こんにちは、RITEWAY開発責任者のサキです。
2019年7月から販売を開始した「30分以上乗ってもお尻が痛くなりにくいクロスバイク」シェファードの開発の裏側やこだわりについてご紹介いたします。
ライトウェイブランドでは、シェファードとシェファードシティを展開していますが、ここでは2時間以上余裕で走れるクロスバイクの「シェファード」について話をします。
30分前後のサイクリングをターゲットにした「シェファードシティ」の購入を検討している方にも是非この記事を読んで頂き、よりお尻が痛くない「シェファード」の良さを知って頂ければと思います。

最後まで書いて、細かいこだわりを書きすぎて長くなってしまったので、要点だけ欲しい!という方のために先に結論をお伝えします。

お尻が痛くなりにくいシェファードの開発こだわりポイント

開発の背景
・クロスバイクを買った人の4人に3人が買った後でお尻の痛みに悩んでいる。
・買うときは前傾姿勢を気にする人が半分いるが、実際乗ってみると前傾姿勢が辛くて困ることは少ない。すぐに慣れてしまう。
・お尻の痛みの根本原因は前傾姿勢が楽すぎて、長距離に向かないポジションであること。
・お尻の痛みはフレーム設計のポジションが原因なので、後からどうにかすることは難しい。

シェファードの解決策

・30分以上乗ってもお尻が痛くならないような前傾姿勢
・サイズ別にホイールサイズを変えたので、全ての身長で乗りやすい、疲れにくい、速く走れる。
・でもサイズ別にホイールサイズを変えるのは作り手側としては大変でコストもかかる。だからどこもやらない。
・ホイールサイズだけでなく、ハンドル幅も、クランク長も、ペダルのサイズまで徹底的にライダーの体格に合わせて特注で設計し、クロスバイクとの一体感が最高。疲れない、乗ってて楽しい。
・タイヤは走行性能を決める最重要パーツ。独自の高性能タイヤを作り、乗り心地最高、グリップ力も抜群、しかも軽量を実現。

結論をお伝えしたので、まず最初に1世代前のシェファードを設計した時の話から。

世界初のサイズ別ホイールサイズの反応

お尻が痛くならないライディングポジションを全ての身長で実現するために、サイズ別にホイールサイズを変更したシェファード第一世代を販売開始したのは2016年9月。
フレームサイズに合わせてホイールサイズを変える世界初の取り組みでしたが、販売店様、弊社の営業、組立工場からやめといた方が良いと何度も忠告を受けながら、最終的に当初のコンセプトのまま販売までこぎ着けました。


販売店様からは『700Cでないとクロスバイクでないから誰も買わないよ。』
弊社の営業からは『店頭で説明が難しいし、24インチは子供用でしか売れない。』
組立工場からは『ホイールサイズを変えると別の車種になるので、仕様書作成費用、ラインの組み換え費用、パーツ保管費用など、3倍かけるけど大丈夫か?』
などなど、貴重なアドバイスを頂きましたが、売る人、作る人の言うことは聞かずに(笑)、走る人のことだけを考えてフレーム設計を続けました。

2016年の販売直後は賛成してくれた販売店様が1割、懐疑派9割という感じでしたが、1割の販売店様は熱烈に応援してくれました。
説明が大変でも、乗り手のことを考えた本物のクロスバイクを販売したいという販売店様が世界初のサイズ別ホイールサイズの『シェファード』を店頭に並べて、販売してくれました。

ライトウェイ クロスバイク

サイズ別ホイールサイズへのこだわり

自転車には12インチから29インチまでたくさんのホイールサイズがありながら、なぜかクロスバイクは700C=28インチしか使ってはいけないという謎の業界習慣があります。

 
ママチャリと呼ばれる一般車は26インチが主流で、大柄な男性向けに27インチがあり、小柄な女性用は24インチがあります。しっかりと乗る人の体形に合わせてホイールサイズが用意されているのです。
700Cホイールの車輪外径は28インチと同じですので、クロスバイク用のホイールは一般車に比べてかなり大型です。
ロードバイクのように、車輪が700Cと大きくても極細タイヤを履くならトータルの外形は小さくなるのでまだ良いのですが、クロスバイクは太めのタイヤなのでタイヤ外周も大きくなります。
この700Cホイールで前進長をカバーするという暗黙のルールがお尻の痛いクロスバイクを大量に生み出している原因なのです。
日本人だと男性は700Cでもある程度乗れますが、男性でも小柄な方や女性にとってクロスバイクの標準規格である700Cサイズ(28インチ)は大きくて扱いづらいのです。
幸い弊社には身長150cmの男性、女性両方の社員がおりますので、実際に700cのシェファードシティや24インチの試作品などを乗り比べながらどのサイズ展開が必要なのかを研究しました。

シェファード700C
身長150cm女性×700Cシェファードシティ

シェファード24インチ女性が乗った状態
身長150cm女性×24インチシェーファード


身長150cmの男性×24インチシェファード。


第2世代試作機。
適応身長を拡大するためにヘッドチューブ長を短くしすぎたので、見た目もイマイチでした。


24インチのクロスバイクの標準設計というのが存在しないので、ステアリング周りのジオメトリーがなかなか煮詰まらずにフォーク、フレームを何度も作り直し。

 

