こんにちは、自転車通勤担当のサキです。
今回はバーレーを実際に娘と一緒に使ったインプレッションをお届けします。
目次
BURLEYについて
まずはバーレー「BURLEY」というブランドについて簡単にご紹介。
バーレーはアメリカ生まれの自転車用ベビーカー(欧米ではチャイルドトレーラーと呼ばれています)の専門ブランド。
アメリカではトップブランドです。
本社はオレゴン州のユージーンというとても綺麗な街にあり、1978年創業の歴史あるブランドです。
取扱開始時に訪問してきました↓
取り扱いをスタートした背景
最近クロスバイクやロードバイクが普及するにつれて、チャイルドシートを取り付けて走りたいというニーズが増えてきました。
弊社でもスポーツ自転車用チャイルドシートも販売していますが、どうしても着座位置が高いので安全性という面で不安があります。
あとは、スポーツバイク用チャイルドシートは取り付けられるモデルを非常に選ぶので、MTBやロードバイクなど、取り付けられない自転車もたくさんあります。
そんな悩みを解決してくれるのがBURLEYの自転車用ベビーカーです。
走ってみた感想
まずは気になるけん引の感触です。
拍子抜けするほど普通です。
ベビーカーの重心が低く、ヒッチが後輪のハブに固定されているので、ダンシングしてもほとんど違和感がありません。
近所のカーブが強めの下りを走っても不安は全く無いです。
嫁さんにも乗ってもらいましたが、楽々走っていました。
バーレーを取り付けている時のデメリット
重量
バーレーそのものが10kg程度あるので、チャイルドシートに比べると重くなります。
子供を乗せた状態で走行すると、さらに重くなるので、走る時はいつもより疲れます。
子供の重さに関しては、他のチャイルドシートを取り付けた時も同じです。
むしろ子供の着座位置が高い一般的なベビーシートは重心が高すぎてバイクを振ることができないので、走り方に制約が出ます。
チャイルドシート装着時↑
前だと前傾姿勢がとれない+重心が高い
後ろでも重心が高いことに変わりません。
バーレーの方がトータル重量は重いですが、普段の自転車を同じ感覚でペダリングできるので、相対的な走行性能はけん引方式のバーレーの方が高いと感じます。
風の抵抗
面が大きいので、風の抵抗は強く受けます。
向かい風で長距離を走るのは結構辛いです。
車体の幅
2人乗り仕様で横幅80cmあるので肩幅よりも広いですが、普通の道路を走っている分には横幅は気になりません。
注意が必要なのは、狭い道や段差がある交差点、狭い駐輪場での取り回しです。
一般的な車いすは幅が65cm程度なので、車いすが余裕で通れるようにほとんどの通路が幅80cm以上になるように設計されています。
そのため、私の生活範囲で通れないほど狭い所はありませんでしたが、ギリギリの幅の所は当たらないように慎重に通る必要があります。
エレベーターの標準幅は80cmなので、2人乗り仕様でもギリギリ通過できます。
私のマンションのエレベーターにも入ってくれました。
子供の笑顔
私の娘はめちゃくちゃ喜んでいました。
普段は自転車に乗るよーと言っても怖いようで、あまり乗り気ではないのですが、バーレーは喜んで乗ってくれます。
父ちゃん早く乗るよ~
よいしょ
手伝わなくても自分で乗ってくれるので楽ちんです。
娘の友達と一緒に乗りましたがこの笑顔です。
こんなに子供の笑顔が見られる乗り物は なかなかありません。
安全性
バーレーの最大のメリットは安全性です。
毎日保育園に迎えに行っていますが、ベビーシート付きの自転車が転倒するのを何度も見ました。
走っている時よりも、親が目を離した隙に子供がよじ登って倒れて下敷きになるパターンです。
この時はヘルメットを被っていないので、150cmの高さから落ちた子供は頭を強く打ってしまいます。
バーレーは自転車が倒れても本体は倒れない構造になっているので、安全性が非常に高いです。
欧米でも日本式の子乗せははありますが、危険なのでほとんど使う人はいないそうです。
さらにバーレーのフレームは頑丈なアルミ枠に覆われているので、万が一車と接触した場合でも子供への被害を軽減してくれます。
取り付け方法
取り付けはクロスバイク、ロードバイク、ママチャリ全て共通です。
製品に同梱されているヒッチと呼ばれる黒いパーツをクイックリリースやハブナットと共締めします。
エンド形状が複雑な場合は純正アダプターを使えばほどんとの自転車に取り付け可能です。
両立てや一本スタンドのママチャリも問題無く取り付けできます。
今まで確認した中で取り付けがダメなのは幅が広い子供乗せ専用のママチャリです。
両立てスタンドの幅が広すぎて、バーレーのアームと干渉してしまいます。
取り付け可能かどうかのチェックについては全国の自転車店にて試乗車を用意していますので、そちらでチェックして頂ければと思います。
使える年齢
オプションパーツの乳児用スナッガーシートを使えば生後3か月から手押しのベビーカーとして使用できます。*生後12か月(首がすわって、お座りもできるようになる)までは自転車のけん引はせずに赤ちゃんの様子を見ながらベビーカーとして使用してください。
一人でお座りができるようになったら、その後は以下の制限重量まで乗車可能です。
2人乗りタイプ 子ども+ 荷物=45kg以下
1人乗りタイプ 子ども+荷物= 34kg以下
収納性
サイズ感としてはエアータイヤ式ベビーカーよりも一回り大きいです。
