踏力に対するレスポンスがよい
フルアルミフレーム
IMPRESSION – F75
レースジオメトリーらしい軽快な走りが印象的だった。剛性面ではどの部分にも弱さをまったく感じさせず、実に頼もしい乗り味を演出している。 レスポンスよく反応する秘密はフレーム形状にもあるだろう。剛性を司るダウンチューブはボリュームのある形状設計を用いている。さらに角断面チューブは上位モデルから踏襲したフェルトらしいスタイル。 形状はもとより、走りのクオリティもしっかりと受け継いでいるのだ。屈託なくまっすぐに伸びた各チューブはそれなりに素直な反応を示す。これは路面からの衝撃に対しても同じだ。カーボンチューブや湾曲した形状のステーよりは路面からの情報を伝えやすい印象はあるものの、タイヤやバーテープの厚みを変えるなどして対応できるレベルなので、カスタムチューンで対処できるだろう。 フロントフォークのステアリングコラムはアルミを用いていて、重量面ではカーボンコラムに一歩譲るものの、スチールコラムよりは軽い。 そしてメンテナンスの容易さや信頼性の高さカーボンコラムよりも高いのでビギナーにとっては安心である。コストを抑えつつも安全マージンも確保できるのだ。 |
コンポーネントに目を向けてみよう。シマノ・105 で組まれたトランスミッションは、上位モデルと遜色のない使い心地だ。ブレーキのみノーブランドではあるが、ダブルピボットのしっかりとした作りで制動力に不満はない。あるとすればリムとのマッチングだけだろう。ブレーキシューもメーカーによって性格が異なる。 |
シューだけでも互換性のある上位モデルに換えてもいいだろう。ギアはコンパクトドライブにワイドなリアカセットスプロケットが組み合わせてある。よほどの峠を走りにいくのではないのなら、まずこの組み合わせで満足できるだろう。 ホイールの重量は決して軽くはないが、反面、剛性感には溢れている。通勤や通学、日常のトレーニングで活用したい。ミドルグレード以上のホイールを持っているなら、それをイベントなどの特別な日に使うと F75 の走りの軽さをさらに引き立てることができるはず。F シリーズらしいレーシーなパフォーマンスがこの入門モデルからもヒシヒシと感じとることができた。 |
カーボン・ロードバイクでは標準となったテーパードヘッドチューブ。アルミフレームにおいてもパフォーマンスアップに有効な構造設計である。 |
①フレーム材に適した高強度材である7005アルミ合金を用いたメインフレーム。高い耐久性と軽快なライディングフィールを提供する。 ②ブレーキキャリパーはノーブランドではあるが、ダブルピボットタイプで、小さな力でもしっかりとした制動力が得られる。 |
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