ジムフェルト×ロードバイク
ロングインタビュー
ロングインタビュー
FELTブランドの歴史をジムフェルトにインタビュー
結論は、全てです。(笑) FELT を含めて、様々なブランドのカーボンバイクを乗り比べてもらえば分かります。ほとんどのライダーがFELTを選ぶでしょう。それ には明確な理由があります。 カーボンシートの素材は大きく分けて、単一の方向性を持つユニダイレクションカーボンとクロスカーボン、レジンの3つから成ります。 |
よく誤解されますが、レジンはイラストのように製造直前でカーボンに染み込ませて成型するのではなく、カーボンシートをフレーム工場に持ち込む段階で既にレジンを吸収した状態です。最初は新鮮なレタスのような状態ですが、放置しておくとレジンは変質、蒸発してしまうので、カーボンシートの取扱いは細心の注意が必要です。東レやデュポンなどからカーボン原糸を購入し、レジン浸漬、フレーム成型まで、徹底した鮮度と温度管理と行って、カーボンが本来持っているパフォーマンスを100%発揮できるようにしています。 高性能なロードバイクのカーボンフレームを作るために最も重要なポイントが数千種類あるカーボンシートをどこに、どの角度で、何枚重ねるかの仕様書です。 |
この仕様書はほとんどのブランドでは2~3 枚ですが、FELTのカーボンフレームは50枚以上になります。理想の剛性、強度、軽さ、振動吸収性を実現するためにはフレームの位置ごとにカーボンの組み合わせを厳密に指定しています。 複数のユニダイレクションカーボンを組み合わせることはもちろんですが、我々はクロスカーボンもピンポイントで使用しています。 例えば、フレーム内側を見てもらうと、部分的にメッシュ状のクロスカーボンが見えます。 |
全方向からの衝撃に強いクロスカーボンを特に負荷のかかるBB周辺や接続部分などに使用することで、重量増を最小限にして強度を保っています。 単純に見えるかもしれませんが、フレームの内側にクロスカーボンを使用して強度を上げる手法は膨大な試作フレームと計測を繰り返して精度を上げてきました。完成したフレームは他社ブランドと同じように見えますが、この組み合わせパターンの違いが乗車感覚に決定的な差を与えます。 乗り比べた時に、何となくFELTのバイクが乗りやすい、軽い、速い、と誰もが感じる理由がここにあります。トン数のようなカーボンのグレードの優劣よりもこの仕様書の設計が圧倒的に重要です。 繰り返しになりますが、何が違うのか?という質問に対しては、FELTのカーボンフレームは我々がゼロから設計し、理想を追求しています。利益を増やすための汎用品は一切使いません。全てが違うのです。 |