CROSS★OVER SPORTS ep02

What is CYCLOCROSS ?
第一話
「シクロクロスって何だ???」
第二話
「シクロクロスの道具とは、、、」
第三話
「仲間をつくろう」
第四話
「シクロクロスの練習とは、、、」

第二話 「シクロクロスの道具とは、、、」
~ 世の中、長~いGWも終わり再び忙しい毎日が続いています。
某広告会社の「ローデイ部長」と「かけだし課長」もお得意さん回りで汗かく毎日、、、~
部長 「お~い課長、最近おまえ、またくたびれているようだな」
課長 「部長さん、やはりGWの家族サービスと、仕事の疲れでしょうかね?俗にいう5月病なのかな??」
部長 「おまえ、30代で家族にも恵まれて5月病はないだろう、、、」
「そうだ、仕事帰りに先月行った喫茶店にでも行くか~」
課長 「あ~すっかり忘れてました、、あの自転車好きな、、しくろっくす、、、」
部長 「おまえ相当疲れてるな?シクロクロスだろう!!!」
~ ということで、5時の定時となり残業も山積みのまま
ローデイ部長&かけだし課長は会社近くの例の喫茶店へと向かいました ~
マスター 「いらっしゃいませ」
「お二人さん、お久しぶりです。部長さん、ロードバイク乗っていますか?
5月は自転車を乗るには最高の月ですからね」
部長 「マスターは?」
マスター 「私は、もう年ですからね、、、それでも先週はちょっと無理しながらも郊外の峠みたいなところ走ってきました。走ったというよりサイクリングですけどね」
課長 「マスターは、どんな自転車乗ってるんですか?」
マスター 「まあ趣味好きもあるので家には台数だけは結構ありますよ」
「この前の峠は、ちょっと荒れた道もあったので古ぼけたシクロクロスバイクで走ってきました。」
部長 「確かに荒れた路面じゃ、ロードバイクは傷つくしなあ」
課長 「シクロクロスの自転車ってロードバイクと違うの?」
「お台場で見たときは、ドロップハンドルだったし、同じかな?と思ってたんですけど」
部長 「おまえ、ロードバイクと一緒にするな!!」
「ロードバイクは、空気抵抗や路面抵抗や、あらゆる抵抗を軽減しながら高速でスリリングなレースに使う自転車だぞ!! 泥んこレースなんかに使われるなんてありえない」
マスター 「そうですね、部長さんが言うようにロードバイクとシクロクロスバイクは違うものです。」
課長 「マスター教えてくださ~い」
マスター 「じゃ、まず自転車から、、、」
「もともと自転車のレースというものはヨーロッパが本場です。 世界選手権やオリンピックよりもツールドフランス、ジロデイタリアというロードレースのほうが歴史と名誉があるんですね。」
「シクロクロスは、そんなロードレースの選手が秋風吹くころにロードレースのシーズンが終了するため、ロードバイクを使って公園などでトレーニングしていたものがそもそもという説もあるようです。」
課長 「だからハンドルはドロップ!?」
マスター 「まあそんなもんかもしれませんね。」
部長 「でもロードバイクの細いタイヤでは荒れた道を走ったらパンクしちゃうでしょう、、、」
マスター 「そうですね、だからシクロクロスには太いタイヤやブロックタイプのタイヤが使われるようになりました。自転車の歴史と文化の深いヨーロッパではタイヤを手作りする職人がいましたから、選手の声に応じて作っていたようですよ。」
「選手自身も自分でごつごつしたブロックを削ったりしてコースの様子に合わせてた選手もいたくらいです。」
課長 「信じられない、、、日本ではありえないですね?」
マスター 「課長さん、日本でも昔は自転車も一人一人に応じたオーダーメイドが主流だったのですよ!!
今ではほとんど職人さんも消えましたけど、、、」
部長 「俺もロードの仲間から昔はクロモリでオーダーしてた!という話し聞いたことあるなあ」
マスター 「昔のロードバイクは車体とタイヤの隙間なんかも結構あってシクロクロスにも太いタイヤを使って走れたもんです。」
「私も初めてシクロクロスっていうレースに出たときは自前のロードバイクに練習用の太いタイヤで参加した記憶があります。」
課長 「それっていつごろですか?」
マスター 「もうかれこれ40年前かな、、、」
課長 「うわ~僕は生まれてない!!」
部長 「俺はまだよちよち歩きだなあ」
マスター 「とはいえ、やはり自転車レースの本場ヨーロッパでは次第にシクロクロス専用のバイクが作られましたよ。」
「フレームもクロモリが主役でしたが、そろそろアルミニウムが出てきてましたね」
「今のようにカーボンフレームは無かった。」
「アルミニウムは何と接着剤で接着していたフレームもありました。」
課長 「アルミニウム?」
「確かに軽そうだけどフニャフニャしちゃうんでは?」
マスター 「そこを工夫してレースでも使えるものを造っちゃうのが職人なんですね」
部長 「フレームやタイヤは工夫していたのですね~、、、
ブレーキってどうだったのかな?」
「今のロードブレーキは当時とあまり変わってないでしょう
だったらタイヤとかリムとかいくらなんでも無理じゃないかな?」
マスター 「そうですね、泥や草、土なんかがくっつくから無理」
課長 「じゃ~だめだめでしょう!?」
マスター 「そんな40年前の日本って実は自転車は盛んだったのですよ」
「レースではなくて、サイクリングとかツーリングとかで太いタイヤで前後輪の両側やハンドル前、サドル後ろなんかにたくさんバッグをつけて日本一周とかね、、なかなか冒険家的でかっこよかった!!」
「そういう自転車についていたブレーキがシクロクロスバイクにもつけていたのです」
課長 「それってどんなブレーキ?」
マスター 「カンチブレーキ!!」
部長、課長
「カンチブレーキ???」
部長 「なんだかレース的な呼び名でないなあ」
マスター 「まあそういわれればそうかもしれないけど
とっても構造がシンプルかつ軽量でタイヤの交換時も簡単にいじれるので案外便利で日本でもファンが多かった」