シェファードの開発コンセプト
20インチ、24インチ、26インチ、27.5インチ、700C(28インチ)と5つのホイールサイズで試作車を作り、最終的に24、26、700Cの3サイズでほぼ全ての身長をカバーできることをモデリングと実走行で確認。

モデリングとはコンピューター上でライダーを乗せて乗車姿勢などを検証する作業です。
日本人の身体計測データを使用して日本人向けのフィッティングを出すのに不可欠なツールです。

上記のモデリングイラストは企業秘密のため各数値を消していますが、足のサイズまで指定できるので、つま先とフロントホイールが接触するリスク検証等にも活躍してくれます。

 

身長別にホイールが必要な理由

体格に合わせたホイールサイズが必要というのは感覚としては理解しやすいと思いますが、ホイールサイズを変えると何が変わるのかを詳しく紹介します。

26インチ24インチクロスバイク身長別
現在販売されているクロスバイクのほとんどは700C(ママチャリ規格だと28インチ、MTB規格だと29インチ)という大きなホイールサイズで、フレームサイズが変わってもホイール径は700Cのままです。
フレームが小さくなってもホイールが大きいままだと、ハンドリングやライディングポジションを犠牲にして、小さな体にフィットさせる必要が出てきます。

クロスバイクのジオメトリー比較

700Cホイールで小柄な日本人用のフレームを作ると、上記のイラストのようになります。分かりやすいようにオーバーに書いています。

700Cで小さなフレームのサドルとペダルの前後位置問題

黄色の矢印部分はつま先とタイヤの接触を避けるために、一定量確保しないといけないためペダル(BB)は前には移動できません。700Cホイールだと身長175cm向けの大きなフレームサイズで既にギリギリの状態です。
サドルからペダルにかけて伸びる赤色のシートチューブを短くして、さらにシートアングルと呼ばれる角度を前に(無理やり)倒します。
そうするとサドルがハンドルに近づくので小柄な人でも乗れるようになります。
ですがサドルがハンドル側に近づくことで、ペダル(BB)との位置関係が崩れてしまいます。*青の破線から赤の破線にサドル位置が動くイメージです。

クロスバイクのサドル位置
さらに小さなサイズはクランクも短いので、よりペダルがサドルの方に接近します。
結果的にかなり前乗りのポジションになってしまい、長時間出力が出しにくいのが問題です。

 

700Cで小さなフレームのステアリング問題

もう一つの問題が操舵性に影響するヘッドアングル値です。
クロスバイクのジオメトリー比較

紫色のトップチューブを短くすると前輪がペダルに近づいてきます。
黄色の矢印の距離はつま先とタイヤを接触させないために緑色のフォークの角度を寝かせて、前輪を前に出します。
なので700Cで統一されたクロスバイクはフォークの角度(ヘッドアングル)がサイズ毎に異なるパターンがほとんどです。
ステアリングの印象は1度変わるだけで別物と言えるほどに操舵性が変わるので、本来大きく変えるべきでは無い数値ですが小さなフレームに700Cをねじ込むために犠牲にされています。
*オフセットを変更してある程度似たハンドリング(トレール値)に調整はできますが、ヘッドアングルが違うと操舵角を大きく切った時の切れ込み方が特にぎこちないです。

ハンドル高さの問題

身長に合わせてサドルの位置を下げても、ハンドルの位置はホイールの高さが決まっているので一定以下には下げられません。


上記のイラストは700CサイズのXSフレームサイズに身長150cmの人、右側がMサイズに175cmの人が乗ったモデリングです。
同じ車種ですが、サイズによって前傾姿勢がXS=64度とM=60度で4度も違います。
しっかりした前傾姿勢が取れないと効率的なペダリングができませんし、お尻に体重がかかりすぎて痛くなります。

3つの課題を解決するために

サドルが前に行き過ぎる問題も、操舵性の問題、ハンドル高さの問題も700Cという大きなホイールを小さなフレームに押し込めるから発生しています。
体形に合わせて最適なホイール径を採用することで、これらの課題を解決できるのでサイズ別にホイールサイズを変えるというコンセプトが生まれました。

上記のように、身長150cmの人はホイールサイズを24インチにすることで、長時間乗ってもお尻が痛くならない前傾姿勢52度を実現。
シートアングルも適切で、ハンドリングも非常にナチュラルな理想のクロスバイクです。

前傾姿勢52度というのは、丁度普通のクロスバイク(60度)とロードバイク(43度)の中間にあたります。


最近のクロスバイクはどんどんヘッドチューブが長くなり、初心者がパッと乗った時の印象の良さばかり気にしているように思います。
ヘッドチューブが長くなると、姿勢が起きて直立に近づきます。
確かに前傾が直立だと初心者は違和感なく乗れますが、それは店頭だけの話です。
楽な乗車姿勢のクロスバイクで屋外を長時間走るとだんだんとお尻が痛くなってきます。

