は異なります。特にLCCでは追加料金が必要になったり、梱包に指示があったりするので、必ず事前確認して下さい。

個人的には、追加料金のかからない大手2社は扱いも慣れているし、ケアが手厚い、便数が多い、航空会社カウンター等のアクセスの良さ等、自転車を持っていくなら少々割高でもお勧めしたいです。他の航空会社でも、専用の輪行ケースなど、ユニークなサービスを展開している所もあります。

◆どうやって持っていく?

・専用のケース

梱包材の入った専用のハードケースや、キャスターの付いたソフトケース等、自転車輸送に特化した専用ケースもあります。使い勝手も良く丈夫ですが、サイズが大きいので車での移動におすすめ。レース参戦等に使う方のため、レンタルをやっている所もあるようです。一度の使用ではちょっと勿体ない金額ですからね。持ち歩くことが出来ないサイズなので、到着地で車を使うか、空港やホテルに預ける等の保管手段が必要です。

・7部組用段ボール箱

ショップスタッフの方は「自転車の入る箱が欲しい」というご要望を頂いたこともあるかと思います。七分組用の箱もよく輸送に使われます。安価に入手でき、丈夫なので定番の輸送方法ですが、電車等の移動は厳しいです。また、これも箱自体を預けるか、車での移動になってしまいます。ちなみに海外輪行でよく使う人から「へこんだり破けたりしたら、ぶつけたと分かるから(補償等の)話が早い」という話を聞きました。一理ありますね。

・梱包重視の輪行バッグ

梱包材の入った丈夫な輸送用の輪行バッグを使われる方も多いのではないでしょうか。大型で丈夫。畳むこともできるので、通常のコインロッカーでも保管は可能です。しかし折りたためるとはいえ大きいので、持ったままの移動はちょっと大変です。

・普通の輪行バッグ

輪行バッグを持ったまま移動するなら、普通に使っているものになります。布一枚なので、保護する機能は当然弱く、破損しやすい部分を養生したり、ぶつかりそうなものを外したり等、梱包も慎重に。ディレーラー周りやチェーンリング等は特に念入りに養生することをお勧めします。縦型でなくても、前後ともにエンド部分は保護用の梱包材を入れた方がベター。前輪のみを外すタイプの方が変速周りのトラブルは少ないかと思いますが、サイズは大きくなります。

ちなみに今回はソノマアドベンチャーを使用しましたが、輪行バッグはMTB用の縦型を使用しました。グラベルバイクはタイヤ径も大きく、ロード用の輪行バッグでは入らないケースもあるのでご注意下さい。梱包材を追加することを考えると、少し大きめを選んだ方が良さそうです。

◆飛行機に乗せる場合の手順

1.空港にチェックイン

かつては航空会社のカウンターで手続きが必要でしたが、現在は携帯アプリでチェックインが可能でした(ANAの場合)航空会社によって違いますが、まずは搭乗手続きをしないと荷物預かりが出来ません。

2.荷物を分別してパッキング

次の項目をご参照の程。細かい部分で意外と手間がかかります。特にバイク周りの梱包と持ち込み・預かり手荷物については複雑なので、事前にパッキングを済ませておくのがおすすめです。

3.自転車と荷物を預ける

自動式荷物預かりカウンターもありますが、自転車等の特殊な荷物は有人のカウンターで行います。今回は自転車とトラボーイは有人カウンターで行いました。自転車に関しては場所にもよりますが、開けて中身を確認する場合(詳しい所ではDi2のバッテリーの有無を確認するなど)もあるので、すぐ開けられるように梱包した方がベター。重量を確認し、どちらを上にするか聞かれるので、上にする方向をパッキングの際に確認しておきます。工具やポンプなど持込出来ないものも、落ちたり傷つけたりしないようパッキングして一緒に預けてしまいましょう。

トラボーイは畳んでトートバッグに入れた状態で預けました。素早く畳めるので超カンタンです。バッグの隙間からストラップ等が落ちることもあるので、予め大きなビニール袋を持参して、すっぽり入れると良いです。

日本の航空会社であれば、荷物の扱いは非常に丁寧です。が、自転車は万が一破損した場合の同意書にサインを求められる場合もあります。

渡される荷物タグは、すぐ出せるように手荷物に保管します。そのほかの荷物は、預かり可能なものなら預けるのがおススメ。混んだ便では機内のラゲッジスペースが足りなくなることも多く、自席の近くに入れられないこともあります。

4.空港でのんびりくつろぐ

下記にもあるとおり、時間に余裕をもっていけば出発まで軽装備でのんびりできます。ツーリング中にはなかなか行けないショッピング、盗難が心配で落ち着いて食べられない食事もどうぞ。到着してからの自転車移動が無いなら、お酒を楽しむこともできますね。

今回の出発地、新千歳空港はショッピングやグルメはもちろん、温泉や映画館もある一大アミューズメントパークなので、時間はいくらでも潰せます。

5.保安検査場に向かう

混雑するので早目に通過した方が良いです。気を付けるのはビンディングシューズをそのまま履いている時。脱いで靴も検査レーンに流した方がラクです。そして、再度ポケットやバッグの中身を確認しましょう。工具など、うっかりポケットに入れてないでしょうか?持ち込みできませんので、破棄するか、もう一度預けに戻る羽目になります。

6.到着と荷物の受け取り

到着後、預かり手荷物の到着を待って、手荷物を受け取ります。ほとんどの場合、自転車はベルトコンベアではなく、カウンターで手渡しになります。念のため、破損が無いかその場で確認すると良いでしょう。