「やはりヨーロッパではいくつかのメーカーが競いあって製作していたようです。
さっき話したけど自転車レースがヨーロッパでは日本の野球やサッカー以上に人気なスポーツだけに世の中のいろんな分野がかかわっていた。」
「だから道具のメーカーや部品メーカーもしのぎを削っていたね」
課長 「マスター、うちの子供小学校3年生位になったので、先日MTBを買ってあげたんです。ブレーキは、何だかオートバイと同じブレーキついてますけど、、、」
マスター 「あ~そうそう、それはdiskブレーキね」

「まあエンジンのバイクを止めるだけあってすごくききます。将来は、自転車のブレーキの主役になる感じがしますね」
部長 「シクロクロスにも使われてるんですか?」
マスター 「最近はずいぶん多くなってきたようです。シクロクロスって課長さんがみたように砂コースや泥コース、凍結した雪上コースなどなど変化が大きい。diskブレーキは天候や路面が変わってもあまり影響がないようです。」
「私も先日いきつけのショップで試乗させてもらいましたが、なかなかいい感じでした。」
課長 「そんなにいいものなら100%diskブレーキ!!!」
部長 「でもロードバイクではあまりみかけないなあ」
マスター 「どうやら競技規則ではまだ許可がないようです。」
「シクロクロスは許可されたのでここ2~3年ですごい普及だと聞いています。」
課長 「なんかいろいろあるんですね~」
「いいものなのに許可がされないなんて、、、」 
「まるで僕の企画が社内で通らないのと似てるんす、、、」
部長 「お~い、おまえずいぶん自信家というか、、、はははは」
マスター 「まだまだ部品など細かい点でちょっとシクロクロスってあるのですが、今日のところはこのへんにしておきましょうか?」
課長 「ありゃ~ついつい聞き入っちゃいった。おっと、時計は7時!!これから地獄の遠距離通勤だから、、、帰らないと子供のお風呂間に合わないっす」
「愛妻が恐妻になっちゃう~~~」
部長 「おまえのとこはそうなんだ?まあ俺のとこは、俺だけの趣味だからもう家族は俺を見離してるね~」
マスター 「まあまあお二人さん、いつでもお越しくださいませ。」
「そろそろ店も片づけの時間になりますから」
ということで「部長、課長」は「マスター」のお話に夢中でした。
シクロクロスってなんだか奥が深い感じですね、、、
次回もお楽しみに。

第一話
「シクロクロスって何だ???」
第二話
「シクロクロスの道具とは、、、」
第三話
「仲間をつくろう」
第四話
「シクロクロスの練習とは、、、」