マドリードでの最終戦を制したジョン・デーゲンコルブ: photo:Unipublic
ブエルタ・ア・エスパーニャ最終日は首都マドリードへの凱旋ステージ。平坦ハイスピードバトルを制したのはアルゴストレインだった。ジョン・デーゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ)がスプリント5勝目をマーク。
山岳地帯のセルセディリャをスタートした一行は、緩やかな下り基調の幹線道路を走り、マドリード中心部の周回コースに向かう。選手たちは5.7kmの周回コースを10周。2つの90度コーナーと3つの180度ターンを含むT字型の周回コースは例年同様だ。マドリード中央郵便局前、シベレス広場で繰り広げられるスプリンターたちによる華々しいバトルで第67回ブエルタは締めくくられる。
この日を最後に現役引退するダヴィ・モンクティエが飛び出し、2人先頭のままマドリードの周回コースへ。やがて5周目に入るとアルゴス・シマノが集団先頭に出て集団をコントロールするが、残り2周回を切ると、徐々に集団前方は慌ただしくなる。チームスカイ、オリカ・グリーンエッジ、ラボバンク、リクイガス・キャノンデールが隊列を組み、競い合うように集団先頭でスピードを上げる。アルゴス・シマノは少し番手を下げ、トレインの発進準備を整え、ラスト1200mの最終コーナーでトレインが急加速。アルゴス・シマノがリードした状態でコーナーを抜け、ラスト1kmアーチを駆け抜けた。
サイモン・ゲスクがラスト500mまで引き、そこからクーン・デコルトがスプリントさながらの勢いでリードアウト。最後はラスト200mでデーゲンコルブが発進する。鋭い加速を見せたエリア・ヴィヴィアーニは届かず、デーゲンコルブ5度目のガッツポーズが決まった。
最終的にデーゲンコルブはポイント賞ランキング4位に終わったが、最強スプリンターであったことに疑いはない。そしてそれを支えたアシストたち。アルゴス・シマノにとって、チームの歴史上最高のグランツールが終わった。