他の荷物も全て受け取って、手元のタグと照合してOKなら到着エリアから出ます。戻れませんので、くれぐれも忘れ物をしないよう気を付けて。

◆とにかく時間に余裕を持つのが鉄則

・パッキングで注意すること

破損に備えて入念な対策が必要なのは上記の通りですが、気圧が変化するのでタイヤの空気圧は少し落としておきましょう。特にタイヤ保持力の弱いプラホイールのトラボーイは、触るとブニョブニョ感じるぐらいまで空気を抜きました。当然、到着したら空気を入れるのですが、ポンプが無いと泣きを見ます。使いやすい携帯用ポンプをお忘れなく。

慎重を期す場合はディレーラーを外したり、ペダルを外したりしますが、これも工具が無いと取付できません。必要なツールが含まれた携帯工具は自転車と一緒にしておきましょう。

・持っていけないものはある?

スプレー容器は持ち込みも預かりもできません。ケミカル類や虫よけ等が持っていけなかったことはよくあります。
リチウムバッテリーは預かりができません。外して機内手荷物に入れますが個数や容量の制限があります。自転車で使う程度のものはまず大丈夫だとは思いますが、Di2で内装バッテリーの方、特にご注意下さい。ライトやサイコン等も該当です。
液体は機内持ち込みの際、注意が必要です。ボトル等は空にしておくことをお勧めします。

詳細は航空会社のWEBサイトをご参照下さい。

・預かり・持ち込み荷物の分け方に注意!

因みに今回、長年愛用のヘルメットを預かり荷物に入れて割りました。経年劣化もあったのでちょうど良い交換の機会でしたが、やはりムダに衝撃を加えたくないヘルメットは機内手荷物に入れることをお勧めします。
国内便はめったにロストバゲージは無いのですが、シューズ等、替えがそうそう手に入らないと思ったら持ち込み荷物へ!!

・それでもノーリスクではない

国内便では幸運なことに輸送のトラブルは経験したことが無いのですが、絶対無いわけではありません。輸送を委ねる以上、リスクは必ず付きまといます。それを差し引いても、陸路の移動では難しい遠方で、自分の自転車で思い通りのライドを楽しむことのメリットは大きいです。

◆トラボーイV2活用法

・大変な梱包&解除を家で

上記のとおり飛行機輪行の梱包は、普段の輪行と比べて梱包やパーツ・アクセサリーの付け外しが多いです。
それを最寄り駅や空港の混雑の中でやると考えたら、ちょっと大変そうですね。人も歩いてますし。

到着して、さぁライドだ!というテンションなら、その梱包を解いて、空気を入れて、組立するのも乗り切れる気はしますが、帰路でクタクタになって、そのままでは乗れない自転車を組み立てて乗るまで準備するのは、ちょっとクラクラしませんか?
いっそのこと家でしっかり梱包→最寄り駅から梱包したまま帰宅が出来れば、時間の余裕があるときにゆっくり作業できます。

そうです。トラボーイを持っていくと、この「梱包したまま移動」が非常にラク。徒歩移動ですから「家に戻る前に、旅の余韻に浸りながらちょっと一杯」もできるのが嬉しいですね。

・とにかくよく歩く駅ナカを楽に

輪行をされた方には「駅ナカの移動が意外と大変」は実感されていると思います。特に乗り換えが多いとかなり大変です。

縦の移動が苦手なトラボーイ輪行ではありますが、エレベーターか大型のエスカレーターがあればかなり便利です。都心近くの駅であれば、比較的エレベーターやスロープも整備されていることが多いです。階段しか無い駅等も存在していますが、その時は分けて持ち運ぶのが無難でしょう。面倒ですが仕方ありません。余談ですが、大型のベビーカーや重量のある車いすを使われている方も、外出の際はこんなに大変なんですね。

・空港のカートを使わなくてもOK

空港には大型の手荷物を乗せるためのカートが用意されています。だから、空港内の移動ならトラボーイは要らない?とは思いますよね。でもこのカートは返却場所が意外と少なく、手荷物を預けた後はどこへ戻していいのやら、ウロウロ探し回る羽目になることもあります。

自分のトラボーイだけ使えば、スマートに移動して預けることができるのでストレスが少ないです。

・荷物と自転車で広がる旅

トラボーイはよくキャンプツーリングをされる方が愛用されています。ですが利用方法はキャンプだけに限りません。買出しに活用したり、宿まで宿泊用の荷物を持ち運びしたり、要らない時はコインロッカーや宿に置いておいて、キャリアを装着した自転車ではなかなか味わえない軽快なライドを楽しむことも可能。自転車の楽しみ方が色々広がります!

◆トラボーイ輪行のコツ

・縦型収納の方が相性良し

トラボーイの荷台は縦長なので、輪行バッグも縦型を使った方が相性が良いです。

・積載のちょっと困った問題

意外に苦戦したのは「輪行バッグの幅がある位置が、トラボーイのタイヤに干渉する」問題。手持ちのソフトバッグを使って底上げを試みたのですが、柔らかいので次第に沈みこんでしまって上手くいきませんでした。丁度いい幅の丈夫なボックス等を利用して、うまく底上げできれば解消するはず。またトライしてみます。

・梱包用ストラップは別途用意

付属のストラップではフックが外れることもあり、また長さも足りないので括るためのストラップは別途長い物を用意します。
簡単に括れて軽量なゴムフック、丈夫で強力な締め付けの車載用タイダウン等を併用しています。普段の積載でも便利に使えます。

まだまだ研究中ではありますが、輪行の世界が広がるトラボーイ活用法をもっと編み出したいです!!

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