子供の頃、自転車に乗って野山を駆け回っていた…そんな体験がある方も、数多くいらっしゃるのではないでしょうか。マウンテンバイクは、山だけで乗るものと思ってはいませんか?確かに山を走るために作られた頑丈なつくりと、快適な走行性能を誇る自転車です。しかし、山のみならず様々な場所で活躍が出来るのも、マウンテンバイクの良さなのです!
◎マウンテンバイクってどんな自転車?
マウンテンバイクは通常の自転車とは異なり、路面からの衝撃の吸収を和らげる「サスペンション」機能がついているのが最大の特徴です。
ママチャリやロードバイクなどは、フレームそのものやシートポストなど、構成されている部品がしなることによって路面からの衝撃を吸収しています。また膝や肘など体をうまく使って路面の凹凸に対応しています。初期のマウンテンバイクは、これらの自転車と同じようにサスペンションは搭載されていませんでした。今も「リジッド」と呼ばれ、一部の愛好家に用いられています。しかし、山を速く快適に走ることを追い求めた結果、フレームでは吸収しきれない大きさの凹凸や、スピードに対応するためにサスペンションが装備されるようになりました。いまでは標準的な装備になっています。
MTBは、前後にサスペンションを備えた「フルサス(フルサスペンション)」と呼ばれるものと、前だけにサスペンションを備えた「ハードテイル」と呼ばれるものに大きく分けられます。
一般的に、「フルサス」は路面の追従性に優れていますが、多少重量がかさむために下りに強く、「ハードテイル」はダイレクト感と操作性に優れ、軽量であるために登りに強いとされています。街中・舗装路を走るには、ハードテイルであってもサスペンションの恩恵を十分に感じることが出来るでしょう。
◎オフロードを走り抜けるための太いタイヤ
街中で速さを求めて乗るロードバイクやクロスバイクには、基本的に細めのタイヤが取り付けられています。それに対してマウンテンバイクでは、ゴツゴツとしたパターンの太いタイヤが取り付けられています。これはもちろん、土や石、木の枝などのオフロードを走るためのタイヤです。ロードバイクやクロスバイクの細いタイヤでは想像もできないような路面でも、マウンテンバイクなら走れます。さらに、オフロードにおいてはパンクのリスクが舗装路よりも大きくなります。そのため、チューブレス・チューブレスレディタイヤといった新しい技術がロードバイクよりも普及していることが特長です。
タイヤの接地面も、オフロードを走るタイヤらしく、大きなブロックがついた「ブロックパターン」が主流です。また、舗装路を走ることを考えて、中央部分のみが平らになった「セミスリックタイヤ」、全てが平らな「スリックタイヤ」もあります。
◎どんな路面状況でも安心感を与えてくれるディスクブレーキ
マウンテンバイクのブレーキには、長く「カンチブレーキ」と呼ばれる形式のブレーキが用いられてきました。その後、現在クロスバイクにも用いられている「Vブレーキ」が増え、現在ではディスクブレーキが主流となっています。
ディスクブレーキの特長は、砂や土、ドロなどの悪条件に強いこと、また油圧化によって大きな制動力を得られることです。ロードバイクではルール上認められないディスクブレーキですが、MTBは早くから競技用としてルールが解禁されたために、あっという間に主流のブレーキになりました。
ディスクブレーキには大きく分けてワイヤー式と油圧式のものがあります。ワイヤー式のものは、構造が単純なためメンテンナンスが容易、価格も安く出来ることが特長です。油圧式のものは、軽い力で大きなブレーキ力が得られることから、競技用MTBではポピュラーな存在になっています。
◎山ばかりでなく街中でも大活躍のMTB!
このように、山で走るための機能が盛りだくさんのMTBですが、街も山も両方楽しみたい!という欲張りな人にオススメです。太いタイヤで安定した走りが出来ること、ロードバイクなどと比べて比較的パンクが少ないこと、など街中でラフに走りたい!人にもオススメできる車種です。
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