「階段を下っていたら、段数を見誤って転びそうになった…」
そんな怖い思いをされたことがある方は少なくはないはず…
このような事は自転車に乗っている時にも似たようなことが起こるかもしれません・・・
具体的に言うと、
ペダルを踏んでいたら、急にペダルに手ごたえ(足ごたえ?)が「スカッ」と無くなった・・・」
このような状況が起きると、今までペダルを踏んだ際の重みがあって、ある程度の釣り合いが取れていたものが急に無くなることで、そのままバランスを崩し、最悪は転倒・・・なんてことになるかもしれません。
その原因としては
「チェーン外れ」や「チェーン切れ」といったチェーンに関係するものはイメージが付きやすいかもしれませんが、今回ご紹介するのは、比較的、雨の多い時期に起こりやすい「フリー機構の破損によるもの」
こちらは目で見て簡単には消耗度合いがわかりにくい為、非常に厄介なケースになります。
ということでこのような症状を感じたら要注意です。
・自転車を走らせていて、こいでいたペダルをとめると「ゴーゴー」と大きな音がするようになった。
・ペダルを回していた足を止めて、再び加速をしようとして足を回すと1テンポ遅れて足にペダルの手応え(この場合は脚応え?・・・)が来る。
・こいでいたペダルを止めて空走させたときに、足を置いているのに、ペダルが勝手に回るような感覚がある
これらのようなことが身に覚えのある方、自転車店にて点検を受けることをお奨めいたします。
ちなみにこのホイールは「最近ペダルをこごうとしても力が車輪に伝わらず、空回りする・・・」として修理に預かったものになります。
空回りするフリーボディを外してみるとこんな感じ・・・実際にフリーボディを手で回してみると前方向にも後ろ方向にもフリーが回ってしましました・・・
サビがビッシリです。本来は外から水やゴミの侵入がしにくいよう、ラバー素材のシールリング等で保護されていますが、それでも少量ずつは侵入して、内部にサビが発生したことで空転を防ぐためのツメが動かない状態になっていました。
新品と並べるとこんな感じ・・・取付ネジ部はハブボディに密着しているのでキレイですが、その下の回転部はだいぶ見た目が違います。
ちなみにこのパーツが付いている周りもフリーから流れた茶色い汚れが沢山付着していました。(愛車の汚れ具合を普段から気にするのもコンディションチェックとしては重要ですね)
ちなみにフリーボディはその車輪によって組付け方が異なります。
・ハブ本体に直接ねじ込んで固定するもの
・ハブ本体の溝にフリーボディをはめ込んで、その反対側からナットに相当するパーツで固定するもの
いずれの物も共通して言えるのは普段使わないような太いサイズのアーレンキー(六角レンチ)を使うということと、取り外しと取り付けには結構なチカラが必要になるケースがほとんどであること・・・
ということで、自分のバイクの漕ぎ具合が気になった方は、早めに販売店様で点検に出してみてはいかがでしょうか?