GT 2014MYハイエンド商品特集 【テクノロジー】
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PHOTO & TEXT: Hideyuki SUZUKI |
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今年のマウンテンバイクシーンを牽引する2つのキーワード、「27.5ホイール」と「エンデューロ」に対し、GTが出した2つの答え。ユタ州パークシティで行われたローンチ&ライドをレポート! |
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多様化するMTBライドに対応した2014年GTバイクス |
マウンテンバイクの黎明期から、常に独自のブランドフィロソフィーを掲げたバイク作りを行なっているGTバイシクルズ。96年「スーパーバイク」に端を発するカーボンフレーム開発や、98年に発表した「iドライブ」など、その斬新な発想は注目の的だった。
今回のメディアローンチでは、センサーとフォースの27.5(650B)に加え、シーオッターに持ち込まれたものの、誌面やウェブでの掲載はNGとされたDHバイク、フューリーの新型が公開されるとあって、世界中から集まった30名のプレスも興奮を隠しきれない様子。
会場となったのは、ユタ州のスキーリゾート、ディアバレー。標高2500mの高地で、トレイルの宝庫としても人気の場所だ。 |
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ニューモデルに先立ち発表されたのが、C.O.R(CENTERED ON RIDER)。ライダーのニーズにより細やかに応えるためのコンセプト。5つのジャンルに最適化されたバイクとパーツアッセンブルを提供するものだ。 |
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iドライブの進化形 AOS |
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GTのフルサスバイクの基幹をなしてきたiD=インデペンデント・ドライブシステムは「AOS(Angle Optimized Suspension)」へと進化!PATHLINKによってチェーン長の変化によるペダリングへの影響を最小限に抑え、好評を得てきたリアサスの動きに影響されないペダリング性能をより鮮明にしただけでなく、27.5インチホイールに最適化されたレバー比を得ることで、ギャップ通過時の路面からの突き上げを軽減。
状況に合った高いトラクション性能を発揮する高いピボット位置に対し低くBBがレイアウトされたAOS。上り下りが続くトレイルでも、今までのように大きな体重移動を必要としないのも特徴の1つ。 |
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アップダウンがシームレスにつながるジオメトリー |
初代スコット・ジーニアスや現行キャノンデール・ジキルのサスデザインで知られるピーター・デンクが手がけたAOSは、iドライブの持つ優れたトラクショコントロール特性を生かしつつ27.5サイズに最適化。軽量化と積極的なペダリング性能の向上を目指している。ジオメトリーに関しても、BB位置を低くしたことにより重心を集中化。上り下りでの過度な姿勢変化を必要としないという。また登り性能と高速安定性を高めるためトップチューブを伸ばし、フォースで60㎜、センサーで80㎜程度のステム長を標準と位置づけている。 |
センサー(赤)とフォース(青)のトラベル量に対するレバー比の変化。
ストローク後半にいくにつれ大きく比率が上がっていることがわかる。
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高速安定性と旋回性を両立させたフォース27.5 |
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26インチ版(グレー)に比べ、リアサスのレイアウト、BB位置が低くなり、60㎜前後のショートステムを前提とした長めのトップチューブとなった。ヘッド角は寝かされ、高速域での安定性を高めている。 |
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長めのトップチューブで、優れたスタビリティを実現 |
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フォース同様センサーも、AOSの効果を最大限に発揮させるためのショートステム&ロングトップチューブデザインを採用。ヘッド角は130㎜サスフォークを前提に設計。 |
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極上のライドフィールをもたらすPATHLINK |
"ドッグボーン" に代わってAOSで採用されるPATHLINKは、2ピースのアルミの鍛造パーツを溶接。さらに内部をCNCカットすることで大きく軽量化。iDシステムの利点である優れたペダリング性能を生かしつつ、ギャップ通過時のリアホイールの軌道を安定させ衝撃を吸収。リアサスがストロークした際のチェーン長変化を抑えることによりキックバックを押さえる。またブレーキング時にリアスペンションの動きに影響を及ぼさない点も大きな特徴というこれまでのiDシステムが大径ベアリングを3 ヶ所に採用していたのに比べ、PATHLINKは15㎜スルーアクスルを2 ヶ所に採用して軽量化に寄与している。 |
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