お尻の痛みが大問題

ライトウェイのフレームを開発するにあたり、当時のライトウェイバイクに乗っているユーザー様70名にアンケートを実施。
クロスバイクの購入前と購入後で痛くて困っている部分を調べました。

クロスバイクのお尻の痛みと乗車姿勢

購入前は姿勢が辛そうだなと思っている人と、お尻が痛そうだなと思う人が半々。
買う前は前傾を心配している人がたくさんいます。

購入後実際に走った後は状況が一変しまして、前傾が辛いという人は少数派へ。代わりにお尻が痛いという人が77%まで増えます。
なんでこれほどお尻が痛い人が多いのかなと思ってさらに調べていくと、結構みなさん長時間乗られる人が多いことが分かりました。

クロスバイクの平均乗車時間

1回の平均乗車時間のアンケートでは、30分以上乗る人が2/3以上いますので、これらの人がお尻が痛いという問題を抱えやすいです。
基本的に長時間乗るほどお尻の痛みが深刻になります。
意外と長時間乗る人が多いなと思いましたが、よく考えると自分自身も家からオフィスまで毎日片道35分走っていました。クロスバイクだと30分なんてあっという間ですね。(笑)

ライダーの体重を支えているのがサドル、ペダル、ハンドルの3点です。


前傾姿勢がアップライトだとハンドルの荷重が抜けてサドルのように体重がかかります。
さらにアップライトだとペダルにパワーをかけにくいので、ペダルの体重も抜けてサドルへの体重負荷が集中してしまうのです。


前傾姿勢を60度から51度に変えると約10%フロントへ重心が移動するので、ハンドルとペダルへ適切に体重が分散されます。
パッと乗った瞬間は結構前傾がきついな・・・と感じるぐらいの角度ですが、お尻の痛みを考えると前傾51度が30分以上自転車を走るには必要な前傾です。
店頭だとペダルに体重をかけられないので腕が疲れそうな印象になりますが、実際に外で乗ってみるとペダルへ体重がかかるので丁度良いバランスになります。
実際に走ると抜群の体重バランスで快適なのですが、それを店頭だけで説明するのが難しいので・・・販売店様からは売りづらいと良く言われます。(笑)

逆に普段ロードバイクなどに乗っている人や、2台目のクロスバイクを買う人からは結構な確率で試乗して一目惚れ(一乗り惚れ?)して頂くことが多いです。
なので、店頭に並んでいるシェファードは見てまたがるだけでなく、実際にペダルを踏んで走って頂きたいです。しかも30分以上!!
さすがに売り物だと難しいので、全国の販売店様へ試乗車を貸し出して、ポップアップショップなるものを展開して、試乗の機会をできるだけ多く作れるように努めております。

フレームの話はこれぐらいで終わりにして、次はフィッティングへのこだわりについて紹介します。

クロスバイクと人を限りなくフィットさせる

乗る人の身長に合わせてクロスバイクのサイズがあるわけですが、体形に合わせて変更した方が良い部分はフレームサイズだけではありません。
特に他のクロスバイクブランドでは行われないフィッティングのこだわりを紹介します。

フィッティングのためのこだわり箇所
・ハンドルバー幅
・クランク長
・ホイール径
・サドル性能
・グリップ性能
・ペダルサイズ

ハンドルバー幅は3種類

ハンドルバーの幅は520mm、540mm、560mmの3種類をサイズ別に組み付けています。
大部分のクロスバイクにおいてはハンドルバーは1種類で、大柄な人に合わせた長めのものが付属します。特に520mmのハンドルバーが付属しているクロスバイクはほぼ無いです。
ただ、長時間ハンドルを握り、フルパワーでハンドルを引き上げるロードバイクのドロップハンドルの場合はサイズ毎にハンドルバー幅が違うのは当たり前で、ライダーと自転車のフィッティングにおいて、ハンドル幅は
身長が違えば肩幅も大きく異なりますので、
シェファードは日本人の肩幅に合わせてサイズ毎に事前に工場でカットして組み立てを行っています。

適正なハンドル幅のメリット
・手首が痛くなりにくい
・肩がこりにくい
・空気抵抗が少なくなる

クランク長も3種類

シェファードのショートクランク

 

クランク長もクロスバイクとのフィットにおいては、とても重要なポイントです。
一般的には身長の10分の1より少し短いぐらいがクランク長の目安とされています。
なので、身長155cmの方だとクランク長155mm弱が推奨値。
長いクランクは欧米向けに豊富に選べるのですが、165mm以下の短いクランクはかなりマイナーで、大人用のクランクではほぼ存在すらしていません。
一般的なクランクメーカーでは165mm~175mmが標準ラインナップとして準備されていますので、開発者は限られた中から選んでスペックします。。
クランクの種類によっては最小サイズ170mmというモデルもあり、日本人仕様のクロスバイクを作るときの悩みのタネです。