基本的には折りたたまずに、自転車につけっぱなしが楽なので、自宅に乗り込める庭or駐輪場があるのがベストです。
私のようなマンション住まいの人は折り畳んで収納することができます。
折りたたみ+両輪も外せるので大きめのキャリーバッグぐらいのサイズになります。
2人乗りモデルの畳んだ時の横幅は74cmです。
自転車から降りた時
自転車から降りた時にも使えるのは結構便利でした。
ショッピングモール
1輪式手押しベビーカーキットを使えば自転車から降りて、そのままベビーカーとして利用できます。
一般的なベビーカーよりも一回り大きいので、店内に持ち込むのは厳しいですが、図書館やショッピングモールの通路なら問題無く入れます。
買い物する時は店の外に置けば大丈夫です。
買った荷物も座席の後ろに荷物入れがあるので、楽々運べます。
ハニービーというモデルなら、最初から1輪式のベビーカーキットが付属します。
ハニービー以外のディーライトやミノウなどは、別途ベビーカーキットを購入すれば自転車から降りた後でも使用できるようになります。
1輪式キットは自転車とベビーカーを共用できるので便利ですが、前後が長くなるのがデメリットです。
普通のベビーカーとして使うには2輪式キットがおすすめです。
上位モデルのディーライトはアームの突き出し量を少なくできるウォーキングモードも搭載しています。
2輪キット
ウォーキングモード切り替えアーム(ハニービーやミノウは非対応)
*BEEやMINNOWなどエントリーモデルには使えません。
詳しくはこちらのバーレーオプション対応表で確認できます。
モデル間の比較表はこちら
バーレーと同じ大径ホイールの2人乗りのベビーカーは、安くても6万円、良いモデルは10万円以上するので、ベビーカー単体としてもコストパフォーマンスは良い方だと思います。
ホイールが20インチと大径でエアータイプなので、一般的なベビーカーよりも押した感じが非常に軽いです。
子供が生まれたら2輪式キットと本体を購入してまず手押しベビーカーとして活用、お座りができるようになったらベビーカー&サイクルベビーカーとして使うのがおすすめです。
それくらいベビーカーとしての完成度が高いです。
*電車バスを利用する人は改札やバス車内のスペースで困るので、公共交通機関用の小さなベビーカーはあった方が良いです。
駐輪
場所によっては困るのが駐輪方法です。
こういうスロット式の駐輪場だと置くスペースがありません。
そのため、外して持ちだすことになります。
自宅ならそのまま室内へ保管。
買い物に行く場合は、ベビーカーキットを装備した状態で店内に持ち込んで、子供も荷物も積むパターンが便利なので、それほど困ることはありませんでした。
どうしても外に置く必要がある場合は自転車ごと、車用の駐車場に置くという手もあります。
あと、後輪はつながっていますが、自転車は自立しないのでキックスタンドは必要です。
車への積載
普通自動車のワンボックスカーやステーションワゴンなら畳めば入ります。
軽のだとトランクに厚みが無いので収納は厳しいです。
おすすめのご家庭
幼児さんがいて、自転車で保育園の送迎や買い物に出かける全てのご家庭に使って頂きたいです。
子供を乗せた自転車が転倒して頭を打つ事故が絶えない中、倒れない、運転しやすいという安全面のメリットは絶対的です。
電車移動が頻繁なご家庭だと、通常改札が通れない(有人改札や90cmの幅がある車いす用の改札は通れます)のでもう1台コンパクトなベビーカーを買う必要がありますが、そうでなければこれ1台でベビーカーを買う必要も有りません。
自宅に庭とカーポートがあるご家庭なら毎日の生活で非常に使いやすいと思います。
本体は雨に強い素材を使っていますが、1日中雨にさらされると浸水してきますので、屋外保管用のレインカバーもあります。
駐輪場と玄関が離れていて、毎回自転車から外して室内に収納する環境の方はやや面倒ですが、安全性には代えられません。
週末に親子でサイクリングをしたい人であれば車に積みっぱなしというのもありです。
道路交通法について
バーレーは道路交通法的には軽車両に該当します。
道路交通法 第二条
自転車、荷車その他人若しくは動物の力により、又は他の車両に牽引され、かつ、レールによらないで運転する車(そり及び牛馬を含む。)であつて、身体障害者用の車いす、歩行補助車等及び小児用の車以外のものをいう。
バーレーに近い物で言うと、馬車や人力車に当たります。
これらはどれも道路を走ることができます。
- 馬が乗車装置がついた荷台に人を乗せて走るのが馬車
- 人が乗車装置がついた荷台に人を乗せて走るのが人力車
- 人が自転車で乗車装置がついた荷台に人を乗せて走るのがサイクルベビーカー
バーレーは軽車両であるため、普通自転車向けの特別ルールが適用されません。
具体的には以下のルールを守る必要があります。
- 歩道走行不可
- 一方通行逆走不可 (自転車を除くと書いてあってもダメ)
要は車と同じ動きをすれば、ほぼ問題ありません。
あとは右折時は常に二段階右折ということにも注意しましょう。(これは普通自転車でも共通のルールです)
法律とは関係ありませんが、自転車保険も自転車ベビーカーの事故を補償してくれる所もあります。会社によって対応が異なりますので、詳しくは保険の代理店へお問い合わせください。
是非皆様もバーレーを使って安全で楽しいサイクルライフをお過ごしください!
バーレー日本語ブランドサイト