INTERVIEW – 2015 F Alloy Series

写真:Fシリーズを開発したDAVE
 モデルコンセプトは?
ロードレースでのタイム短縮を徹底的に追及。登り、下り、平地、全ての走行性能をトータルで高めたオールラウンドピュアレーサー。フレーム魔術師「ジム・フェルト」が設計する軽量かつ高剛性なアルミフレームは1秒を争うレースの最前線でライダーに勝利をもたらします。
 どういった使い方を想定していますか? 『アルミの限界を追求』
国内のクリテリウムや耐久レースに出る選手です。プロ選手の入力にも十分耐える剛性を持つアルミフレームは様々なレースシーンで使えます。アルミフレームとは思えない振動吸収性があるので、長時間の耐久レースでは後半の疲労が抑えられます。 30年に渡りジム・フェルトが追求してきた、アルミ合金と成形技術の理想形を現実化。驚くべき軽さでヒルクライムのタイム短縮に貢献します。
『正確なコーナリング性能』 『疲労を抑える快適性』
各フレームのサイズに合わせてデザインされた専用のカーボンフォーク。ハンドリングにおいて最も重要なフロントフォーク、フレームとフォークのしなりを統合して設計。荒れた高速コーナーでも思い通りのラインを決めることができます。 パワー伝達力を最大化しつつ、アルミ素材が不得意な振動吸収性を追求。100kmを超えるライディングで発生する路面の衝撃から来る振動疲労。路面からの衝撃をフレーム&フォークでしなやかに吸収。最後のスプリントの瞬間まで高い集中力を維持できます。
『全てのサイズに理想のパフォーマンス』
同じアルミパイプでフレームを作った場合、小さなサイズは硬く、大きなサイズは柔らかくなります。これはライダーの体重から必要とされることと正反対です。FELTのフレームはパワーの少ない小柄なライダーには適度な硬さ、大柄なライダーには十分な硬さを追求。トップチューブとダウンチューブの接合箇所、ヘッドチューブのテーパー角度、ダウンチューブ、トップチューブのバテッド箇所、シートステーの厚み、各サイズで最適なチューニングを施しています。
 こだわりのポイントは?  開発に苦労した点は?
サイズごとにアルミチューブの特性を変更している所です。Fシリーズはパイプの厚みやバテッドの位置をサイズごとにチューニングしています。その理由は、フレームサイズによってライダーの身長、体重が大きく異なるからです。パイプの長さを変えただけでは柔らかすぎたり、剛性が過剰になったりします。どのサイズに乗っても理想の乗り心地を実現するためにパイプデザインからこだわっています。 剛性と快適性の両立です。硬くて軽量なフレームを設計することはある意味簡単です。フレームを薄く、大径化すれば出来上がるからです。そこに疲労を軽減するための振動吸収性を持たせることが我々の求める理想でした。数えきれないパイプの組み合わせを試してたどり着いたのがFELTカスタムバテッドチューブです。ペダルの踏み込みをしっかりと受け止める剛性と
路面の突き上げを優しく包む快適性、この2つを超軽量アルミフレームで実現しています。