ライトウェイのシェファードにはサイズに合わせて、152mm、165mm、175mmの3サイズのクランクをセットしています。
特に152mmのクランクは標準ラインナップには無いので、ライトウェイ向けの特注で作ってもらっています。

わずか数ミリの違いしかありませんが、最適なクランク長のメリットは計り知れません。
ペダルを踏む動きは円運動なので、特に長すぎるクランクの場合は足の可動域を無理に伸ばした状態でペダリングを行うことになります。
経験的には身長と同等か、それよりやや短いクランク長がスムーズに足を回すことにつながります。
特に慣れてくると足を回すスピード(ケイデンス)が上がってくるので、クランク長が適正でないと足の可動範囲を超えた分をカバーするために腰がグラグラしてお尻が痛くなったり、膝が痛くなる原因にもなります。

上記の理由があり、ライトウェイでは日本人の身長を考慮し身長の10分の1よりもやや短めになるようなクランク長設定を行っています。

ホイール径も3種類

フレーム設計の部分で既に紹介しましたが、シェファードはホイールサイズをフレームサイズに合わせて変更しています。
ライディングポジションとは別の視点で適正ホイールサイズのメリットをお話しします。
まず身長150cmの弊社女性社員が24インチのシェファードに乗った感想は、『扱いやすい!』という声でした。
乗りやすさだけでなく、総合的な扱いやすさが良かったとのこと。
詳しく聞いてみると、大きな車輪(700C)だとちょっとサドルを持ち上げて駐輪場で移動させる時などに、自分の体にホイールが接触して上手く扱えなかったりするそうです。
さらにバイクを左右に振ったり、押して歩く時でも大きなホイールは重心位置も高いので、結構無理して扱っていたのだなと、700Cと乗り比べた結果を語ってくれました。

体に適正なホイールサイズだと、乗車中はもちろん、駐輪場でも信号待ちでも、ライダーと一体感の高いクロスバイクでストレスなく操ることができます。

直接触るパーツにこだわる

ライダーとクロスバイクが直接接触する部分はサドル、グリップ、ペダルの3か所です。
長時間快適に走るには、この3か所のコンタクトポイントが重要です。

グリップは人間工学形状

スペック表では「クレイトングリップ」とか謎の名前だったり、そもそもグリップの表記が無かったりと、自転車パーツの末席に追いやられている感のあるグリップですが、ライトウェイのクロスバイクではVIP扱いです。
旧モデルのシェファードでも握りやすさにこだわったエルゴノミックグリップを採用していましたが、新モデルではさらに高性能なグリップを採用しています。

上が旧モデル、下が新モデルのグリップです。

ライトウェイのグリップ

一番のポイントはグリップ表面を立体的な形状にすることで、衝撃があった時にグリップの表面が変形して衝撃を緩和してくれることです。
新旧で握り比べてみると、新型のグリップの方が握りしめた時にクッション性があることが伝わってきます。

クッション性を高めつつ、親指の握る部分は1mm直径が小さくなっていて、日本人の手にフィットする形状を追求しています。

手のひらに当たる部分は膨らみをもたせているので、グリップに体重をかけても手のひら全体でグリップと当たるので、ロングツーリングで手が痛くて走れなくなるようなリスクを軽減してくれます。

サドルは足が回しやすくて柔らかい

ライトウェイ シェファードのマシュマロサドル

初心者の一番の悩みであるお尻の痛みに直接効いてくるのがサドルの形状です。
お尻の痛みというのは初心者だけの悩みではなく、実は中上級者でも悩んでいる方が多く、専門雑誌でも度々サドル選びのコーナーが設けられます。

サドルにで解決すべき課題は2つです。
・お尻が痛くなりにくい
・ペダルを回すことを妨げない

お尻の痛みだけを考えれば、幅広でクッション性の高いサドルをスペックすれば解決なのですが、自転車に乗る以上は足でペダルを回転させる必要があります。
サドルがワイドだと太ももの付け根に接触して、足の回転の妨げになり、長時間乗ると股ずれになって皮膚が傷ついてしまいます。
そのため、足の動きを妨げない細身の形状でありながら、クッション性を持たせることを目指してライトウェイのマシュマロサドルはデザインされています。

一見すると普通のサドルなのですが、最小限のノーズ幅と、座面後部を小さく収めて前傾姿勢で太ももとサドルの接触を最小限にしています。

このままだとロードバイクのようなレーシーなサドルになってしまうので、快適性を高めるためのカスタムを加えています。

まず表面の素材は通常のビニール素材ではなく、防水性と伸縮性の高い素材を使用して、お尻の形に柔軟にフィットします。
その下には振動を吸収するゲル層+ゲルの下は多孔質の衝撃吸収層+ベースには樹脂のベースをくり抜いて衝撃吸収ラバーを配置。
というように、3種類のコンフォートシステムを組み合わせることで、細身のサドルでありながらお尻への優しさを実現しています。

