グレッグ・ミナーのシグネチャー・コレクションは、彼が素晴らしい勝利を得た3つのレース会場と、その象徴的な場所にまつわる思い出をテーマにしています。
グレッグ・ミナー シグネチャーコレクションについてはこちら(完全限定生産)
Vol.2は、グレッグが2012年の世界選手権で優勝したオーストリアのレオガングです。
「次も勝たなければいけないというプレッシャーはあったよ」
2012年の世界選手権が開催されたレオガングで、翌年、故郷である南アフリカのピーターマリッツバーグでレインボージャージを獲得するという、一生に一度のチャンスを得ることができる計画を考えていました。レース当日にグレッグの頭をよぎったのはどんな思いだったか、ぜひこちらのビデオをご覧ください。
グレッグ・ミナー: レオガングの世界戦を語る (約2分32秒)
https://www.youtube.com/watch?v=vmzzsLg_PNI
「レオガングは本当にイージーなコースだという不本意な評価を受けている。あまりテクニカルではないってね。
僕の意見はほぼ真逆で、このコースは超ハイスピードで切り株のセクションを抜けて、真ん中にフラットな高速セクションがあって、そこから下に向かって曲がっていく。
このセクションは、ゴールまでの高低差が最も急な、僕らがレースする中でも最も勾配のきついコースのひとつだと思う。
そうだね、確かに、次も勝たなければならないというプレッシャーがあったよ。
その日の朝、ホテルの部屋で、翌年の2013年に南アフリカで開催される世界選手権のことを考えていた。
自分のキャリアの中で世界選手権を2回制覇っていうのはちょっとキリが悪いよな、3連覇出来たら最高だ。
3回制覇して終わりにするには、今日勝たなければならない。
だから僕の目標は既に2013の南アフリカにありながら、3つ勝利を並べたいならレオガングで勝たなくちゃって意識してた。
レース中はとても緊張してたけど、レース中、一生懸命にプッシュし、とても良い感触で走ることができたことを覚えているよ。
でもその下にある滝のセクションでは、私はメインライン、Aラインって言おうか、を下ることを選択する一方、もう一本、滝を一周するようなBラインがあったんだ。
一部のライダーはこっちのルートのほうが簡単である分、速いと判断したんだろう、このルートを選んでいった。
僕は正直どちらのルートが速いか確信が持てなかった。ただ、このセクションではTVスクリーンには映りたくなかったね。
最終ライダーの1人の彼(ジー・アサートン)は B ラインを取った。そのとき僕は、ああ、ここで勝負が決まった。負けてしまったかもしれないと思った。
タイムが接近していたから、僕らはずっと下までお互いに 0.5 秒以内の距離だったので、僕はちょうどそのラインの選択でタイムを失ってしまったのかもしれない。
頭を下げてうなだれたのを覚えているよ。
そして、彼はボトムからフィニッシュエリアまで飛び出し、ラインを通過したんだ。
僕はまだうなだれていたけど、彼は滝のセクションを回って時間をロスしていて、僕は信じられなかった。
つまり、それは…
その時、僕は2度目の世界チャンピオンになったんだと実感した。
そして、もし言及したいのであれば、ジーは回るコースを行った…(僕の選択は間違ってなかった)
それを言う必要はないかもしれないけど。」