ただ、このサドルの弱点はカバーの耐久性がやや低いという点です。
サドルのコンフォートシステムを最大化するため、座面の表面素材は柔軟性を重視した特殊な素材のため、一般的なビニールカバーに比べると転倒した時の引き裂きに弱かったり、直射日光下で駐輪した時の劣化スピードが速くなります。
なので、購入された方はサドルに優しくお願いします!(日中の炎天下で毎日駐輪しない、駐輪時にサドルを壁に当てないというのをご配慮頂けると長持ちします。)
とは言え厳しいコンディションでも1年以上十分使えますし、乗り心地重視でサドルを設計しています。

ペダルのサイズもこだわる

量産車としては世界初(2019年 弊社調べ)の取り組みで、フレームサイズによって、ペダルのサイズを変えています。(24、26サイズはスモールサイズ、700Cはラージサイズ)

ペダルもクロスバイクのコンタクトポイントとして重要パーツなのですが、完成車販売においては脇役扱いされがちです。
そもそもペダルメーカーには同じ形状でS、M、Lのようなサイズという概念がありません。
各社ペダルメーカーを回って、ライトウェイのデザインにマッチするペダルで、しっかり踏めて、しかも似たデザインで大小選べる物を探しました。
そんな都合の良いペダルが無く、2年かかって最終のアルミ一体型ペダルに行きつきました。

シェファードのペダルサイズ比較

様々なペダルを試した結果、MTBで最も使われているアルミの一体型ボディが一番踏みやすいという結論です。
特に下のようなアルミケージタイプは足を踏む面が小さく、足の大部分がはみ出てしまい、スニーカーのような柔らかいソールで大きな足だと上手く力が伝わりません。

シェファードに採用しているアルミ一体型ペダルは踏み面の幅と前後をライダーの体格に合わせて変えているので、ペダルへパワーをスムーズに伝えることができます。
下の写真のように、しっかりピンを立てているので、雨の日でも滑りにくいです。

クロスバイク用ペダル

ペダルの場合は大は小を兼ねるので、大きなペダルを小さな足で踏んでも問題ありません。疲れも痛みも特に変わりません。
なので、わざわざサイズを分けずに全サイズラージサイズをスペックすれば良いと考えた時もありました。
ただ、実際に24インチにラージサイズを取り付けると大きなペダルが主張しすぎて全体の見た目のバランスが悪かったので、サイズ別にペダルを変えることを決めました。
こんなことをしているので、シェファードの仕様設計書はとっても複雑で、工場泣かせであります。

タイヤが乗り味を決める

乗り物、特に外径の大きな自転車にとってタイヤの性能は乗り心地、スピード、安全性など様々な点で大きな影響を与えるパーツです。

シェファード アーバンフルグリップタイヤ

20年モデルのシェファードはライトウェイ専用に独自開発したアーバンフルグリップタイヤを新たにスペックしました。
これは元々シェファードシティ用作っていたタイヤを24インチ、26インチでも新規に金型を作って作成しました。
シェファードに採用している35C幅というのは、ママチャリと同じ幅のクロスバイク、ロードバイク用タイヤです。

幅は35mmで、一般的なママチャリと同じ。
エアボリューム(断面積)で比べても同じです。
26インチのw/o表記だと26×1.35です。
昔のスポーツバイクではランドナーのタイヤがこのサイズを採用していて、乗り心地重視のバイクでは35mmが良いようです。
グラベルロードでも結構使われるサイズで、悪路も走れる安定感があります。
乗り心地が良い分だけ重量が重く、加減速のキレは32Cや28Cには劣ります。
一般的なクロスバイクで標準的な28Cや32Cでは段差の衝撃が気になったり、すぐに空気が減ってしまったりと、普段使いには結構不便だったりします。

35Cの幅があれば、格段にクッション性が向上しますし、エアボリュームが大きい分だけ空気が減るスピードもゆっくりです。
この35mmという幅が乗り心地の良さと軽さの絶妙なラインです。
様々なタイヤ工場を訪問して、ベストな35Cタイヤを探したのですが、以下の点が課題でした。

・重い 1本600g以上もある。
・グリップ力が低い
・幅の割に乗り心地が悪い
・見た目がママチャリみたいでダサい

 

ライトウェイアーバンフルグリップタイヤの特長

上記課題を全部解決すべく、タイヤメーカーと一緒に新しいモールドを作りました。

軽い!458g

ワイヤービードで作っているにもかかわらず、一般的な35Cタイヤと比較すると、約30%も軽量化。
32Cタイヤと同等レベルの重量で作りました。
タイヤの接地部分の厚みは普通のタイヤと同じで、耐久性は変わりません。
軽さの秘密はフルスリックにしたことです。
35Cクラスのタイヤでフルスリックのタイヤはほぼ存在しませんが、ライトウェイのフルグリップタイヤでは完全なフルスリックを実現しました。
タイヤサイドにトレッド(溝)をつけると、どうしてもトレッドの溝の分だけゴムを厚く張る必要が出てきます。
トレッドが無いことで、余計なゴムを最小限にして大幅な軽量化が達成できました。
トレッドが無いとハイドロプレーニング現象で滑らないか心配になるかと思いますが、全く心配いりません。
ロードバイクのレーシングタイヤもツルッツルですが、雨でもハイドロプレーニングは発生しません。
自転車は車やバイクと比べて接地面積が小さく、走行スピードも遅いので、ハイドロプレーニングが発生することはありません。
航空会社が調べたところによると、空気圧60psiで時速130km出せばハイドロプレーニングが起こる可能性があるそうです。

グリップ力抜群

路面を捉える性能は抜群です。
まず数値で紹介します。
グリップ力を決める要因は複数あり、接地面積、コンパウンド性能、タイヤのしなやかさが影響します。
まず接地面積はトレッドが無い分だけ一般的なタイヤに対して16%向上。

*バンク角15度、荷重20kg

コンパウンド=接地部分のゴムも高性能な素材を使用しています。

一般的なタイヤに対して、6%食い込みの良いコンパウンドを使用しているので路面への密着感が高まります。
実際に様々なコンパウンドを試験しながら、最適な物を使用しました。

タイヤのしなやかさも重要なポイントです。
同じタイヤの空気圧でも、タイヤそのものがしなやかな方が路面のギャップの吸収力が高まります。


ギャップをタイヤが跳ねると、地面とタイヤが接地していない瞬間ができるので、結果的にグリップ力が失われます。
ライトウェイのタイヤは一般的なタイヤの2倍しなやかな性能で、荒れた路面でも接地感が非常に高いのが特長です。

乗り心地が極上

幅の太いタイヤが欲しい人は快適性を求めているのですが、幅広タイヤは初心者向けの物がほとんどで、カッチカチの乗り心地が良くないタイヤばかりです。
せっかく重量を犠牲にして乗り心地を求めているのに、タイヤの剛性がありすぎて高性能な32cタイヤの方が乗り心地が良いと感じることもあります。
グリップ力の所でも紹介しましたが、ライトウェイのタイヤはしなやかさを追求してケーシング、ゴム配置をしていますので、縦剛性が従来の半分という数値になっています。
*空気を入れない状態で、ビードを固定して垂直方向から荷重した時のタイヤ変形量。
縦剛性が低いほど、空気のクッション力を最大限発揮できるので、同じ空気圧でも乗り心地が良くなります。
剛性が半分というのは乗り心地の違いを明確に感じ取れるほど違いがあります。
そのため、シェファードのタイヤは35Cタイヤのエアーボリュームを最大限活用し、路面からの衝撃を大きく減衰してくれるのです。。

余談ではありますが、タイヤがしなやかなほど細かなギャップを吸収するので、転がり抵抗も低くなるという論文も発表されています。

 

見た目が素敵

フルスリックにしたことで、見た目がシンプルで、レーシーな雰囲気を醸し出してくれます。

トレッドタイヤとの比較↓
実はライトウェイのタイヤは実測34mm、右側のタイヤは実測35mmなので右の方が太いはずなのですが、スリックタイヤの方が太く見えるのは目の錯覚です。

そのため、同じ太さのタイヤでも迫力あるバイクに仕上がります。

実は幅広のフルスリックタイヤを作るのは意外と大変です。
タイヤは金属の金型にゴムを熱しながらトレッド面を作るのですが、この工程でエアーを抜かないといけません。
トレッドがあるとエアー追い出しやすく、残っても目立たないのですが、フルスリックだとエアーが逃げにくいので、いわゆるヒゲをたくさん配置してエアーを逃がしてやる必要があります。
せっかくのフルスリックなのに、ヒゲがボーボーなのもカッコ悪いので、タイヤメーカーと金型を工夫して、最小限のヒゲでツルツルのフルスリックタイヤを作る事成功しました。
WTBから販売されているツルツルワイドタイヤのシックスリックが高価なのも製造工程が難しいからだと思います。

実走インプレッション

実際に延べ3か月間、800km、通勤やツーリングに使用しました。
元々700×38cタイヤに交換して使っていました。*38Cというメーカー表記でも、実際は2~3mm狭いことが多いので、FELTのVRには使えました。
その後で使ったのがライトウェイのアーバンフルグリップタイヤです。
まず乗り心地の良さに衝撃を受けました。線路を横切ったり、段差に乗り上げた時の衝撃が少なくなり、不快なロードノイズもほぼ感じなくなりました。
グリップ性能については、タイヤの限界までオンロードで攻めるような走りはできないので何とも言えませんが、ウェット路面のグリップ感は良くなった印象です。
特にタイヤロックして滑りだしてからグリップ力が戻るまでの反応が良いです。
結果的に足回りの安定感が向上したので、ツーリングに出かけても疲労が少なくなりました。

上記のような高性能タイヤを装備しているので、路面からの衝撃が少なくお尻が痛くなりにくいクロスバイクの完成度を高めています。

乗り心地の最適化

ライダーとクロスバイクのフィット感とは別に、走行している感覚も重要です。
特にシェファードではギア比とタイヤの性能向上を目指しました。

フロントシングルなのにワイドギアな理想のギア比

シェファードはチェーントラブルを最小限にし、デザイン性を高めるためにフロントはシングルギアにしています。
フロントトリプルギアに比べて使えるギアの幅が狭いので、日本の道を快適に走れるギア比を求めてチューニングしています。
快適なギア比はフロントギア歯数×リアギア歯数×クランク長×タイヤ外周で算出されます。
細かい数字になりますた坂道の場合と下り坂の場合で、どれぐらいのスピードが出せるか見てみましょう。
旧モデルでは700Cホイール46T、26/24インチは48Tという組み合わせでした。

・700Cサイズ
やや重めのギア比だったので、44Tのギアを新設定。
クランクメーカーの標準品にはなかったので、ギアもカバーも特注です。
軽いギア比でギアレシオ1.29(44T×34T)、上り坂では時速6.7km(ケイデンス40時)でのんびりと走れます。
重いギア比ではギアレシオ4.00(44T×11T)、下り坂では47km/h(ケイデンス90時)まで出すことができます。
・26インチサイズ
クランク長を170mm→165mmへとショート化したので48T→46Tへ2つギアを軽くしました。
軽いギア比でギアレシオ1.35(46T×11T)、上り坂では時速6.3km(ケイデンス40時)
重いギア比ではギアレシオ4.18(44T×11T)、下り坂では44.1km/h(ケイデンス90時)
24インチサイズ
クランク長を165mm→152mmへとショート化しましたが、もともと軽めのギア比だったので歯数の変更は無し。
軽いギア比でギアレシオ1.35(48T×11T)、上り坂では時速6.2km(ケイデンス40時)
重いギア比ではギアレシオ4.36(44T×11T)、下り坂では43.4km/h(ケイデンス90時)

それぞれのタイヤ外周とクランク長に合わせたギア比を設定することで、普通の自転車だと押して歩くような登坂から、ハイスピードの下り坂までシェファードは対応しています。

ブレーキ性能へのこだわり

シェファードが快適に乗れることをご紹介した所で、次は安全に関わるブレーキ性能について。
シェファードに装備されているVブレーキの性能を決めるポイントはレバー、アーチ、リムの3点です。
レバー、アーチに関してはシマノ製を採用することで、剛性が高くカッチリとした操作感です。

ブレーキ本体に加えて大事なのがリムです。
Vブレーキは車輪のリムに直接シューを当てて制動力を発生させますので、そのリム面の精度が制動力に影響します。
リムの精度を上げるために、まずは世界最大のリム工場ALEXの製品をチョイス。
リムは長い棒を押し出して、両端をつなげて輪っかにするのですが、特に品質の差が出やすいのが両端がつながる接着部分です。
段差があるとブレーキ時に引っかかるような挙動が発生します。
シェファードは継ぎ目の線は見えますが、手で触っても分からないぐらい綺麗に接着しています。
*シールの下に薄く見える線が継ぎ目です。

完成したリムはCNCという切削機でブレーキ面を削って平滑さを保持。
押し出したままのリムだと表面にデコボコしたムラができて、ブレーキ力が安定しませんが、CNC加工で均一に表面を平らにすることで安定した制動力を発揮します。

さらに表面にアルマイト処理を行うことで、ブレーキ面の耐摩耗性を向上。
特に雨天時はアルミのリムが削れてブレーキダストが大量に出るのを軽減してくれます。
長期間ブレーキをかけ続けるとだんだんリムが削れて痩せてくるのですが、それも軽減してくれます。

ホイールの精度は徹底チェック

ブレーキでリムの話が出たので、ホイール全体の精度についてもご紹介。
リムそのものではありませんが、ホイールの精度もブレーキの性能に影響します。
ホイールの振れが出ているとブレーキの接触面が動いてブレーキが安定しません。

ホイールが振れる=スポークで引っ張られるバランスが崩れている
という状態です。
このバランスを最適化するために、自動ホイール組み装置に加えて、職人による調整を行っています。
スポークの張り具合を見るためのテンションゲージで全スポークをチェックして微調整。

センターゲージも組み合わせて機械ではできないミリ単位の精度を出していきます。

 

ホイール単体での調整だけでは終わりません、タイヤを組み付けてエアーを入れると振れが出る場合があるので、タイヤを組付けた後でさらに追いこんでいきます。

こうして、天地左右ともに振れの少ない、時間が経過しても振れが出にくいホイールが出来上がります。
丁寧に組まれたホイールは走っていても気持ちよく転がってくれます。

地味なこだわりとして、レバーは変速レバーと別体式にすることで、握りやすいレバー位置に調整することができます。


5万円台のクロスバイクだとブレーキレーバーとシフターが一体になっていて、シフトレバーを押しやすい位置にすると、ブレーキが引きにくいという時がありますが、別体式であれば別々に位置を設定できるので安心です。
ただ、別体式レバーは原価が高いのが難点です・・・

レバー、ブレーキアーチ、リムの3点を総合的にレベルアップすることで、安定したブレーキ性能を実現しています。

高い性能を発揮しつづける耐久性

高性能なパーツ採用に加えて、長期間使って頂けるように耐久性にもこだわっています。特に回転パーツのBB、前後ハブはシマノ製で、台湾、中国メーカーと比較して断然雨の侵入に強く、回転が長持ちします。
もう一つの回転部分であるステアリング(ヘッドセット)のベアリングも、シールドタイプと呼ばれる防水性に優れたベアリングを採用しています。
スペックシートを見ても、普通のベアリングかシールドベアリングかを書いているメーカーはほぼ無いのですが、シェファードではコストカットせずにシールドベアリングを使用しています。

デザインはシンプル+上質

ライトウェイのデザインコンセプトは『シンプル』。余計な主張はせず、静かに上質さを醸し出す美しいパーツ構成。
シンプルを追求した車体がすれ違った瞬間に、思わず振り返ってしまうような強い印象を持たせています。

フレームカラーのこだわり。

シェファードのカラーはネイビーやオリーブなど、アパレルで標準的なカラーを中心に採用。
彩度低めで落ち着いたカラーは普段の服装に自然に溶け込んでくれます。
中身は徹底的にこだわったスポーツクロスバイクでありながら、上品で自然な存在感という、羊の皮をかぶった狼のようなイメージです。
表面はマットコート仕上げで、より落ち着いた印象を与えています。

トータルコーディネートで存在感を出す

一般的なクロスバイクはフレームからはみ出そうな大きなロゴを目いっぱい配置したレーシングカーのようなルックスが多いですが、ライトウェイのクロスバイクはロゴの派手さはではなく、バイク全体の質感で『おっカッコいいな』と振り向かれることを目指しています。

バイク全体の質感とは、フレームに加えて、タイヤ、ホイール、ペダル、チェーン、サドルなど、クロスバイク作る全てのパーツの外観にこだわることです。
大事なのは全体の統一感と見た目なので、見る方の第一印象が全てではありますが、どんな所で統一感を出しているかをご紹介します。

駆動系の統一感

まず最初に駆動系から。


駆動系とはギアクランク、チェーン、ディレーラー、カセットスプロケットなどのグループです。
駆動系は自動車のエンジンのようなもので、質感や統一感よりも性能が重視されてきました。
自動車の話になりますが、カッコいい車のエンジンルームは素敵です。
シェファードの駆動系でも上質感を出すための工夫ができないか考えました。

一番重要なのは自転車の顔と呼ばれるクランクのデザインです。
美しい5アームのスパイダーアームに丁寧に肉抜きしたカバーを装着しました。
シェアファードはホイールサイズによってギア比を最適化するために、フロントギアは44T、46T、48Tとサイズ毎に歯数が異なります。
肉抜きした穴からチェーンがチラっと見えるようにするため、カバーのサイズを特注でギアの大きさに合わせてデザインしています。
そのため、700Cサイズと26インチでは肉抜きの範囲が異なります。

そしてギアカバーの間から見えるチェーンもカラーコーディネートを意識。
シルバーパーツのシェファードはチェーンをニッケルメッキでシルバーへ。
ブラックパーツのシェファードはチェーンをブラックカラーでコーティング。
リアのカセットスプロケットと合わせて、カラーコーディネートを行っています。

もちろんディレーラーのカラーも異なりますし、ディレーラーを支えるハンガーのカラーまで変更しています。

金属表面を鏡面にするポリッシュ仕上げ

ハンドル、リム、クランクなどアルミパーツは大部分をアルマイト加工した後で丁寧に手作業で磨いています。
同じシルバーカラーでもシルバーアルマイトだけでは反射が弱く、高級感が出ません。1本づつ磨きを入れることで、全く違った表情を見せてくれます。
研磨作業はアルミの粉塵が出て作業者や環境への負荷が懸念される仕上げてもあります、ライトウェイでは十分な粉塵の飛散防止、集塵施設を持った工場にて作業を行っています。

シェファード開発コンセプトまとめ

ここまで読んで頂きありがとうございました。16000文字を読破です!!
長くなりましたが、シェファードの開発コンセプトをまとめると、

>30分以上乗ってもお尻が痛くならないクロスバイク
理由
・適切な前傾姿勢
・サイズ別にホイールサイズを変えたので、全ての身長で乗りやすい、疲れにくい、速く走れる。
・ホイールサイズだけでなく、ハンドル幅も、クランク長も、ペダルのサイズまで徹底的にライダーの体格に合わせて特注で設計し、クロスバイクとの一体感が最高で疲れない、乗ってて楽しい。
・タイヤは走行性能を決める最重要パーツ。独自の高級タイヤを作り、乗り心地最高、グリップ力も抜群、しかも35Cタイヤでは最軽量レベルの458gを実現。(普通の700×35Cタイヤは620g)

さらに見た目やブレーキ性能、耐久性にも徹底的にこだわった、自信作です。
是非あなたの相棒の候補に入れて頂ければ幸いです。

文責:ライトウェイ開発責任者 左木

お尻が痛くない シェファード開発ストーリー

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